アメコミ史上最も歴史のあるヒーローとして世界中で愛され続けてきた「スーパーマン」。このたび、完全な新作映画『スーパーマン』が2025年夏に公開されることが決定。特報&ティザービジュアルが解禁となった。
【写真を見る】待望の「スーパーマン」新作はいよいよ来年夏日本公開! / [c] & TM DC [c] 2025 WBEI
監督&脚本を務めるのは、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」シリーズ、『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』(21)を監督し、「アベンジャーズ」シリーズのプロデューサーを務めるなど、数々の大ヒット作品を手掛けるジェームズ・ガン。ガン監督が、ピーター・サフランと共に2022年10月にDCスタジオのトップに就任して以降、今後のDCコミックス作品の映像化に対して、世界中のファンからその行方に注目が集まっていた。そして、スーパーヒーローのアイコン的な存在として誰もが名前を知るヒーロー「スーパーマン」の新たなストーリーが、新生DCユニバースの第一弾作品として描かれることに。
新たにスーパーマン/クラーク・ケントを演じるのは、デイビッド・コレンスウェット。無敵なヒーローとしてのスーパーマンと、大手メディア「デイリー・プラネット」で新聞記者として平凡に働くクラークという、全く異なる2つのキャラクターを見事に演じきっている。ガン監督も「デイビッド・コレンスウェットは彼の素晴らしさでみんなを驚かせるでしょう。彼は私がいままで一緒に仕事をした中で最高の俳優の一人」と太鼓判を押している。
スーパーマンの正体を知る恋人であり、同じくデイリー・プラネット社で働くロイス・レインを演じるのは、レイチェル・ブロズナハン。スーパーマンに“正しさ”を示す道標として彼を献身的に支えながらも、日々試行錯誤し葛藤する様子を熱演する。そして、スーパーマンの最大の宿敵であり、最高の頭脳を持った天才大富豪レックス・ルーサーを演じるのは、ニコラス・ホルト。彼はスーパーマンが地球にとって危険な存在であると考え、対抗心を燃やしている。自力で億万長者となり、その巨万の富でハイテク兵器と武器の開発を進め、スーパーマンを打ち倒すべく、その時を待っている。
今回解禁となった特報は、スーパーマンが戦いで傷つき、雪原に落下してくるという、これまでの完全無欠なスーパーヒーローのイメージを覆す衝撃的なシーンから幕が開ける。そんなスーパーマンの元に大きな雪しぶきを上げながら一目散に駆け寄ってくるのは、彼の愛犬であり、相棒であるスーパードッグのクリプト。先日アメリカで行われた、限られたマスコミに向けた本特報映像の先行解禁イベントでも、このクリプトの登場シーンでひときわ大きな歓声が上がるなど、注目度は抜群だ。小さな体ながらもクリプトは、傷ついたスーパーマンのことをたくましくくわえ、懸命に助けようとする。クリプトについてガン監督は、「この映像以上に、クリプトにはたくさんの魅力があります」と語っている。
さらに、クラークが正体を隠しながらデイリー・プラネットで働く様子や、彼の同僚、そして恋人でもありながら最大の理解者であるロイス、莫大な富を持つ巨大企業レックス・コープのCEOであり、スーパーマンの失墜を目論むレックスも登場。スーパーマンが既に世界に溶け込みながら、地球を守るために日々戦っている様子が伺える。また、スーパーマンのほかにも、数多くのキャラクターが確認できるほか、なんと巨大な“KAIJU”も現れ、世界を脅かすという。この先にどんな展開が待っているのか気になるところだ。
映像の後半では、大勢が「スーパーマン」の名前を連呼する声とともに、スーパーマンが爆発から人々を守るシーン、子どもがスーパーマンに何かを願うシーンなど、希望の象徴としてのスーパーマンが描かれる。その反面、市民が彼を取り囲み、石を投げつけるシーンも映しだされており、スーパーマンの存在が決して、絶対的で完全なものではないことも示唆されている。ガン監督は「スーパーマンが一人の“人間”としてどういう人なのか?を描いています。冒頭でこれまでのスーパーマンとは違った側面を観ることになります。なので、このファーストカットはとても良い場面だと考えています」と、今作で描かれるスーパーマンは、これまで描かれてきたスーパーマンとは違い、等身大の人間であることが明らかにされている。さらに、映像にはジョン・ウイリアムズの名曲「スーパーマン」のテーマ曲をアレンジした楽曲が使われており、1978 年に公開されたシリーズ第1作『スーパーマン』へのリスペクトと愛を感じると同時に新たな「スーパーマン」の幕開けに期待が膨らむ。
併せて解禁となったティザービジュアルには、特報で印象的なボロボロなファーストカットとは対照的に、空に向かって飛び立つ希望に満ちたスーパーマンの姿と、“LOOK UP”という文字をデザイン。本作のスーパーマンの姿を通してガン監督が、「人間の中にある善の心や希望を伝えられれば」とコメントしていることからも、現代に生きる人々にとっての“希望の象徴”であると同時に、より共感できる新しいキャラクターを追求したのだと理解できる。
大空を自由に舞い、高速で大迫力のアクションを繰り広げるスーパーマン。本作での活躍が楽しみでならない。
文/平尾嘉浩