セルティックは12月22日に行なわれたスコットランド・プレミアシップ第18節、ダンディー・ユナイテッドとのアウェーゲームをスコアレスドローで終えたことで、連勝が7でストップした。
【画像】ファン必見!世界で躍動する“イケメン&マッチョ”アスリートたちを完全網羅!
ボールポゼッションで78%を記録し、シュート数でも17対2とホームチームを圧倒しただけに(枠内は3対2だったが)、勝点3を取り逃がしたということでネガティブな捉え方が現地メディアからもなされたが、それでもここまで無敗を維持し、14勝2分けの首位で2位の宿敵レンジャーズに早くも勝点9差をつけるなど、その歩みは4連覇に向けて極めて順調であり、今回の引き分けが彼らに危機感を煽るような状況では全くない。
スコットランドの日刊紙『Daily Record』は、国内ではまさに「常勝軍団」という言葉を体現化している今季のセルティックの、ダンディー・U戦における今季わずか2度目の“取りこぼし”を受けて、「1週間前にリーグカップの栄光を祝っていた選手たちだが、月曜日(23日)にレノックスタウン(練習場)に集った際の彼らは、まるで世界の終わりのようだった」と伝えている。
またこの記事の中では、キャプテンのカラム・マクレガーが「日曜はフラストレーションが溜まった。ボールポゼッションは圧倒的だったし、試合運びに関してもかなり良かったと思う。しかし、最終局面でのクオリティーが足りず、ゴールに向けてプレーを切り拓けなかった」と悔しさをもって試合を振り返ったことを報じるとともに、彼の以下のコメントも紹介された。
「長期間にわたる成功のせいで、勝点を落とすと毎回、敗北のように感じてしまう。まるで世界の終わりのような気分だ。勝点3を獲ることができなかった場合、我々はまるで試合に負けたかのように感じ、ロッカールームの雰囲気が変わり、静かになり、いつもの感じがなくなってしまう」
『Daily Record』紙も、「セルティックの基準が非常に高く、(アウェーでの)引き分けですら、彼らには敗北に等しい痛みが伴うようだ」と綴り、このチームは高い目標を設定し、自らには試練を課すことで、国内では敵なしであるがゆえに起こりがちな油断を防ごうとしていることを示している。マクレガーも、ダンディー・Uでチーム内に祝祭的なムードは全くなかったと認めている。 引き分けでも過剰なほどに落ち込んでしまうというチームの姿勢に対して、キャプテンは「選手たちが責任感を持っているのは良いことであり、それは我々が状況をしっかり理解している証拠だ。今回のような結果を重ねて悪化しないようにする必要がある。このような経験はなるべくしないに越したことはない。さもなければ、振り回されるような状況になってしまうからだ。このような姿勢は、我々の働きがこれまでどれだけ良かったかということでもある。我々は、こうした状況への対応の方法も理解している」と、ポジティブな見解を示す。
ちなみにダンディー・U戦では、勝利を逃した“戦犯”として古橋亨梧の名前が挙がり、『Daily Record』紙も「古橋は主犯とされ、試合終盤に絶好機を逃しただけでなく、前半にも前田大然のクロスからのシュートを失敗した」と指摘したが、チーム同様、この日本代表ストライカーも失敗を引きずることはないと、マクレガーは太鼓判を押した。
「キョウゴは大丈夫。確かに、彼はチャンスを逃した。しかし、彼がこれまでにどれだけのゴールを決めてきたことか。何度もチームを勝たせ、大事な試合での勝利やトロフィーをもたらしてきた。重要な場面では常に頼りになる選手だ。ストライカーがチャンスを逃すのは問題ではない。我々は、チームとしてまた進んでいく。それに関して、全く問題はない。彼はチャンスの場面で、少し運が悪かっただけだ。相手GKのセーブもあったし、本来なら1、2ゴールは決められていたかもしれない」
最後に31歳の元スコットランド代表MFは、「シーズンを完璧で乗り切るのは難しい。シーズン中、こういう試合が5、6回ぐらいはあるものだ。そして通常、その中でもゴールを挙げ、クオリティーを発揮するものだが、今回はそれができなかっただけ」と楽観的な見方も示している。
国内では絶対的な存在、欧州の強豪クラブが集うチャンピオンズリーグではチャレンジャーという立場にあるセルティックだが、全チームからマークされる国内での戦いも決して楽なものではなく、彼らがいかなる姿勢でこれに取り組んでいるかが窺い知れた今回の事象である。
構成●THE DIGEST編集部
【記事】「我々は脆弱だ」指揮官ペップも嘆く公式戦6戦未勝利のマンC…現地メディアは守備の脆さを指摘「どんな覇権も永遠には続かない」
【記事】クラブの財務違反疑惑、長年タッグを組んできたSDの退団、公式戦5連敗中のチーム…このような状況でなぜ名将グアルディオラはシティとの契約を延長したのか?
【記事】「謙虚になれよペップ」マンC指揮官が示した優勝回数“6”にプレミア公式が反応! リバプールファンへの煽り返しに賛否の声「情けないぞ」「秀逸な返しだ」