元東北楽天ゴールデンイーグルス監督の田尾安志氏が、自身のYouTubeチャンネル『TAO CHANNEL』を更新。甲斐拓也選手のFA移籍に伴う人的補償選手を予想した。

■人的補償選手は誰に？

福岡ソフトバンクホークスが読売ジャイアンツから獲得する可能性のある人的補償選手について田尾氏は、小林誠司選手の名前を挙げる。

その根拠として甲斐選手の抜けたソフトバンクの捕手陣が、今季出場機会の少なかった嶺井博希選手、若手の海野隆司選手、谷川原健太選手と手薄になることを指摘。

また、巨人の捕手陣も大城卓三選手、岸田行倫選手、小林選手の3人に甲斐選手が入る形になり、「誰かがあふれる形になる」ことも根拠に挙げた。

関連記事：NPBは「人的補償プロテクトに介入するべき」　田尾安志氏が制度改革を提言

■小林選手に移籍の勧め

同志社大学の後輩にあたる小林選手に「大学の後輩で、気になっている選手なんですが。1度、他球団の飯を食うのもいいぞと言いたいんですよね」と提言する。

現役時代3球団を経験した田尾氏は「そういう経験を積むのは、これから先指導者になるためには、いろんな勉強ができると思います。1球団で終わるのは選手冥利に尽きると言っても良いのですけど、そのなかだけにいると見えないものもある」と指摘した。

関連記事：甲斐拓也が巨人に移籍したら人的補償は？　伊東勤氏が分析　「給料の高い選手を外したり…」

■小林選手にとってプラスになる

移籍することで「今までいたチームの良いところを、悪いところを客観的に見ることができる」「ソフトバンクという強いチームの練習を知ることができる。これは小林君にとって凄くプラスになる」と田尾氏は語る。

巨人に対して「あえて小林選手のことを考えれば、プロテクトはせずに、ソフトバンクがとってくれるのであれば、1回ソフトバンクに入ってプレーしてもらいたいなと思います」とコメントした。

関連記事：NPBに高木豊氏が人的補償撤廃とドラフトの完全ウェーバー制導入を提言

■巨人ファンにメッセージ

他球団移籍は「小林選手にとって大きなプラス」と語る田尾氏は、「できたら決まってほしいなというくらいの気持ちで見てます」と語る。

巨人ファンには「ジャイアンツを離れるのはさみしいですから、離れないでほしいと思っている人もいると思いますけど、1回行って、また戻ってくればいいじゃないですか。ソフトバンクの野球を味わえるのは良いなと思う」と持論を展開していた。

関連記事：大山悠輔が巨人に移籍したらどうなる？　宮本慎也氏が独自分析「プレーに集中できるのか…」

■捕手4人体制に

小林選手は今季、菅野智之投手先発時を中心に出場。同投手の復活に貢献した。

甲斐選手は阿部慎之助監督の希望もあっての入団で、レギュラー起用が確実な情勢。ソフトバンクの捕手陣が手薄になることもあり、小林選手が人的補償選手に選ばれる可能性も指摘される。

一方で「巨人には欠かせない存在」「プロテクトしてほしい」などの声も上がっている。

■田尾氏が甲斐選手の人的補償選手を予想
（文／Sirabee 編集部・佐藤 俊治）