〈川口マンション大爆発〉「自らガス栓開けたが死にきれず」「その後タバコ吸って」建物周辺も大破…あのマンションは今? 迷惑すぎる中国籍の男は精神鑑定へ

埼玉県川口市並木2、JR西川口駅のすぐ近くにそびえる15階建ての人気マンションで爆発が起きたのは、うだるように暑い7月18日夜のこと。あれから5ヵ月経ち、現場は今いったいどうなっているのか。近隣住民の声とともにお届けする。

半径約150メートルにわたってガラス片や建材などが飛散

「年内復旧はとうてい無理ですね」

住民らが恨めしそうに見上げるマンションには足場が組まれ、腰に工具袋をぶら下げたヘルメット姿の職人たちが10人以上、忙しそうに行き来を繰り返している。
爆発した3階の一室と上下左右の周辺の部屋のバルコニーには板が張られ、年の瀬も近いのにまだ窓も入っていなかった。

この日に「事件」を起こしたのは3階の住人の中国籍の会社員、「温泉」という名前の44歳の男だ。自ら命を絶とうとガス栓を開けて自室にガスを充満させた状態でタバコに火をつけて爆発、搬送先の病院で警察官相手に大暴れして公務執行妨害容疑で現行犯逮捕され、8月8日に激発物破裂の疑いで再逮捕された。

この爆発の威力は凄まじかった。半径約150メートルにわたってガラス片や建材などが飛散し、本人のほか通行人ら8人が軽傷を負い、周辺の建物19棟と車37台に被害が及んだ。

当初は「テロではないか」と疑われたほどの爆発を起こしたお騒がせ男は、県警の調べにも妄想めいた供述を繰り返した。そのため、さいたま地検は刑事責任能力の有無を調べるため8月22日から鑑定留置を開始、まだ起訴されずにいる。

 「鑑定留置は通常3ヶ月ですが、延長したようです。妄想癖があって話がまともにできないとか、そんな感じだったと聞いてます。自死の願望があって当日も死のうとしたけど思い悩んで、それでタバコに火をつけたようです」(社会部記者)

(広告の後にも続きます)

ガレキをかきわけながらなんとか生活していた人も

癒し系の名前とは対極のお騒がせ男のせいで、住民や関係者がこうむった迷惑は尋常ではない。マンションの管理会社関係者もこう嘆息した。

「大変ですよ、復旧は。年内に外観はなんとか恰好がつくとは思いますが……。バルコニーの修復がようやくそろそろ終わるところです。そのバルコニーやエントランス、共有部分はマンションの保険で修理できるんですが、各部屋の保険はそれぞれの入居者の対応になるので、私からは詳しくお答えできません。

それに保険会社も今回みたいな爆発のケースにどう対応したらいいか困っているみたいです。警察官も何回も来ましたけど、『ここ50年でこんなこと一度もなかった』と言っていたぐらいですからね」

幸い、マンションの躯体部分である柱や梁は無傷で済んだようだ。

「柱と梁が無事なら強度的に問題ないですが、床の修理も必要だし、復旧の方向性を会社も迷っているようです。生活していくうちにもおかしなところがいろいろ出てきているので、もう毎日そこらじゅうで工事だらけですよ。

水道や電気などのライフラインは一日か二日で復旧しましたが、それまではみなさんで近所の公民館に避難されていました。

しかし、爆発した部屋のお隣りや上下の部屋にお住まいの方々は本当にかわいそうですよ。最初のころはドアが吹っ飛んだり、天井が落ちていたり、そのガレキをかきわけながらなんとか生活していた人もいました。

もともと人気のマンションだったんですよ、利便性も良いし新しいし。だから分譲賃貸している人もいて『空き』なんかほとんどなかった。でもこうなるとどうなるか……。

査定が終わらないと売るにも売れないし、調査会社が全部の調査をして施工の方法を考えて元に戻さないとね……。だからどうなるのかな、窓のサッシも取り替えないと住めない状態なんですからね」