物価が上がり続けている昨今、少しでも生活にかかわるお金の負担を減らしたいもの。30代女子の暮らしの助けになる、知っておくべきお金のことを、マネーのプロに聞きました!
教えてくれたのは
大竹のり子先生
ファイナンシャルプランナー。女性のためのお金の総合クリニック「エフピーウーマン」代表取締役。女性向けメディア、新聞、ラジオ、テレビでの監修、金融や女性活躍の促進について講演を行う。
年末までにやっておくべきことを教えて!
1月1日から12月31日までで区切りがつく税金関係のこと。さらに、翌年のマネー管理のためにやっておくべきこと。これら2つのテーマに取り組んで。
1 税金関連のことを確認しよう
■ふるさと納税を確認
ふるさと納税をしている人は、上限額が1年ごとにリセットされるので、確認を。同じ年ならいつ行っても節税効果は変わりませんが、会社員の場合、賞与が12月に出ることが多いので、その金額によって上限額が変わることがあります。上限いっぱいまで使いたい人は、年末に確認するのがいいでしょう。
■医療費控除を確認
1年ごとに見直したほうがいい身近な税金のひとつが、医療費控除。普段はそこまで病院にかからないから控除に当てはまらなかったけど、今年は通院が多かった、なんてことも。例えば、歯の治療が残っていたら年内にやっておくなど、治療自体の振り返りにもつながります。
2 来年に向けて総決算をしよう
■来年の貯蓄目標を決める
貯蓄はあればあるほど、安心するもの。だけど、明確に貯蓄額を定めていないと漫然と節約をし続けることに。買い物するたびに罪悪感を抱いてしまいやすくなります。ですから、年間の貯蓄額を決める。それを12カ月で割って月の貯蓄額を決めて積み立てすれば、それ以外のお金はどう使ってもOKなので、心の重荷から少し解放されるはず。毎月の積み立てさえ継続していけば貯蓄は成功します。
■固定費を見直す
固定費を抑えられると、節約もスムーズに。電気やガス、スマホなどの料金プランの見直しを。30代女性はライフスタイルが変化しやすい世代でもあるので、生活が変わったら、ガスや電気の料金プランも見直し。動画配信サービスなどのサブスク代も知らず知らずのうちにかさんでいたりするので、必要なものを厳選。またクレジットカードも年会費がかかるものがあるので、不要なカードは解約を。
■今年の純資産を把握する
翌年に向けて、純資産(=総資産から、ローンなどの負債を除いた自己資産)を確認しましょう。例えば住宅ローンがあるならいくら残っているか、前年に比べて純資産は増えているかなどを記録しておくこと。それとあわせて、年間の支出額や貯蓄額の確認もしておくとグッド。できる人は日々の家計簿をつけることをおすすめしますが、難しい人は年末だけでも純資産をチェック。
advice
Q 大竹先生は年末に何をしているの?
A 貯蓄の仕組みをしっかり作ります!
大事にしているのが、資産の全体像を把握すること。純資産が増えたのか減ったのか、どのように変化したのかを年末にチェック。また、翌年の家計全体の指標となるものも決めています。年間の貯蓄額の目標を決めると、必要以上の節約をしなくていいので気持ちが楽に。毎月50,000円積み立てるなら、iDeCoに23,000円、外貨に10,000円、NISAのつみたて投資枠にいくら、定期預金でいくらのように割り振って手続きさえすればあとは自動。貯蓄を仕組み化することは大事です。