ツーブリッジ

左右のレンズを繋ぐブリッジというパーツは1本であることがほとんどだが、2本のものはツーブリッジと呼ばれている。こちらもクラウンパント同様、ここ数年で注目され続けているデザイン。1970年代から80年代にかけて一度日本でも流行しており、1976年に公開された映画『タクシードライバー』にて主人公のトラヴィスが着用していたことでも有名。しばらく“古臭い”というイメージから敬遠されてきたが、「トレンドは巡る」という定説通り、このレトロ感やちょいダサ感がいま逆に気分だという人が急増している。2025年もツーブリッジデザインのメガネは、継続して多く見かけることになりそうだ。

写真は「マツダ」の[M3149]。リム、ブリッジ、テンプルなどのメタル部分に施される細やかな彫金が、一見ナードな印象のツーブリッジデザインに高級感とただならぬ風格をもたらす。また、実はレンズの周りを囲むようにアセテート素材が巻かれており(業界ではセル輪っぱと呼ばれる)、肌馴染みの良さと柔和な雰囲気すらも持ち合わせる。いわゆるベーシックなツーブリッジデザインでありながら、細かなディテールで差別化を図った唯一無二の一本だ。11万2750円

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太セル

最後は、フレーム外径の大きさや生地そのものの分厚さが特徴の“太セル”。メガネトレンドの傾向としてベーシックなデザインはある程度行き渡った印象があり、いまでは手軽に個性を演出できるフレームが注目されているなか、太セルはその需要にもっとも適していると言えるだろう。スタイルのある大人を目指すなら、日々のコーディネイトにこだわるよりもこういったクセの強いメガネをかけ続けるほうが、印象づけは比較的容易だったりする。

 「マツダ」の[M1036]はツーブリッジ同様、どこか70年代ごろを思わせるレトロなスクエアシェイプが特徴。日本製アセテートの美しい生地感を存分に堪能できるのも、太セルのメリットと言えるだろう。写真のダークトータスも分かりやすく“太セル感”が出るのでおすすめだが、カラーバリエーションとしてクリアフレームも展開されており、そちらも太セルとの組み合わせによって趣の違うユニークな印象になるのでご検討いただきたい。11万円

以上、主観も入り混じってはいるが2025年のトレンドと予測されるメガネデザインを4つ紹介した。ベーシックなシェイプとしてはクラウンパントのみで、それ以外はこだわりの強い個性的なデザインだと言えるが、これは2年ほど前からメガネ業界に見られる傾向で、メガネに個性を求めている人が増えていることが分かる。元来は視力矯正器具でしかなかったメガネが、いまやファッションアイテムとして多くの人にとって不可欠のアイテムになっていることの象徴とも捉えられる。その日のコーディネイトに合わせて付け替えるための一本にするもよし。雰囲気のある大人を目指して毎日着用したい一本を探すもよし。このトレンド分析が、自分の好みに合ったメガネ選びの参考となることを願う。

 【DATA】

マツダアイウェアジャパン

TEL0776-43-9788

https://www.matsuda.com

@matsudaeyewear

@matsudaeyewear_japan

老舗アイウエアブランド「MATSUDA(マツダ)」の一級品にしか出せない存在感。

2024年11月20日