品数“厳選”勝負で業績好調の「業務スーパー」が抱える2つのジレンマ…ユニクロやニトリに類する神戸物産のビジネスモデル

外食・中食事業の営業利益率が7%を超える

神戸物産はビュッフェレストラン「神戸クック・ワールドビュッフェ」、焼肉店「プレミアムカルビ」、惣菜店「馳走菜(ちそうな)」を展開している。

2024年10月期の外食・中食事業の売上高は前年の1.3倍の141億円、営業利益は2倍の10億円に急拡大した。営業利益率は7.3%だ。

プレミアムカルビはフランチャイズ化に向けて本格的に動き出し、現在の店舗数は22だ。

神戸物産は基本方針と戦略のトップに「外食・中食事業の拡大」を掲げている。

中長期的な拡大を目指すにあたって、事業ポートフォリオの拡大に動く神戸物産の戦略はスマートだ。

生鮮食品はドラッグストアが扱うようになり、市場には過熱感がただよっている。

この領域を強化したドラッグストア「ウエルシア」は食品の売上が全体の2割まで高まったものの、売上総利益率は18.5%と高くない。カテゴリー全体では30%を超えているのだ。

神戸物産の外食・中食事業は今のところ堅調。今後の成長には外食のフランチャイズ化が一つの山場となりそうだ。

取材・文/不破聡 写真/Shutterstock