今年もNHK紅白歌合戦は“撃沈”必至か。

 昨年の第74回紅白の第2部の関東地区平均視聴率は31.9%(ビデオリサーチ調べ)で、2部制となった1989年以降で過去最低となった。

「低迷する紅白ではここ数年、毎年のように待望論が上がるのが中森明菜の出場。7月にはファンクラブイベントで6年半ぶりに歌を披露し“特別企画枠”でのサプライズ登場に期待が集まっていますが、全国生放送で歌うのにはまだハードルが高い。話は進んでいないようです」(スポーツ紙芸能担当記者)

 そこでNHKは、39年ぶり3度目の出場となる玉置浩二、24年度前期の朝ドラ「虎に翼」の主題歌(「さよーならまたいつか!」)を担当した米津玄師、後期の朝ドラ「おむすび」主題歌、「イルミネーション」のB’zを引っ張ってきた。ほか、「12月6日に亡くなった中山美穂さんの追悼企画も持ち上がっています」(NHK関係者)という。

「8人のゲスト審査員選びも大苦戦でした。NHKの本音を言えば大谷翔平選手を呼びたかったのですがダメ。結局、今年4月公開のアニメ映画『名探偵コナン』の主題歌を披露するaikoに絡ませる形で、原作者の青山剛昌氏が選ばれている。昨年はTBSの人気ドラマ『VIVANT』主役の堺雅人が選ばれ、今年は日本テレビの人気アニメの原作者ですから、苦しい限りの人選です」(夕刊紙記者)

 結果、今年もコケるようなことがあれば、NHKにとって頭の痛い問題だけでは済まされない。

NHKでは来年から、テレビを設置せずともネット配信で利用すれば、地上波契約と同じ月1100円の受信料が徴収される。すでに受信料を払っている場合や、スマホ、パソコンを持っているだけでは支払い義務は発生しませんが、このことと相まって若者のNHK離れをさらに加速させるでしょうね」(前出・夕刊紙記者)

 今年こそ視聴率低下に歯止めをかけられるか。

小田龍司

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