楽天グループ株式会社(以下「楽天」)と、「共に生きるまちづくり計画」を推進する福岡県福智町は、12月15日(日)に、スポーツにおけるダイバーシティの取り組みとして、小学生・中学生を対象にパラスポーツの体験などができる「パラスポ体験パーク by Rakuten」を福智町の金田体育館で開催。イベントでは、国際的なスポーツ大会でも活躍するパラアスリート2選手が参加し、児童らと一緒に様々なパラスポーツを体験しました。

今回の「パラスポ体験パーク by Rakuten」は、パラスポーツに興味・関心がある小学生・中学生55名が参加。金田分館で行われた開会式では、はじめに主催である楽天グループ株式会社 マーケティングディビジョン グループスポーツ&エンターテイメント課のシニアマネージャー新保氏が、「私たちは『スポーツとともに、もっといい未来へ。A BETTER FUTURE TOGETHER』をテーマに掲げて活動をしています。皆さんはダイバーシティという言葉を聞いたことがありますか?『多様性』と訳されることが多いのですが、人種や性別、障がいの有無など、色々な違いを持った人たちが共存していくという意味の言葉です。私たちはこの世界の実現を目指したいと思っています。今日はこのあとパラスポーツに挑戦しますが、皆さん怪我には気をつけて楽しんでいってください」とコメント。

続いて福岡県福智町の黒土 孝司(くろつち こうじ)町長より「今回は楽天さんがパラスポーツに特化したものとしては初開催となるイベントをここ福智町で開催してくれます。スポーツは、ハンデを抱えている方でも誰でもできる、ということを今日体験してもらいます。また、今回のような機会を今後も続けてまいりたいと思います。今日は少し寒いですが、お昼には郷土料理のすいとんも用意していますので、体を温めながら楽しんでください」とご挨拶。

開会の挨拶に続き、一緒にイベントを盛り上げてくれるパラアスリートの木村 和平(きむら かずへい)選手と、永盛 楓人(ながもり ふうと)選手が登場し自己紹介を行いました。まず、木村選手は「私には視覚障がいがあり、『弱視』と言って矯正視力が上がらない、眼鏡をかけても視力が良くならない病気です。ですので、何となく皆さんが目の前に座っているのはわかりますが、お顔はまったく見えていない状態です。パラサイクリングは聞いたことがないかもしれませんが、障がいのある方の自転車競技です。その中でもいくつかの種類があり、僕の場合は視覚障害ですが、ほかにも脚が片脚の選手がいらしたり、麻痺があったりとか、手を使ってハンドバイクに挑戦されている方などがいます。目が見えないのにどうやって自転車に乗るんだろう?と思われる方も多いと思いますが、『パイロット』という目が見える人が2人乗り自転車の前側に乗り、2人で息を合わせて挑戦しています。今日はゲームを通して体験していただけるので、是非2人で息を合わせて頑張ってください」とコメント。

続いて永盛選手は「私は視覚障害の中でも『全盲』といわれるまったく光が見えていない状態で、完全に真っ暗で皆さんのお顔も見ることができません。今日はアイマスクで目隠しをしてサッカーをしていただきます。目隠しをすることでボールの位置等が全くわからなくて心配だと思いますが、シャカシャカと音が鳴るボールを使いますので、音をしっかりと聞いてボールの位置を確認したり、目の見えるスタッフの声も頼りにコミュニケーションを取っていただきながら体験していただきます」とコメントしました。

自己紹介を終えると、参加者は近くの参加者とペアを作りストレッチを行います。ストレッチはペアのうち1人がアイマスクを着用し、アイマスクをしていない参加者は木村選手と永盛選手の見本を基に、言葉だけでどんなストレッチを行っているかパートナーに内容を伝えます。会場からは、「え!どうやって伝えるの?」や「言葉で伝えるのって難しい」などのコメントが聞かれました。参加者と一緒にストレッチを行い開会式が終了すると、金田分館からメイン会場である金田体育館に参加者が全員移動し、4種のパラスポーツに挑戦します。 パラスポーツ体験は、金田体育館の中で4つの種目を同時に実施し、参加者は興味のある種目に自由に参加しました。

最後に参加者全員でアートを作るワークショップを実施しました。金田体育館に設置された大きな台紙に全員で色を加えてデザインをしました。出来上がった作品が参加者の前に公開されると一斉に歓声が上がりました。参加者からは「考えて色付けしたので完成したデザインがとても素敵で感動した」や、「みんなで一つの物を作ることができて嬉しかった」「このデザインの中に自分も参加できてよかった」などのコメントがありました。その後は参加者全員の想いが形となったアートの前で記念撮影を実施。笑顔あふれるイベントは終了しました。