「シェルの撥水力はドライヤーで復活する!?」見えない汚れ、失われた撥水力…“眠っていた二ット＆シェル”のひと手間お手入れ術をスタイリストが徹底解説

長い間眠っていた秋冬衣類をすぐに使うのはちょっと待って！簡単なお手入れをするだけで、長もちの度合いが大きく変わってきますから！

今回は「ニット」＆「シェル」のお手入れ法をチェック。ニットは汚れって目立ちにくいだけで、実は汚れが蓄積されている。放置すると生地が傷む原因にもなるので、しっかりケアしよう。シェルは取り出してすぐ着用するのではなく、まず撥水力が低下していないかどうか、水を少し滴らしてシミないか確認してみよう。

教えてくれたのは

スタイリスト　佐々木誠さん

無理難題の要望にも快く応えてくれる頼れる存在。ファッションから服飾小物、生活雑貨まで、とにかく守備範囲が広い。

1. 汚れスッキリ「ニット」

「黒や紺といった色が濃いニットは、とくに汚れが目立ちにくいもの。またデリケートな素材ゆえ、とくに襟元、袖口といった汗や皮脂汚れがつきやすい部分はしっかりケアを」

「そこで活躍するのがこちら。国内外の有名アーティストたちが着るライブ衣装で、実施に使われている前処理スプレーなんです。洗濯前にスプレーして10分放置すれば汚れが落ちやすくなり、その実力は確かです」

LIVRER

プレウォッシュスプレー

￥2,200

問い合わせ：リブレ三宿　TEL：03-5431-0970

シルク·ドゥ·ソレイユの舞台衣装や、クレイジーケンバンドをはじめ国内外の有名アーティストのライブ衣装など、トップアーティストのクリーニングを手掛けてきた「リブレヨコハマ」が開発したオリジナル万能スプレー。150㎖

汚れた部分に直接スプレーを吹きかけて10分放置するだけ。その後は他の洗濯物と一緒に洗ってOK。皮脂汚れはもちろん、さまざまな汚れに対応。

ティファール

充電式毛玉クリーナー

￥3,278

問い合わせ：ティファールお客様相談センター　TEL：0570-077-772

表面に毛玉がポツポツ出始めたら、簡単で便利な電動クリーナーに頼るべし！コードレスで使いやすいうえ、生地表面をぐるぐる撫でるだけで、広範囲の毛玉をしっかりキャッチ＆カット。見違えるほどツルッとキレイに。

シェルの撥水力は、着用を繰り返すごとに低下していくもの。そこで撥水力回復の超簡単なやり方が、ドライヤーで熱を加えるという裏技。生地の傷みが少ない状態なら、熱処理を施すと生地の撥水力が格段に回復！

また洗濯して汚れを落とした後に熱処理をすれば、より効果も高まります。それでも撥水力が回復しない場合は、市販のスプレーや撥水剤入りの洗剤に頼りましょう。レインウエアや傘などにも同様の効果が得られるので、ぜひお試しを。

ウェアに数滴水を滴らしてジワ～っ浸透しちゃうと、シェルの意味が……（涙）。

温風をシェルの生地全体に。1箇所に当て過ぎると生地が傷んでしまうので、まんべんなく当てるのが大事。

熱を当てた後に水を滴らしたら、ご覧の通り（驚）。こんな簡単に撥水力が復活するなんて、こりゃ試さないのは勿体無いですよ！

汗、皮脂、土の汚れも機能低下の原因となりますが、意外と知られていないのが柔軟剤で洗ってしまうこと。撥水加工された生地の表面をコーティングしてしまい、本来の撥水機能を発揮できなくなってしまうので気をつけましょう！

取材・文／金子邦彦　撮影／村本祥一（BYTHEWAY）　スタイリング／佐々木誠