〈北九州・中学生2人死傷〉「被害者と同じくらいの娘がいた」”ボンボン“で”バツイチの平原容疑者(43)の“奇行”は、「今年に入ってから目立つようになった」

北九州市小倉南区のマクドナルド店内で中学生の男女を刃物で殺傷したとして、殺人未遂容疑で逮捕された同区の無職・平原政徳容疑者(43)。福岡県警の調べに男子生徒を傷つけた容疑事実については素直に認めている平原容疑者だが、地元でも有数の資産家の一族に生まれ育ったことは♯2で詳しく報じた。犯行前は自宅周辺で奇行を繰り返していた、不労所得者のボンボン。凶行の萌芽を探ろうと、少年時代について取材した。

「まるで人相が違いますから」

地元の公立中学を卒業した平原容疑者は、同区内の私立高校に進学したが、当時はかなりおとなしい性格だったようだ。当時のクラスメイトの父は取材にこう語った。

「さっき警察からも聞かれたんだけど、うちの息子は口も聞いたことないって。だからワシもニュース見て、そんな子おったんかとなってたところ。息子は話したことないし、どういう生徒だったかも覚えとらんって。あ、でも通学の時のバスが一緒になったとは言っとったな。バスが一緒になるのに全然しゃべらんくらい、向こうもおとなしかったんやなかろうか」

一方で平原容疑者が自宅によく遊びに来ていたいう同級生の保護者は、当時のイメージとかけ離れた犯行に大きな衝撃を受けていた。

「テレビでニュースを見て本当にびっくりしました。今の顔が写った映像を見ましたが、当時の政徳君とはまるで人相が違いましたから……」

本当に普通で、礼儀正しい子。25年以上前の平原容疑者は、今とは似ても似つかない少年だった。

「政徳君は高校当時はバスケ部で熱心に頑張っている子という印象で、本当に普通の子でした。ウチにも遊びに来ましたが、お菓子などを出せば『ありがとうございました』ってしっかり言える子で、挨拶もきちんとする子でした。

おっしゃる通り家柄はお金持ちというかそういう家庭でしたね。ただ坊ちゃんという雰囲気というよりは爽やかな青年というイメージです。部活がない時などにウチに来ていましたが、少し友達同士で集まって話をしたらすぐに外に遊びに出かけていました。何か運動をして遊んでいたんだと思いますよ。

友達からは『マサノリ』と呼ばれていて、ウチの子もですが事件に関して『あんな事するやつじゃなかったのに』とショックを受けていました。友達も普通にいましたし、いじめられていたようなこともなかったはずです。高校を卒業してから何やっていたかは知りませんが、一時期は福岡市に出て行ったという話は聞いていますね」

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奇行は、今年に入ってから目立つようになった

その一方でバスケに熱中するあまりか、後輩の指導には厳しすぎる一面を垣間見せたことがあったようだ。一部の報道では当時の同級生がこんな風に答えていた。

「ボールの磨き方が悪いと怒鳴ったり、正座をさせて蹴ったりボールを投げつけたり、延々と懲罰で走らせたり。物静かなんだけど、そういうところもあった」

その後は結婚もして、子宝にも恵まれたという平原容疑者。

「15年ほど前に結婚して子供も産まれ、アパートで3人暮らしをしていた時期があり、その頃は近所付き合いも挨拶も普通だったといいます。ところが数年前に離婚して妻と子が出て行き、本人も現在の自宅に移り住んだ。軍歌を大音量で流したり、拡声器を使って大声でわめき散らすなどの奇行は、今年に入ってから目立つようになったとのことです」(福岡県警担当記者)

平原容疑者が妻子とともに暮らしていたアパートは、現在の自宅から車で15分程度の距離と、近い。そこでは2011年頃から2018年頃まで暮らしていたという。大家の男性がこう証言した。

「私は当時、本人を見た記憶はないし、管理会社に任せているから詳しくは知りませんが、住んでいたことは確かです。当時の家賃は45000円~50000円ぐらいで、間取りは2DKです。

何か近隣や騒音トラブルを起こすといったこともなく、家賃もきちんと支払われていました。同居していたのは奥さんと娘さんで、本人が娘さんの手を引いてアパートの前にいたところを私の知人が見たと言っていました。娘さんは当時はまだ小さかったはずですが、年齢にすると被害者と同じ年齢ぐらいの子じゃないかとも言っていました」

本人に何があったか分からないが、夢と希望に満ちあふれた中学生の将来を根こそぎ奪う犯行が許されるはずもない。

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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班