デ杯英国戦、西岡、錦織らの上位陣に加え、ダブルス要員の柚木が初の日本代表入り。「向かっていく姿勢で戦う」と添田監督<SMASH>

 男子テニス国別対抗戦「デビスカップ」(デ杯)の2025年ファイナルズ予選1回戦で、イギリスと対戦する日本。試合は1月31日(金)~2月1日(土)に兵庫県三木市のブルボンビーンズドームで行なわれる。それに先立ち、日本の添田豪監督は12月25日にオンライン会見を行ない、日本代表メンバーを発表した。選ばれたのは以下の5人。

西岡良仁(ミキハウス/単69位、複―位)
ダニエル太郎(エイブル/単84位、複856位)
錦織圭(ユニクロ/単106位、複―位)
綿貫陽介(SBCメディカルグループ/単375位、複1260位)
柚木武(イカイ/単1388位、複152位)

 デ杯は“テニスのワールドカップ”と称される団体戦。ファイナルズ予選には26カ国が出場し、勝利国は予選2回戦に進出、それに勝つと11月の「ファイナル8」の出場権を得られる。予選は初日にシングルス2試合(両国のNo.1対No.2)、2日目にダブルス1試合とシングルス2試合(No.1同士、No.2同士)を行ない、先に3勝した国が勝ちとなる。

 添田監督は今回のメンバー選考について、今年9月のワールドグループ1部コロンビア戦で代表を務めた西岡、錦織、綿貫、ダニエルは「僕の中ですでに決めていて、迷いなくお願いした」と語る。「西岡は今年のデ杯で大活躍し、日本の2勝は彼のおかげ」「錦織は色んな場面でチームにいい影響を与え、相手には脅威を与える」と、とりわけコロンビア戦でシングルスを戦った2人には信頼を寄せる。
  添田監督自身が悩んだというのが5人目で、ダブルス要員として柚木をデ杯に初招集した。「彼の最近の活躍を見ると勢いに乗っている。全日本選手権からの試合でのパフォーマンス、試合以外での取り組み、前よりも意識が高くなりレベルアップにつながっている」と評価は高い。

 26歳で身長196センチの柚木は、サウスポーから繰り出すビッグサービスを武器に今年の全日本選手権のダブルスで初優勝し、ATPチャレンジャーでも3勝、来年の全豪オープンのワイルドカード・アジア枠を懸けた戦いも制し、四大大会初出場を決めている。「勝負強いし、デ杯で使ってみたい気持ちになった」と添田監督の心を動かした。

 デ杯メンバーの正式ノミネートは1月6日が期限で、イギリスはまだ発表していないが、エースのジャック・ドレイパー(単15位)が股関節のケガのためすでに出場辞退を表明している。とはいってもキャメロン・ノーリー(単49位)、ジェイコブ・ファーンリー(単99位)ら続く選手も強敵で、ダブルスにはヘンリー・パッテン(複14位)、ニール・スカプスキ(複18位)らがおり、総じてレベルは高い。

 添田監督は「ランキング的にこちらがチャレンジする形になる。特にダブルスはランクが高い選手がいっぱいいる。とにかく向かっていく姿勢で戦う」と気を引き締める。

 日本とイギリスの過去の対戦成績は0勝2敗。直近では2016年に対戦し、1-3で敗れている。現在(11月25日付)の国別ランキングは日本が29位、イギリスが12位。厳しい戦いが予想されるが、ホームアドバンテージを生かし、熱烈な応援を力に変えたいところだ。この対戦に勝つと、9月の予選2回戦ではドイツとイスラエルの勝者と対戦する。

構成●スマッシュ編集部

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