サッカーJ1ヴィッセル神戸が、今季MVPを受賞した元日本代表FW武藤嘉紀との契約更新を発表。武藤は「全てを捧げる覚悟でこの決断をしました」とコメントしている。

「今季で3年契約が満了した武藤は、この3季の間、自宅のある東京から単身赴任の状態を続けてきました。そうした環境やリーグ戦連覇、天皇杯も獲ったことで、神戸を離れる気持ちで固まっていたんです」(夕刊紙記者)

 Jリーグの最高年俸は同じく神戸FW大迫勇也で、3億8000万円(金額は全て推定)。武藤はこれまで1億8000万円で契約していたこともあり、

「名古屋や浦和など、金銭的に余裕のあるクラブが武藤獲得に手を挙げました。Jリーグでは久々の争奪戦でした」(サッカー専門誌記者)

 名古屋は3億5000万円を提示するなど、マネーゲームの様相を呈していた。

「一方の神戸は、大迫の手前もあって武藤に対しては“3億円の壁”がありました。結局は2億7000万円台の交渉ではあったものの、最後に勝ったのは神戸。年俸だけではなく多くの出来高契約を付け、今季13ゴールに匹敵するような結果を出せば大迫の年俸を軽く上回る契約のようです」(サッカーライター)

 ここでプロ野球ファン側から見て引っ掛かってしまうのが、神戸と同じく三木谷浩史氏がオーナーの楽天の動きだろう。

「武藤については他クラブに移籍されては困ると、三木谷氏が直々に慰留に動きましたが、巨人への移籍が決まった田中将大投手については、そうした話は聞こえてきませんでした。田中の楽天復帰からの不調を考えれば当然ですが、武藤との扱いの差が露骨に出た印象ですね」(夕刊紙記者)

 田中の見返しに期待したい。

小田龍司

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