愛子(麻生久美子)が置き手紙をして家出したため、ヘアサロンヨネダでは聖人(北村有起哉)がてんてこまいに。一方、社員食堂で働く結(橋本環奈)は、立川(三宅弘城)から日替わりのメニューの考案を初めて任さ...

【朝ドラのツボ!】

第12週「働くって何なん?」#59

 愛子(麻生久美子)が置き手紙をして家出したため、ヘアサロンヨネダでは聖人(北村有起哉)がてんてこまいに。一方、社員食堂で働く結(橋本環奈)は、立川(三宅弘城)から日替わりのメニューの考案を初めて任される。

 材料費200円以内でおさめるという条件で、ランチタイムまでのわずかな時間、結は必死になって考え、その料理が出来上がる。

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【本日のモヤっと】



そもそもが渋滞(C)日刊ゲンダイ

愛子不在で、突然、繁盛し出すヘアサロンヨネダ

 ※※以下、ネタバレあります※※

 開始早々、驚きました。あの閑古鳥が鳴いていたヘアサロンヨネダが繁盛しているではありませんか。お客さんが次々と現れ(といっても3人ですが)、聖人がひとりでパニクっている様子がコミカルに描かれていました。

 これって、そもそもおかしな話ですよね。愛子がいた時は客がいなくて、それをなんとかしなくては、と愛子がホームページ作成を提案したら、聖人が「そんなものは必要ない」と怒って夫婦喧嘩になり、愛子が家出をしたわけで…。突然、客が殺到するというのも無理がありませんか。

 すでに愛子がホームページを立ち上げていて、それで繁盛したというオチも考えられますが、だとしたら、そんなに急激に客足が伸びるホームページなど存在するのかという新たな疑問も湧きます。

 そもそも職人としての腕はたしかな聖人なのに、愛子がいなくなったくらいで何もできない、という描き方、腑に落ちないし、もちろん、笑えません。

「ランチまで時間はある」の違和感

 あっ。すっかり結のことを忘れていました。立川に「今日の日替わり考えてみぃ」と言われた結、「味付けも任せる。うちの食材、どれ使こてもええ」「ただし材料費200円以内で」というミッションを与えられ、「スコッチエッグ温野菜添え定食」を考案します。

 立川のOKも出て、その日の日替わりとして採用されました。ですが、これもどうなのでしょう。「ランチまで時間はある」と立川は言ってましたが、いったいこれは何時の話なのか。いくらなんでも、その日の朝にメニューを考えるというのは無理があり過ぎ。せめて前日ならわかりますが。

 今回、スコッチエッグでしたが、鶏のひき肉や卵を大量に使ったら、ほかの料理が作れなくなるのでは。いつも無駄に材料を仕入れているとしたら、それはそれで問題ですし…。

 日替わりのメニューをなぜか筆で書く(どこから持ってきたんや!?)。原口(荻原利久)に「お~。字うまいんやね」と言われ、「うち、元書道部なんです」と得意げな結。これで、伏線回収したつもりになっていたとしたら、開いた口が塞がりません。

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(桧山珠美/TVコラムニスト)