女子テニス世界ランク1位のアリーナ・サバレンカ(ベラルーシ)が中東メディア『The National』のインタビューに登場。今後に向けての意気込みを語るとともに、ライバルであるイガ・シフィオンテク(ポーランド/2位)のドーピング問題について「スポーツが不正のないものであってほしい」と言及した。
現在26歳のサバレンカは今季だけで4つのツアータイトルを獲得。内訳は全豪オープンと全米オープンのグランドスラム(四大大会)2大会、シンシナティ・オープンと武漢オープンのWTA1000シリーズ2大会といずれもビッグタイトルだった。
そして今季終盤には四大大会5勝を誇るシフィオンテクを抜いておよそ1年ぶりに世界1位に復帰。そのまま自身初の年間1位を達成し、先日にはWTA(女子テニス協会)年間最優秀選手賞も受賞して有終の美を飾っていた。
25年シーズン最初の四大大会となる来月の全豪(1月12日~26日)で大会3連覇が懸かるサバレンカだが、たとえそれを成し遂げたとしても「世界1位をキープできるという保証はないと思う」と謙虚な姿勢を見せる。「女王に君臨し続けることは大きな意味を持つ」としつつ、今後も心身の健康を維持しながら良いパフォーマンスを続けていくことが最優先事項だと強調した。
「それ(1位キープ)にはメンタルの問題も絡んでくる。もちろんできるだけ長くその地位にとどまりたいという気持ちはあるし、そのために一生懸命努力しているけど、来シーズンがどうなるかはわからない。とにかく自分自身に集中し、全力を尽くすことが鍵だと思う。オーストラリア(全豪)でも他のどの大会でも、常にベストを尽くすことが大切。私自身はまだテニスで達成したいことがたくさんある」
最高峰の四大大会を複数回制し、世界女王の座に就いた今もモチベーションの衰えは特に感じないとサバレンカは力強く語る。「自分にモチベーションが足りないと感じることは滅多にない。必要なら自分がどこからスタートしたのか、そして今の地位にどれだけたどりつきたかったのかを思い出すようにしている。その考え方が私を奮い立たせ、常にハングリー精神とモチベーションを保つための助けになっている」
そして26歳の女王は、テニス界に波紋を広げているシフィオンテクのドーピング問題にも言及。「私はスポーツが不正のないものであってほしい」と自身の願いを口にした上で、「人々は全ての事実を理解する前に過剰反応をする傾向があるから、今は何もコメントしたくない。それ以上は何も言えない」と慎重にコメントした。
パワフルなストロークでファンを魅了し続けているサバレンカ。今後のさらなる活躍を期待するとともに、シフィオンテクとの女王争いがどうなっていくかにも注目したい。
文●中村光佑
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