2024年度(1月~12月)に反響の大きかった変な部屋記事ベスト5をお届けする。第2位は、意図せず“アレ目的”と思われる部屋としてバズってしまった家主を直撃した記事だった(初公開日:2024年5月21日)。行為をいたすことを目的に作られた…っぽい部屋がSNSで公開されると、大バズり。この部屋に住んでいる人に話を聞くと、部屋を作った過程がまさかのものだった。
Xで万バズした“ヤリ部屋”の全貌
Xで1万以上の「いいね」、1400万以上ものインプレッションを獲得した部屋がある。どこからどう見てもアノ部屋にしか見えない部屋に注目が集まり、大反響を巻き起こした。
今年の3月、〈ヤリ部屋完成、ヤル相手おらんけど。〉というコメントともにXに投稿されたのは、全体をグレーで統一し、間接照明や観葉植物、ルームフレグランス、さらにちいかわのかわいらしいぬいぐるみなどを飾った洗練された部屋の写真だ。
一見するとただのおしゃれな部屋にしか見えないが、いかがわしいそのコメントとともに部屋の画像を見ると、なんとなくそうとしか見えなくなってきてしまい、瞬く間にネット上で万バズ。〈これはいいヤリ部屋〉〈間接照明がどこまで良い雰囲気を作ってくれるか見てみたいですね!〉〈ちいかわに変なもん見せんな〉〈男にとってちいかわのぬいぐるみってもはやアダルトグッズだよな〉〈引越したらこれ作る〉といった声が寄せられた。
こちらの部屋を投稿したのは、関東在住の22歳、プログラマーの风狼(@furan_dayoo)さんだ。一体なぜ、ヤリ部屋(?)を作ろうと思ったのだろうか。
「もともと滋賀県で一人暮らしをしており、今年の春に就職で東京のアパートに引越すのをきっかけに家具を一新しました。写真に写っているのは寝室ではなくロフトです。このロフト部分をオシャレなベッドルームにしようと思いコーディネートしましたが、気づいたらヤリ部屋みたいになってました笑」(风狼さん、以下同)
狙ってやったわけではなく、あくまでオシャレな部屋にしようとしてコーディネートしていったところ、気づいたらそんな部屋みたいになってしまったというわけだ。実際に、〈居心地良さそう〉〈めちゃくちゃこういう部屋好きなんだけど〉〈こういう部屋に住みたい〉〈まってラグ可愛い〉など、SNSではシンプルに部屋のセンスを褒める声も多い。
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このおしゃれな部屋の家賃は…
こちらの部屋は、まだほぼ新築で、12平米(ロフト部分含む)、家賃6万500円。风狼さんの大学時代の部屋は、実家から持ってきたものを使って特にこだわりをもっていなかったが、今回は心機一転、部屋を整えようと思ったという。
「特に参考にした部屋などはないのですが、グレーを基調とした落ち着きのある雰囲気を意識してみました。あとコスパ重視で、値段の割に高く見える家具で揃えようと心掛けましたね。ベッドの宮棚に好きなアーティストのCDやグッズを飾って雰囲気を壊さない程度に趣味を取り入れているのが好きなポイントです。ただ、ベッドの右のスペースが物置と化しているので、そこの部分は改善の余地があるかなとは思っています」
こうして完成したおしゃれな部屋だが、なぜヤリ部屋のように見えてしまったのだろうか。
「ルームフレグランス、間接証明、観葉植物、IKEAのデジタル時計などヤリ部屋っぽい小物が置かれているからだと思います。また、居住空間から分離されていますが、寝室にしては狭いのでヤリ部屋であるように見えるのかなと感じました。ちなみにこの部屋を見に来た友達は『居心地はいいけど天井が低くてヤるには適してない』という旨の感想を残す人が多かったです」
ヤリ部屋で実際にヤるためには、天井という思わぬ横ヤリが入るようだ。ともあれ、仮にヤリ部屋のように見えるとしても、なぜこの部屋がここまで人々の興味を惹き、万バズをしたのか。それは、部屋に置かれた小物の数々にありそうだ。
「引RTやリプを見ると、ちいかわとゆきんこ(YUKIのライブグッズ)に対する言及が多かったので、“ヤリ部屋”という言葉と可愛いキャラクターの対比に注目が集まりバズったのではないかと考えています。今回は、Xの通知が鳴り止まなくなるという貴重な経験ができてよかったです」
思わぬ注目を集めたヤリ部屋だが、ヤリすぎの心配はなさそうだ。
取材・文/集英社オンライン編集部