道路交通法が改正され、11月から自転車の「ながらスマホ」「酒気帯び運転」の罰則が強化された。交通ルールの変更から1カ月半が経ったが、街ではいまだに違反行為が見受けられる。12月18日放送のテレビ朝日系「羽鳥慎一 モーニングショー」では自転車の運転について議論を行ったのだが、元テレビ朝日社員でコメンテーターの玉川徹氏の“開き直り発言”が物議を醸している。

 スタジオではNPO法人・自転車活用推進研究会の小林成基氏を招き、過去の事故例や改正道路交通法のポイントを解説。自転車と歩行者の事故が増えていることについて、小林氏は、「歩道を自転車が我が物顔で走ることが増えている」と指摘。玉川氏も歩道を自転車で走る際は「徐行」がルールとして、「歩道は原則、自転車禁止にするべきだと思う」と主張していた。

 ところが、自転車が車道を走る際には、自動車との接触リスクが生じる。ジャーナリストの浜田敬子氏は、自転車専用レーンについて「だいぶ東京都で(道路の)色を変えたりしていますよね。自転車の印がついて。だけど車が停まってるんですよ。だから路上駐車の徹底した取り締まりをやらないと使えないものになってるんですよね」と問題提起した。これに異を唱えたのが玉川氏だった。

「だけどね、路上駐車も、僕も車運転するけど、路上駐車しようって思う時には相当ためらいますよ。やっぱり。それは、たまたま停めてる時に警官が来たりしたり、取り締まりされたりしたら、罰金とか取られちゃう。反則金か。反則金とか減点があることをみんなが知ってるから、いまだに路上駐車する人がいるとしても、やっぱり、ためらってやってるんですよ」

 そのうえで、玉川氏は自転車の問題について「なんのためらいもなくやってるんですよ。そこが問題なんですよ」と強調し、自転車運転の「免許制度」導入を訴えていたが、SNSでは《ためらったら違法駐車していいのか》《自転車乗ったことないのか…完全にズレてる》《ためらっても違反は違反》などとツッコミの声があがっていた。

自転車は車道を走るのが基本ルールとはいえ、浜田さんが言っていたように、車道走行の妨げとなっているのが路上駐車。その脇を通るには、右側の車線にはみでるリスクもありますし、いきなりドアを開けられたら接触事故を起こすリスクも…。番組では玉川さんがしきりに自転車運転者にも免許制度を取り入れるよう訴えていましたが、自転車を敵視するような発言が目立ちました。今回の路上駐車に関する発言をきっかけに、ネット上では玉川氏が高級外車を路上駐車させている画像が拡散されています」(メディア誌ライター)

 ためらったら違法駐車は許されるのか。玉川氏の“車寄り”の発言に多くの庶民が違和感を抱くのは当然かもしれない。

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