12月22日、フィギュアスケートの全日本選手権(大阪・東和薬品ラクタブドーム)は女子フリーが行なわれ、ショート首位発進で折り返した世界女王の坂本花織が149.76点を挙げ、合計228.68点をマークして史上9人目となる4連覇を達成。来年3月の世界選手権(米国・ボストン)代表入りを内定させた。2位にはトリプルアクセルを着氷した島田麻央(219.00点)、3位は樋口新葉(206.40点)が入った。
無敵の女王が圧巻の演技で頂点を守った。坂本は冒頭のダブルアクセルを華麗に降りると、3回転ルッツ、そして3つのコンビネーションも決めて勢いに乗った。得点源となる後半のフリップ+トウループの連続3回転は後半のジャンプが2回転になるも、すぐにコンビネーションジャンプに変更してリカバリー。ミュージカルの名作『シカゴ』のヴォーカルに乗って軽やかに笑顔を見せながらステップを踏み、最後の決めポーズを決めると左手で小さくガッツポーズをみせた。
16歳の島田は大技のトリプルアクセルを着氷したが、続く4回転トウループで転倒。しかし他のジャンプはすべて決め、キスアンドクライでは笑顔を浮かべた。ジュニアカテゴリーで無双の現役女子高生がシニアでも底知れぬ能力を発揮した。
◇第93回 全日本選手権 女子シングル結果(※トップ10まで。カッコ内はフリー得点)
優勝 坂本 花織 228.68点(149.76点)
2位 島田 麻央 219.00点(143.42点)
3位 樋口 新葉 206.40点(135.35点)
4位 千葉 百音 205.69点(130.97点)
5位 松生 理乃 204.00点(133.21点)
6位 山下 真瑚 200.25点(135.12点)
7位 渡辺 倫果 198.55点(132.59点)
8位 住吉 りをん 197.53点(127.95点)
9位 三宅 咲綺 196.55点(128.01点)
10位 和田 薫子 195.63点(128.93点)
取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)
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