フェリシティ・ジョーンズが主演と製作総指揮を務める初のF1公認テレビドラマシリーズが、Amazon MGMスタジオでPrime Video向けに製作されているとVarietyが報じている。
ブラッド・ピットとジェリー・ブラッカイマーがクリエイティブなタイトルを付けたハリウッド映画『F1』のように、制作中のシリーズは『One』と呼ばれている。
このF1番組の設定は、ダニエル・リカルドが同じく制作中のHuluのコメディ番組『Downforce』に酷似している。こちらのパイロット版はテスト段階だ。
Varietyによると、ジョーンズのF1番組は「ジョーンズ演じる主人公が率いる落ち目の一族経営のレーシングチームが、熾烈な個性、刻々と変化するライバルたちと、数百万ドルの賞金を争う」ことに焦点を当てているという。一方でリカルドのコメディシリーズは、名門レース一家の跡継ぎが家業に引き戻され、レガシーとチームの成功において難しい選択を迫られるというストーリーになる。
どちらのシリーズも、ウイリアムズF1の元チーム代表であるクレア・ウイリアムズの半生からインスピレーションを得ているようだった。
フランク・ウイリアムズ卿の娘であるクレア・ウイリアムズは、2013年から2020年にチームのオーナー権を明け渡すまで、実質的にチームを率いてきた。2012年から2017年までザウバーを率いたモニーシャ・カルテンボーンと並び、女性チーム代表はF1史上ふたりしかいない。そして現在のチーム代表の後継者になりそうな女性は見当たらない。
ジョーンズのF1番組は2023年に初めてアナウンスされたが、脚本家のストライキで製作が停滞していたようだ。
当時、ジョーンズはDeadlineに対して「F1とのユニークでエキサイティングなパートナーシップに参加できることを光栄に思います。F1の世界は常にハラハラ、ドキドキのドラマを提供し続け、この世界をベースにした番組を作る機会を得るのは、スリリングな展望です」と語っていた。
Netflix『Drive to Survive』の人気にあやかりたいF1は、ユニバーサル・スタジオとスタジオカナルの元幹部であるイザベル・スチュワートを、2022年にF1オリジナルコンテンツ主任として新たに雇い入れた。Oneは、ピットのF1と同様に、そこから生まれたモノだ。
偶然にも、リカルドのHuluシリーズも2022年に発表された。こちらは30分番組で、F1パドックが舞台。コメディシリーズ『アントラージュ』のような作品になるという。こちらはHBOの『シリコンバレー』を手掛けたアレック・バーグとアダム・カウンティが執筆している。