彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、ちょっとした有名人です。タヌキか妖怪の噂も囁かれるなか、健康に関する知識はズバ抜けていて…。 そんなえりのボスのもとには今日も悩みを抱えた女性が立ち寄ったようですよ。悩みはずばり、お酒の飲み過ぎ。泥酔しない、二日酔いしない、上手な飲み方が知りたい…!

3. 泥酔&二日酔いを防ぐ4つの秘策



(写真:iStock)

 楽しい飲み会なのに酔いすぎて台無しになったり、二日酔いになって翌日に響いたりしにくい方法を4つ紹介します。

3-1. 胃が空っぽの状態で飲み会を始めない



飲む前も、飲んでいる時も(写真:iStock)

 胃が空っぽの状態でお酒を飲むと、アルコールが胃腸で急速に吸収されて血中アルコール濃度が急上昇。悪酔いや二日酔いをする原因になりかねません。

 飲み会の前に、食べ物でも飲み物でもいいので胃に入れておくと、このような事態を防げるでしょう。お昼を多めに食べておいたり、時間がない場合はコップ一杯の水を飲んだりするだけでも構いません。

3-2. 意識的に水分を摂る

 飲み会のときはお酒だけではなく、お茶や水などのチェイサーも意識的に飲むようにしてください。それによって胃の中のアルコール濃度が薄まるだけではなく、お酒を飲むペースもゆるやかになるでしょう。

3-3. おつまみでタンパク質、ビタミンB群を摂る



オススメおつまみいろいろ(C)コクハク

 おつまみはタンパク質やビタミンB群を多く含んでいるものを選ぶのがおすすめ。タンパク質は肝臓やアルコールの分解酵素の働きをサポートします。低カロリーの枝豆やチーズがおすすめですよ。

 ビタミンB群は豚肉やブリ、生ハムに多く含まれ、アルコールの代謝を助けます。これらのおつまみを食べることで、泥酔や二日酔いの防止効果が期待できるでしょう。

3-4. 薬の服用



ウコンはお酒好きの救世主(写真:iStock)

 泥酔や二日酔いを予防するためには、薬の服用もおすすめ。

 胃のむかつきが気になる場合は、胃酸の分泌量を抑えるファモチジン、ラニチジンが含まれた胃薬を服用するといいでしょう。アルコールの代謝をサポートするウコンは、飲み会前だけではなく二日酔いの際に飲んでも効果が期待できます。



(C)コクハク

 二日酔い対策には漢方薬もおすすめです。「アルコールによる胃の不調や頭痛を和らげる」「飲酒による水分バランスの乱れを整えて吐き気やむくみを改善する」といった働きを持つ漢方薬を選んでください。

二日酔いにおすすめの漢方薬

・黄連解毒湯(おうれんげどくとう):からだの余計な熱をとって胃の炎症を抑え、アルコールのような刺激物による胃の不調や二日酔いを緩和します。

・五苓散(ごれいさん):体内の水分代謝を整えることで、むくみや頭痛、吐き気などを改善し、二日酔いにも用いられます。

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4. 飲み会の対策をして楽しく飲もう!

「泥酔対策っていろいろあるんですね。二日酔いもしがちなので、対策を聞けて参考になりました!」

「お酒は飲んでいる間だけではなく、飲んだ後も楽しいことが大切よ。飲み方に気をつけて飲み会を楽しんでちょうだい」

 えりのボスの言葉に、嬉しそうにうなずくナギサさん。

「ありがとうございます! これからの飲み会ラッシュ、しっかり対策をして無理せず楽しみます!」

「また気になることがあったら、いつでもサロンへいらっしゃい」

 優しい表情でサロンを去っていくナギサさんを、えりのボスは笑顔で送り出しました。

★サロン「コクハク」のオーナー えりの

 顔と口調は若いものの、年齢不詳。タヌキか妖怪の噂も囁かれる謎めいた主人だが、ココロやカラダ、健康に関する知識はズバ抜けており、何気にハイスペック。ムスメ時代に苦労してるため、自分より“後輩”の女にはしあわせになって欲しいと願っている。愛称は、えりのボス。

(文・コクハク編集部/漫画・腹肉ツヤ子)

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<この記事の監修者>

あんしん漢方薬剤師 中田 早苗(なかだ・さなえ)

 デトックス体質改善・腸活・膣ケアサポート薬剤師・認定運動支援薬剤師。病院薬剤師を経て漢方薬局にて従事。症状を根本改善するための漢方の啓発やアドバイスを行う。健康・美容情報を発信するMedical Health -メディヘルス-youtubeチャンネルでは、お薬最適化薬剤師として「無駄な服薬はお財布と体の敵!」をモットーに薬の最適な選び方を解説する動画を公開中。症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。