アムロの駆った「RX-78-2 ガンダム」は、いわゆる「ラストシューティング」で「ジオング」との最終決戦を終えました。そのあとは、どうなったのでしょうか。本編の後の、その行末が示されていました。



「機動戦士ガンダム クリスタルジグゾーパズル【ラストシューティング】」(プレックス) (C)創通・サンライズ

【画像】え…知らん子いっぱいいる… こちらが意外と多い「ガンダム○号機」です(16枚)

ラストシューティング…のあとガンダムは?

 アニメ『機動戦士ガンダム』の最終決戦において、「RX-78-2 ガンダム」を駆る「アムロ・レイ」は、「シャア・アズナブル」の「ジオング」と相打ちになりました。そのガンダムによる最後の一撃の姿は「ラストシューティング」と呼ばれ、劇場版の第3作「めぐりあい宇宙編」のポスタービジュアルにもなったことから、広く知られるところとなりました。

 そのように最終決戦を終えたガンダムは、その後どうなったのでしょうか。

 ご存じのようにラストシューティングの後、アムロはガンダムを乗り捨て、シャアとは生身同士での決闘に移行しました。これを曖昧な決着で終えたアムロは、爆発炎上する「ア・バオア・クー」要塞内で偶然、乗り捨てられたままのガンダムにたどり着き、分離した「コア・ファイター」で脱出しています。

 TVアニメ版最終回の第43話「脱出」を改めて確認すると、その分離の際、ガンダムの上半身(Aパーツ)は要塞内のどこぞへと飛んで行っていました。そして脱出してきたコア・ファイターを見る限り、下半身(Bパーツ)は要塞内で放棄されたと思われます。

 このときア・バオア・クー要塞は全体で爆発を繰り返しており、あちこちの開口部から激しい爆風と爆煙が上がっていました。上半身も下半身も、この爆発に巻き込まれて失われた、というのが、素直な受け取り方になるでしょう。

 ところがのちに、要塞は「ゼダンの門」と改称されて地球連邦軍の管轄下に置かれるという復活を遂げ、そして「RX-78-2 ガンダム」もまたゼダンの門に残されている、あるいは回収され修復された、という可能性が示唆されていました。

 そして2009年、ガンダム30周年を記念して制作、公開された短編アニメ『リング・オブ・ガンダム』に、「アムロの遺産」と呼ばれるガンダムに酷似した白一色のモビルスーツが登場します。かつてのRX-78-2を修復し、アップデートを施した機体、とされていました。

 同作が公式設定であるというアナウンスはないものの、原作、脚本、総監督を富野由悠季さんが務めているため、限りなく公式に近いと考えてよいかと思われます。

 とはいえ、『機動戦士ガンダム』本編中であれほどボロボロだったRX-78-2を、わざわざ回収し修復する理由はあるのでしょうか。

 これについては、「RX-78-2が試作機であり各種試験を担っていたから」という説明ができるでしょう。

 本編中でも描かれたとおり、アムロの戦闘データは逐一、記録され、これを「マチルダ・アジャン」中尉の補給部隊が回収していました。そして現実の航空機などでも、そのような試験に供される試作機は、機体そのものにもデータとしての価値があるものです。

 また、敵方に「白い悪魔」というふたつ名の通った機体でもありました。ジオン残党の技術者たちにとっては、喉から手が出るほど欲しいサンプルでしょう。連邦軍としては、そのようなものを所在するのか喪失したのか不明のまま放置しておくわけにはいかないはずです。

 よってア・バオア・クー決戦ののち、連邦軍が血眼になって上半身および下半身を探し出したとしてもなんら不思議ではない、というわけです。

 第43話の最後には、アムロの脱出に使われたコア・ファイターが機関を止め、静かに宇宙を漂っていくという描写がなされていました。あれも、ただちに回収されたに違いありません。