2024年限りでザウバーのF1レギュラーシートを失うことになったバルテリ・ボッタスだが、2025年シーズンはメルセデスのサードドライバーを務めることになった。
ボッタスは2017年から5シーズンにわたってメルセデスに在籍し、10勝を記録。ルイス・ハミルトンと共に、2014年からのコンストラクターズ選手権8連覇に貢献した。
ただ2022年からは、メルセデスの育成ドライバーだったジョージ・ラッセルが昇格することになり、ボッタスはチームを追われる形に。そこからはアルファロメオ/ザウバーで3シーズンを過ごした。
しかしながら、移籍当初こそコンスタントにポイントを稼いだボッタスだが、ザウバーの戦闘力は徐々に低下していき、彼は移籍が失敗であったと考えるようになる。移籍当初チーム代表だったフレデリック・バスールがフェラーリに移籍したことで、明確なプランや目標が白紙になってしまったことも、失敗の大きな要因だったとボッタスは考えている。
さらにザウバーがアウディに買収されて2026年からアウディのワークスチームにリブランディングされることが決まると、彼らは来季からの新たなドライバーとしてベテランのニコ・ヒュルケンベルグとF2チャンピオンのガブリエル・ボルトレトの起用を決定。ボッタスはレギュラーシートを失うことになった。
メルセデスは来季、フェラーリに移籍するハミルトンに代わって新たなジュニアドライバーであるアンドレア・キミ・アントネッリを迎えるなど、チームが一層若返ることになる。ボッタスは、そんな新生メルセデスにサードドライバーとして合流する。
ボッタスは今回の契約について、チーム代表のトト・ウルフと良好な関係を継続していたことが鍵だったとして、次のように語った。
「ここ最近の疑問にようやく答えを出すことができて嬉しい」
「2025年に向けてサードドライバーとしてメルセデスに戻ることが次のステップであり、これ以上の喜びはない。トト、ブラックリーのチーム、そして両手を広げて僕を迎え入れてくれたスリーポインテッドスターのみんなに感謝したい」
「ここ数年は困難な時期を過ごしたけど、僕にはまだF1に貢献できることがたくさんある。フィンランドのナストラで育った5歳の頃から、僕の関心はモータースポーツのトップクラスで成功を収めることだった。幸運なことに、これまでの12年間F1で信じられないような瞬間を何度も味わうことができた」
「そうした多くの瞬間が達成された場所に戻るにあたり、僕が得たあらゆる知識をチームのパフォーマンス向上に役立て、ワールドチャンピオンシップを戦うという目標に向かって前進することを楽しみにしている」
なお、今季メルセデスのリザーブドライバーを務めたミック・シューマッハは、2024年限りでチームを去る。