不二家のミルキーといえば「ママの味」で有名な、あのソフトキャンディだ。
日本人であれば ほぼ全員が食べた経験があるであろう、こっくり濃厚なミルクテイスト。筆者にとっても大好物のひとつで、食べ始めると止まらなくなって、気付けば1袋まるごとなくなっていたことは1度や2度ではない。
そんなミルキーの美味しさをそのまま “生” にした商品、『生ミルキー』をご存じだろうか。
・まぼろしの生ミルキー
筆者と生ミルキーの出会いは、3年ほど前にさかのぼる。
あれはすっかり寒くなった年末のこと。忘年会帰り、すっかり酔っぱらっていい気分だった筆者は、乗り換えのためにそれまで乗っていた電車を一回降りた。
そこでなんとなく「口直しに甘いものが食べたいなぁ」なんて思い、駅のホームで営業していたファミリーマートへと足を運んだのだ。
なんてことはない日常のハズだったが、ただ1点、そのファミマの冷蔵スイーツコーナーに『生ミルキー』が並んでいたのは運命としか言いようがない。
「なんだコレ?」と初めて見る生ミルキーを買ったが最後、その美味しさと酔っ払いの自制心のなさが手伝い、3分ほどの間であっという間に完食。
筆者の脳内に「生ミルキーは至高」という強烈な印象を植え付け、その日はフラフラと帰路へとついたのであった。
──それから今日まで3年間、生ミルキーは滅多に筆者の前に姿を現さなかった。コンビニに行ったら必ず冷蔵コーナーをチェックしているのに、である。
ミルキーの超上位互換にしてまぼろしのスイーツ『生ミルキー』。一体どこへ行けば確実に出会えるのだろうか……。
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・改めて食べてみた
ってなワケで、こちらが今回手に入った生ミルキー(税込312円)の実物だ。
ラッキーなことに、近所のローソンでラスト1個をゲットすることができた。
ついでに言えば、同じく近所のファミリーマートで『生ミルキー あまおう苺味(税込225円)』も発見。
もちろん光の速さでレジまで持っていった。
滅多に見かけない生ミルキーを2種類も買えるなんて、今の筆者はめちゃくちゃツイている。宝くじだって当たっちゃいそうだよ!
ちなみに先述した通り、生ミルキーは冷蔵スイーツ。常温商品で『ふにゃふにゃミルキー』という名前のソフトキャンディもあるが、ソレとは別物なのでご注意を。
開封するとあまおう味は7粒、プレーン味は10粒がキラキラの可愛いフィルムに包まれている。
まずはプレーン味から食べていこう。
口に入れた瞬間に通常のミルキーと似たような、しかしさらに濃厚でリッチなミルクテイストが口の中にヒンヤリと広がった。
生ミルキーはバターやチョコレートのような滑らかさで溶け、そのたびドーパミンがギュンギュン出ているような多幸感が押し寄せる。
味としてはミルキー方面なんだけど、よりフレッシュというか乳脂肪分が多いというか。
ママの優しさに包まれたような甘さ。天使のキスのようなくちどけ。どう言葉に表しても気持ち悪くなってしまうが、とにかくすべてを包み込む優しい甘みが、まさに「ミルキーはママの味」を体現しているようなスイーツなのである。
「そうそう、コレが生ミルキーの美味しさだよ!」そううなずきながら、あまおう味にも手を伸ばす。
舌触りの滑らかさとミルキー感はそのままに、イチゴの甘酸っぱさが加わったあまおう味。こちらも感動的な美味しさだ。
生チョコレートとの違いは、スッと溶けてほとんど口に残らない潔さだろうか。ミルクやバターのような甘みがほんのりと後味にあるが、それも切ないほどに消えてなくなってしまうのだ。
うぅぅーん、パーフェクト……。やはり生ミルキーとは、ミルキー好きにとって究極のスイーツなのである。