【父娘のコラボブログ:K-POPとその周辺のお話・19】最近、日本人のみのメンバーで構成されたK-POPグループが増えてきているという不思議な現象が起きています。今回取り上げるのは、今年の4月にデビューした5人組ガールズグループ“UNICODE”(ユニコード)です。彼女たちは全員日本人ですが、主な活動拠点を韓国に置いているのが特徴です。デビュー当初から韓国のテレビ番組に露出して、「日本人K-POP」というキーワードでネットを賑わせました。そのUNICODEが今度は日本で2カ月間のライブツアーを敢行するというから驚きです。
UNICODEライブツアー初日
●UNICODEのプロフィール
UNICODEは、23年にABEMAで開催されたオンラインオーディション「PROJECT K」で選抜された5人組のガールズグループです。メンバーは全員日本人で、名前はリーダーのエリンをはじめ、ユラ、スア、ハナ、ミオです。
グループ名の「UNICODE」は、「Unity(統一性)」と「Code(記号・暗号)」を組み合わせたもので、彼女たちの音楽が全世界で共通の言語として通じることを意味しています。
なお、筆者はIT系のビジネスに携わっているのですが、IT用語としてのUNICODEとは文字コードの標準規格の一つで、世界中のほぼ全ての文字や記号を一つの統一された体系で表現することを目的としたものとして知られています。UNICODEによって異なる言語を使用するユーザー同士が同じデータを正確に共有できるようになるようなものですね。ですので、最初にUNICODEというグループ名を耳にしたときには、文字コードから引用したのかと真っ先に思いましたが、実際は全く関係がないようです。
彼女たちは24年4月に日本ではなく韓国でデビューし、韓国の音楽番組にも出演してパフォーマンスしました。そして、3カ月後の24年7月には日本でもデビューを果たしました。主に韓国と日本を中心に活動していますが、今年末には主に日本での活動がメインとなりました。
(広告の後にも続きます)
●最近は日本人のみのK-POP(?)グループが増えつつあります
最近のK-POPシーンでは、UNICODE以前から日本人のみで構成されたグループがちらほら登場し始めています。「それをK-POPと呼ぶのが良いのか?」と賛否両論ではありますが、例えばガールズグループでいえば、日本でもおなじみとなっているNiziU、ME:I、XGなどのグループは、日本と韓国の両方で活動しています。彼女たちは韓国語を流暢に話せるように勉強し、韓国語の歌詞での作品をリリースし、韓国での音楽番組やK-POPのイベントでもパフォーマンスしています。
そしてこれらのグループは、日本語の曲や日本のファンに向けたパフォーマンスも行っているのです。このクロスカルチャーな融合が大きな魅力になっています。
今やK-POPは世界的なムーブメントとなっており、このジャンルで活動するということは、日本からグローバルで人気を博すことも夢ではありません。例えば、XGは強烈なダンスパフォーマンスとキャッチーな楽曲で注目を集め、世界中での活動が始まっています。今年はグループ初のワールドツアーを世界30都市で開催し、アジア公演で約12万人、北米公演で約5万人を動員しました。さらに、25年のアメリカ最大級の音楽フェス「コーチェラ2025」にも出演が決定し、さらなるグローバルな活躍が期待されています。