浦和レッズのMF原口元気が、今夏まで在籍していたシュツットガルトの後輩について語った。
元日本代表アタッカーは、ブンデスリーガなどを放送しているABEMAの特集番組「20歳の逸材チェイス・アンリ 飛躍のワケ」の中で、シュツットガルトのDFチェイス・アンリの成長の理由を証言した。
尚志高を卒業後、ドイツの名門シュツットガルトと契約したチェイスについて、原口は当初、クオリティ不足を感じていたという。
「アンリのプレーをしっかり見たのが去年の冬だったんですけど、なかなか酷くて。そもそも止めて蹴るが。さすがにグラウンダーのボールを止めて、蹴るのはある程度できたんですけど、浮き球になったり、ちょっと処理が難しいボールになった時に、すぐにミスをすることが多かった。申し訳ないけど、『アンリは成功できないかもしれない』と思ったのがスタートですね」
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さらに、技術だけでなく、練習におけるアピールの仕方も気になったようだ。「存在感を出さないとか、自信なさげにやっていることに対しては言いましたね。意欲がないと、せっかく上手くなっても表現できないので。チームで存在感を出していく、監督に認めてもらう、意識させるというのは意識していかなきゃいけないよと常に言ってましたね」と言葉を続けた。
そんなチェイスは、「人一倍向上心が強くて、どうやったら上手くなるかなと毎日のように聞いてきていた」という。
「ほとんどの選手に聞きに行ったりしてるんじゃないかな。チームのエースであるウンダフ選手だったり、去年までキャプテンだったアントン選手とかにもすぐに聞きに行ったりしてたので」
そんな姿勢を見て、「そういうことは普通の若い選手はできない。アンリは本気で、なんとかものになりたい。ブンデスリーガで試合に出たいという思いが強い」と感じた原口は、「突き放すこともできず、助けてあげたいなと思うようになって、色々なボールを蹴ってあげたり、コントロールの練習をほぼ毎日、一緒にやった」そうだ。
経験豊富な原口もその成長速度に驚かされたようだ。
「本当にびっくりしたのは、半年間でみるみる彼が成長していった。技術的にもフィジカル的にも、色々なことを教えたら、色々なことを吸収して。僕がシュツットガルトを去る5月には、トップチームの一人として十分にできるレベルになっていると感じていた」
その言葉通り、今シーズンの開幕戦でブンデスリーガデビューを飾ったチェイスは、チャンピオンズリーグ(CL)にも出場。昨季王者のレアル・マドリー戦では、右SBでブラジル代表FWヴィニシウス・ジュニオールとマッチアップをして、突破をほぼ許さなかった。
原口の支えもあって急成長した逸材に期待されるのは、日本代表入りだろう。このパフォーマンスを続けていけば、そう遠くない未来に果たせるはずだ。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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