アストンマーティンF1のパフォーマンスディレクターであるトム・マッカローは、2024年シーズンが芳しくない結果に終わったにも関わらず、今後のプロジェクトを悲観的に考える理由はないと主張した。
2023年のシーズン前半はフェルナンド・アロンソが開幕から8戦中6回の表彰台を獲得するなど大きく飛躍したアストンマーティンだが、シーズン後半にその勢いが止まると、2024年は中団争いを一歩リードしつつも、トップ4チームには太刀打ちできないという立場から脱却できず。しかもランキングでは5位に留まったものの、パフォーマンスでハースやアルピーヌ、RBなどに先行される場面も少なくはなかった。
しかしマッカローは、チームは「成長し、前進し続けている」と主張している。
「コンストラクターズランキングは5位でフィニッシュしている。昨年の開幕時点の方が競争力はあったが、チームとしては成長しているんだ」
「我々は前進を始めなければならない。トップ4チームに挑戦するのはより難しくなっている。中団争いもますます競争が激しくなっているからね。誰も立ち止まってはいない。全員のレベルがどんどん近づいている」
マッカローは新ファクトリー、新風洞、新シミュレーター、そしてホンダとの提携など、ここ数ヵ月の間に社内で起こった大きな変化について振り返った。ホンダがアストンマーティンにパワーユニットを供給するのは2026年からだが、その準備はすでに進行しているのだ。
「振り返ってみると、ファクトリーでの人事異動もステップアップを目指す要因のひとつだと思う。チームは大きく成長し、大きく変化している……ホンダと共に働くチームにもなっているんだ」
「ホンダと協力するにしても、自分たちでギヤボックスや油圧系統を作るにしても、多くのエネルギーとリソースが必要だ。そうしたミーティングには全員が参加している」
マッカローは、バーチャルのみならず、作業方法を共有する対面ミーティングでも、ホンダとのつながりが深まっていると認めた。
「チームは大きく成長した。我々は新しい人たちと仕事をすることを学んでいるところだ。これも旅の一部だ。物事は落ち着いてきていると思うし、次の2年が楽しみだ」
「我々がホンダとの仕事を始めて12ヵ月になる。レギュレーションの変更は非常に大きいモノで、反復プロセスなんだ。さくら(HRC Sakura)でもシルバーストンでも、バーチャルなミーティングではなく、顔を合わせてのミーティングが増えている」
「シミュレーションからデザインまで、我々が緊密に協力している分野はたくさんある」