画像はAIで生成したイメージ

東京近郊のとある高校で教鞭をとる小椋理恵子さん(仮名・27歳)は、現在不倫中。これだけでも十分呆れてしまうが、相手が「教え子の父親」であり、その教え子に「不倫の片棒を担がせている」というのだから、開いた口が塞がらない。

【関連】「お触り」をとがめられ逆ギレ! キャバクラで暴行&強制わいせつに及んだ“オレ様警官”たちの卑劣 ほか

「まあ、当然の反応ですよね。でも、これには深い事情があるんですよ」

不倫相手を仮にAさんとし、その娘である理恵子さんの教え子をB子とすると、Aさんと理恵子さんの仲をそもそも取り持ったのがB子だという。

「きっかけは両親の不仲に悩むB子ちゃんから、相談を受けたことです。最初は『両親の関係を修復させたいのかな?』と思ったのですが、逆でした。B子ちゃんは浪費家でわがままで浮気癖のある母親から父親を引き離そうとしていたんです」

妻&母親という共通の敵と対峙してきたという父と娘。どんなにイヤでも「家族」というしがらみから逃れられなかった2人はそれぞれが家庭の外に癒やしを求めるようになったという。

「B子ちゃんはそれが『推し活』でした。好きなアーティストの存在はもちろん、推し仲間との交流が母親に対するストレスを紛らわせてくれたようなんです。『でもパパはそういう逃げ道がない。だから先生がパパを支えて欲しい』と言われました」

あまりに突拍子もない申し出だったが、実は理恵子さんもやぶさかではなかった。

PTAの役員をやっているAさんとは何度も会って言葉を交わしていたが、教育熱心で娘に対する愛情に溢れており、温厚かつ知的な振舞いのAさんに理恵子さんは密かに好意を抱いていたのである。

「B子ちゃんから『パパも先生のことを気に入っているみたいだよ』と聞かされたときは思わず顔がほころびました(笑)。とはいえ、それを鵜呑みにするほど私も子供ではありませんし、やはり教師という立場もありますので自制心は忘れないようにしようと思っていました」

「女として必要とされたい…」

とりあえず「B子ちゃんが母親の素行について悩んでいる」ことを口実にAさんと連絡をとるようになった理恵子さんは、「電話では何ですから、一度お目にかかってお話を伺えないでしょうか?」というAさんの申し出に乗る形で最初の密会を果たし、その後も「B子ちゃんの近況を報告し合う」という大義名分のもと密会を重ねるようになったという。

「自制心も何もあったもんじゃないですよね(苦笑)。Aさんは次第にB子ちゃんの母親…つまり奥さまの愚痴をこぼすようになり、そのうちに『先生はB子にとっては当然ですが、私にとっても必要な存在です』と告白されました。その言葉に心を揺さぶられた私は『Aさんからは娘さんの担任ではなく、女として必要とされたいです』と答えたんです」

図らずも相思相愛であることを確認したふたりはその日のうちに男女の関係になり、父親から報告を受けたB子は以後、ふたりの交際を後押しすることになったという。

「具体的にはアリバイ作りの協力です。B子ちゃんは『部活の保護者会』や『塾の下見』などのウソをついてAさんを連れ出してくれるようになりました。私とAさんがデートをしている間B子ちゃんは推し活をしたり、推し仲間と遊んだりしていたようで、帰りに合流するんです。そういう時、B子ちゃんは地元や学校の友達と会うようなことはなかったですね。『どこでママの耳に入るか分からない』と警戒しているようでした。しっかりしてますよね」

(広告の後にも続きます)

大学巡りを理由に不倫旅行へ

また、B子が推し活で地方へ遠征するタイミングに合わせて、理恵子さんとAさんが旅行に出かけることもあるという。 

「自分は好き勝手やるくせに夫と娘の行動には目を光らせているAさんの奥さまの目を誤魔化すために、AさんとB子ちゃんは『進学に備えて、地方の大学巡り』という体で出かけて来ていました。とりあえず一緒に現地に行って、校舎の前で証拠代わりの記念写真を撮ったら解散…という感じです。奥さまは束縛はするものの、実際それほど夫と娘に関心がないようですから、その程度で騙せるみたいですよ」

父親と担任の不倫を公認し、サポートするB子のおかげで順調に愛を深めているというAさんと理恵子さんは「最近は将来的なことも話し合うようになった」という。

来年B子が大学に入学したタイミングでAさんが妻に離婚を切り出す算段になっているというが、果たして離婚はすんなりといくのだろうか?

取材・文/清水芽々

清水芽々(しみず・めめ)
1965年生まれ。埼玉県出身。埼玉大学卒。17歳の時に「女子高生ライター」として執筆活動を始める。現在は「ノンフィクションライター」として、主に男女関係や家族間のトラブル、女性が抱える闇、高齢者問題などと向き合っている。『壮絶ルポ 狙われるシングルマザー』(週刊文春に掲載)など、多くのメディアに寄稿。著書に『有名進学塾もない片田舎で子どもを東大生に育てた母親のシンプルな日常』など。一男三女の母。