空前の大型補強に選手は戦々恐々だ。巨人は国内フリーエージェント(FA)権を行使したソフトバンク甲斐拓也捕手を獲得したが“難題”が待っている。甲斐の今季年俸は推定2億1000万円であることから「Bランク」に位置付けされるため、人的、もしくは金銭の補償が必要となる。
巨人のFA補強は2020年にDeNAの2人(井納翔一、梶谷隆幸)を獲得以来、4年ぶり。その4年前は梶谷がBランクだったことから、田中俊太が人的補償としてDeNAに移籍している。
「18年、西武・炭谷銀仁朗捕手の人的補償で内海哲也(現1軍投手コーチ)、広島の丸佳浩外野手の獲得で長野久義外野手が巨人から出ていった際には、なぜ内海?どうして長野?と、多くのファンから疑問の声が上がりました」(巨人担当記者)
そして今回、甲斐の人的補償の有力候補にあがっているのが、小林誠司捕手だ。
「ソフトバンクは巨人に甲斐をとられ、現役ドラフトでは日本ハムに若手の吉田賢吾を指名され捕手が2枠減っている。普通に考えてソフトバンクはその穴を埋めたい。一方の巨人は支配下登録の捕手が今季は6人もいる。そんな中、主にバッテリーを組んでいた菅野智之がメジャー行きになったことを考えても、小林がプロテクトから外れるのは濃厚と見られています。ただ、小林はチーム内で慕う後輩が多い。いざ移籍となれば、試合では見えない部分でのマイナス要素が意外に多く出ると思いますよ」(夕刊紙記者)
いまだ女性ファンも多い小林だけに、巨人を去ることになれば大きな波紋を呼ぶことは確実だ。
(小田龍司)