シアトル・マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクターのイチロー氏が22日放送の「情熱大陸」(MBS/TBS系)に出演。

ニューヨーク・ヤンキースGM付特別アドバイザーの松井秀喜氏と会食し、米メジャーリーグのデータ至上主義について議論を交わす一幕があった。

■「不仲説」囁かれた2人

番組史上初となる2夜連続放送の後半は、共に2000年代の野球界の最前線を駆け抜けた同士である松井氏との対談を軸に、イチロー氏の野球観を掘り下げる。

2人はいまだに見てしまうという現役時代のプレーにまつわる悪夢の話題から、長年ファンの間で囁かれていた「不仲説」についても言及した。

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■近年のメジャーリーグは…

対談の中で松井氏が「今のメジャーの試合見ててストレス溜まらないですか?」と尋ねると、イチロー氏は「めちゃめちゃ溜まるよ」と同意。メジャーリーグの現状に思うところがあるようで、「退屈な野球よ」と酷評した。

2人の現役時代からメジャーリーグは大きく変革。統計を用いた「セイバーメトリクス」を始めとするデータの活用に舵を切り、試合中はリアルタイムであらゆる指標がデータとして共有される。

イチロー氏はそんな状況に「ある意味では洗脳されちゃってる」「野球がそっちに支配されちゃってますね」と、近年のデータを重視しすぎる野球への不満を漏らした。

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■日本も後を追う?

イチロー氏はデータの活用自体は否定しないものの、その過程で「失われていくものは感性」と指摘。「目で見えているものしか信じられなくなる」と、自らの感性や感覚を信じる重要性を説く。

続けて「危ないよね、この流れは」「日本も何年か遅れで追っていくので、それまた怖い」と、日本野球がメジャーリーグの後を追う流れを危惧していた。

(文/Sirabee 編集部・びやじま