情報に溢れ、個々のスタイルが多様化した現代では、ファッショントレンドを見極めるのは容易ではない。それはメガネにおいても同様だ。ただ、トレンドというほど大げさでなくとも、人気のシェイプやカラーなど、ちょっとした流れのようなものを感じ取ることはできる。幸いにも新作メガネを先んじて目にする機会の多い『2nd』編集部が、2025年のトレンドとして予想するメガネをいくつかピックアップ。次に手に入れたいメガネを探す手引きになればと思う。なお、ここで紹介するトレンドメガネ4点は、日本発のアイウエアブランド「マツダ」から特に前評判の高かったモデルを使用させていただいている。1989年にアイウェアコレクションをスタートし、感度の高い洒落者を中心に世界から注目を集めているブランドだ。

クラウンパント

コロナになる直前の2018年ごろ、フランス軍の名作ヴィンテージパンツ[M-47]を起爆剤として、服好きのあいだでヨーロッパムードが高まった。その当時、合わせて一気に注目されるようになったのが、フレンチヴィンテージを象徴するシェイプ「クラウンパント」だ。丸みのあるパント(ボストン)シェイプのフレーム下部に対して、直線的にカットされたフレーム上部、通称クラウン(=王冠)が最大の特徴。ルーツがあり、クラシックで、かつ汎用性の高いシェイプとして、いまだ変わらず高い人気を誇っている。2025年もその勢いは衰えることがなさそうだ。

「マツダ」の[M2064]は、定番のクラウンパントシェイプの上部をアセテート(プラスチック生地)、下部をメタルで切り替えている。この切り替えによって、上部のクラウン部分が一層デザインとして強調された印象に。落ち着いたネイビーカラーのアセテートと、随所に彫金が施されたメタルの融和による「マツダ」らしい高級感を存分に楽しめる一本。11万円

(広告の後にも続きます)

グリーンカラー

やや意外だったが、各メガネブランドの展示会で散見されたのがグリーンカラーのプラスチック製フレーム。初心者には難しい色味にも思われるが、ほどよく肌に馴染みつつも周りとは差別化できる点が注目されている所以か。「ブラック、ブラウンなどの定番カラーはすでに持っている」もしくは「個性や主張のあるメガネを探している」人には、今まさにおすすめしたいカラーと言えるだろう。

「マツダ」の[M1037]は、ひとつめのトレンドメガネとして紹介したクラウンパント型でもありながら、クラウン(王冠)部分にカッティングを施すことで立体感のある表情に。また、クラウンパント型は小ぶりなデザインが主流なのだが、マツダらしい彫金があしらわれた太メタルと太セルの贅沢なコンビネーションによって、重厚感を獲得。本モデルは、特にグリーンカラーと相性抜群だが、それ以外にも3色のカラーバリエーションが展開されている。 12万1000円(大変人気の高いモデルのため、入荷時期は取り扱い店にお問い合わせください)