人をコントロールするつもりなどまったくなくても、人に期待するような言葉を投げかけるのは、実は相手をコントロールするのと同じこと。自分の理想を押し付けたところで人間関係はうまくいかないもの。相手と上手に話し合うためのとっておきの方法とは?
書籍『女子のコミュ力』より一部を抜粋・再構成し、コミュニケーションのヒントを紹介する。
「こじらせ言葉」をチェックしよう
人間関係をこじらせている人には、共通する口癖があります。
それが次の「こじらせ言葉」です。当てはまるものはありますか?
・普通は
・こうするべき
・〇〇してくれないの?
・〇〇をしないでほしい
・これくらい〇〇してほしいな……
・ここまでしたから、さすがにこうしてほしい
・あなたが〇〇だから
・なんで〇〇なの?
これらはよく使われる言葉ですが、全て、他人を自分の期待通りにコントロールしようと思うときに使うものです。
「別に私は人をコントロールなんかしていない」と思うかもしれませんが、実は人に期待する言葉を投げかけるのも相手をコントロールするのと同じこと。
SNSで見かける夫や彼氏への愚痴は、「子どもともっと一緒に遊んでほしい」「なんで家事をもっとやってくれないの⁉」「話を聞いてくれない」などで溢れています。まさに「こじらせ言葉」。相手を自分の思いどおりにしようとしているので、人間関係がうまくいかないのです。
自分では無意識に使ってしまうかもしれないけど、逆に夫や彼氏から「いつも優しくニコニコしてほしい」「自分をもっと立ててほしい」「子どもが生まれたら部屋が汚なくなった」とか言われたらムカつきますよね。
これらも「こじらせ言葉」だからです。こうして相手の理想を押し付けられると、ダメ出しされているような気分にもなりませんか?
こんなふうに偉そうに語っている私も、実は昔、こうした言葉をよく使っていて、同棲していた当時の彼氏とは毎日喧嘩……。
そのときの私は、自分の理想を彼に押し付けて、そのようにしてもらおうとしていました。そうしないと自分が幸せになれないと思っていたのです。
自分で自分を幸せにするのではなく、彼に幸せにしてもらいたかったのです。
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プロポーズで女性が言われたい言葉
よく考えてみると、プロポーズで女性が言われたい言葉「あなたを幸せにします!だから結婚してください」なども、自分の人生を他人に幸せにしてもらいたいという象徴的な言葉ですね。
でも人に幸せにしてもらおうとすると、相手が機嫌を悪くしたりトラブルに巻き込まれたりした場合、自分の幸せは相手しだいになってしまいます。
自分の幸せの決定権を人に握られている状態。
つまり他人に自分の人生を左右されるようなもので、とても不安定ですね。
しかも、自分の幸せのために必死になって相手を動かそうとして「こじらせ言葉」を連発してしまうので、本来うまくいくはずの人間関係もうまくいかなくなってしまいます。
現在の私は、自分で自分を幸せにできるようになったので、「こじらせ言葉」を使わなくなり、人間関係のトラブルはほぼゼロになりました。
自分も「こじらせ言葉」を使っているなと思ったら、いきなりゼロにするのは難しくても、意識して使う頻度を減らしていきましょう。
ちなみに「こじらせ言葉」を使って人間関係がうまくいかないのは、家族やパートナーがいる人だけではありません。
友人関係や、婚活しているときも敬遠されがちです。
パートナーがいる人も、これから探す人も、注意しましょう。