エネア・バスティアニーニは2024年限りでドゥカティを離れ、2025年はKTM陣営のテック3へと移籍する。彼はドゥカティ時代を振り返ると、もっとコース上で爆発力が必要だったと語っている。
バスティアニーニは2021年にドゥカティ陣営のエスポンソラマ(アビンティア)からMotoGPクラスへデビュー。2022年にグレシーニへと移籍すると、その年に型落ちマシンながら計3勝という成績をマーク。翌年のドゥカティファクトリー昇格を勝ち取った。
しかしこのドゥカティファクトリーでの2年間は、バスティアニーニにとって理想的なモノにはならなかった。2023年は怪我による長期欠場とマシンへの適応に悩まされ、2024年は調子を上向かせてはいたものの、ドゥカティ陣営に加入したばかりで型落ちマシンを使うマルク・マルケス(グレシーニ)に敗北し、ランキングでは4位に終わった。
KTM陣営に移るバスティアニーニは、ドゥカティでのキャリアには満足していると語るものの、爆発力が足りなかったという認識を示した。
ドゥカティでの良かった瞬間はいつだったかと聞かれると、バスティアニーニは「2023年は違うけど、他の年は良かったよ」と答えた。
「2021年にアビンティアで難しいバイクに乗り始めたけど、毎年違ったモチベーションがあるよ。2021年にはミサノで2回連続で表彰台を獲得することができた」
「(2022年には)開幕戦カタールでグレシーニと初優勝を記録することもできた。この年は僕にとって素晴らしい1年になったし、ベストだったかもしれない」
「2023年は、あまりそういった瞬間はなかった。2024年はもっと一貫性を発揮できて、毎回トップ争いをしようとしていた。でも爆発力が足りないように感じていたんだ。この先、僕はそれをもっと発揮できるようにしていく必要があるね」
「でもそれ以外は、ドゥカティとの4年間に僕は満足しているよ」
バスティアニーニはレース後半にペースよく追い上げる強みを見せてきたが、2024年は予選で沈むことも多く、それが挽回を難しくしていた。
彼も2024年にタイトル争いに加わっていくには、一貫性がもっと必要だったと認めている。とはいえ、今後もっとパフォーマンスを発揮できるポテンシャルが自分にはあると自信も示した。
「おそらく僕のポテンシャルはペッコ(フランチェスコ・バニャイヤ/チームメイト)やホルヘ(マルティン)に対して本当に近かったと思う」とバスティアニーニは言う。
「でも何度も僕は一貫性を出せないことがあり、失っていたものがあった。予選で前につけることができず、レースは後ろの方にとどまってしまったりね」
「そして次のレースでは真逆になったりもした。これはタイトルを争うには良いことじゃない。タイトルを勝ち取りたければ、こうしたアプローチを変えなくちゃいけない」
「今後に向けて、幸運に恵まれることを期待している。僕はこの2024年シーズンよりも、もっとできると思っているからだ」