ローソン、レッドブルに行っても”闘争心”は変わらず「誰に対してだって同じようにレースするよ」 会議直後のホーナー代表から連絡を受けたとも明かす

 2025年のレッドブル・レーシングのシートを射止めたリアム・ローソンが、早速同チームのYouTube番組『Talking Bull(トーキングブル)』に登場。現在の心境などを語った。

 今季限りでセルジオ・ペレスとの契約を解除することを、18日に発表したレッドブル。そしてそこから一夜明けた19日に再びリリースを発表し、ペレスの後任としてローソンを起用することを明らかにした。

 ペレスの後任については、ローソンの他に角田裕毅の名も候補として挙がっていたが、ローソン有力との見方が強かった。そしてその見立ての通り、ローソンが選ばれることになった。

「今回のことが、予想されていたことだとは分かっていた。でも何か計画だったり、決まったことがあったわけじゃない。そして、全てはパフォーマンスに基づいているんだ」

 ローソンはレッドブルのシートに決まったことについて、Talking Bullでそう語った。

「レッドブルは会議を開いた。クリスチャン(ホーナー代表)は親切にも、僕にテキストメッセージを送ってくれた。会議がうまくいったという知らせだった」

「その後で彼は電話をかけてきてくれて、今回のニュースを教えてくれた。そして『レッドブル・レーシングにようこそ』という定番のひと言を言ってくれたんだ。電話でそれを聞いて、とても興奮したよ。だから、最高だったね」

 ローソンは会議直後にホーナー代表からメッセージを受け取ったと明かしているわけだが、この会議がいつ行なわれたものなのかについては、言及されていない。

 そのローソンが来季チームメイトとして組むのは、F1ドライバーズタイトル4連覇中のマックス・フェルスタッペンである。現役最強のひとりであることに間違いはない。

 しかしローソンはこれに気負うことなく、チームのコンストラクターズタイトル奪還のために全力を尽くすと誓う。

「F1ドライバーとしての目標がひとつある。それは誰にとっても同じだと思うけど、チャンピオンになるということだ」

 そうローソンは言う。

「子供の頃からずっとF1ドライバーになりたかった。そして、今は素晴らしい立場にいる。とはいえ、このチームに加入してすぐにチャンピオンになれるとは思っていない。それは分かっているんだ」

「チームの目標は、コンストラクターズタイトルを獲得することだ。それが、僕が今ここにいる理由だし、それを達成するのを手助けするためにここにいる」

「もちろん、個人的にはできるだけ早く競争力のある立場に立てるように努める。チームメイトとして、学ぶべき最高の人物がいるしね」

 ローソンは、時折アグレッシブな走りを見せる。それはスーパーフォーミュラでも、F1でも見られたことだ。”チームプレイ”に徹することを宣言したローソンだが、今後もそのアグレッシブな姿勢でF1に挑んでいくとも語った。

 番組の司会者に『いい子ではチャンピオンになれないよね?』と尋ねられると、ローソンは「その通り!」と語り、さらに次のように続けた。

「僕は誰に対してだって同じようにレースをする。もちろん、最初はミスもするけど、そこからは学べることがある。それが、成長のプロセスの一部なんだ。子供の頃からずっとそうだった。

「テレビゲームでもそうだったんだ。友達とF1のゲームをしていても、勝てない時には最初からやり直していた。負けっぱなしで終わるのが、受け入れられなかったんだ」

 レッドブルは紛れも無いトップチーム。しかもチームメイトは前述の通り、現役のチャンピオンである。これまでとはかかるプレッシャーが変わるのは間違いない。

 しかしローソンは、これまでのキャリアで十分にプレッシャーに対処するための基礎を築いてきたと語る。

「それはレッドブルジュニアにとってつきものだよ」

「16歳の時にヘルムート(マルコ/レッドブルのモータースポーツ・アドバイザー)から電話がかかってきて、プレッシャーをかけられた。うまくやれなければプログラムから外すという脅しだ。非常に厳しいプログラムだけど、それはF1に向けて自分を鍛え上げるためのものなんだ」

「それに対処できなければ、今のこのポジションに就くなんて想像できなかった。それができなければ、今の立場はかなり居心地が悪いと思う」

「そのことが、F1に向けて自分を鍛えてくれたような気がする」