〈旭川・女子高生殺害〉「リコさんを止めていれば」「涙が止まらない」トラブルメーカーだった共犯の“舎弟”が綴った謝罪文の中身、いっぽう“オンナ半グレ”“サンロクのリコ”は…

《本当に取り返しのつかない事をしてしまって、被害者の子のご家族のお気持ちを考えると、涙が止まらないんです》今年4月、北海道旭川市で女子高校生が橋の欄干から転落して殺害された事件。殺人などの罪で起訴されている小西優花被告(20)が、拘置先の施設から弁護人に宛てた直筆の手紙が今月23日に報道各社に公開された。

「リコさんの事を止めて入れれば、このような事にはならず…」

「起訴状などによると、小西被告は留萌市内から女子高生を車で連れ去り監禁。わいせつ行為や暴行を加えた後、神居大橋の欄干に座らせ『落ちろ』『死ねや』などと罵り、川に落下させて死亡させた。

小西被告は事件当時19歳。改正少年法で起訴後の実名報道が可能な“特定少年”にあたるため、今年8月に氏名が公開されている」(社会部記者)

11月23日に小西被告が弁護人に送ったという便箋4枚の手紙には、《毎日1日9時間~13時間を勉強してます》といった近況や、被害者への謝罪と後悔が綴られている。

《リコさんのことを止めて入れれば、このような事にはならず、被害者の子は今頃生きていて普通にくらしていたかもしれない。でもリコさんと私は結果、亡くならせてしまったんです。本当に後悔でしかなく、当時に戻れるなら、私の命にかえてでも、被害者の子を助けてあげたいです。何回も当時に戻りたいと思いました》

「リコさん」とは事件の主犯とされる内田梨瑚(22)被告のこと。そもそも事件の発端は、被害者が自分のSNSに内田被告がラーメンを食べる様子を撮影した写真を転載したことだったといわれている。

「転載に気付いた内田被告は被害者から電子マネーで10万円を脅し取ろうとしましたが、うまく受け取れなかった。怒った内田被告は“舎弟”の小西被告と共に被害者を呼び出し、事件に至ったようです」(同前)

これまで集英社オンラインでは事件経緯と共に、内田被告とその“舎弟”小西被告の素顔を#1~10にわたって報じてきた。

「今回の事件について思うのは、リコちゃんを知っている人たちならみんな『リコならやりかねん』って言うだろうなってことです」

逮捕当時、記者の取材にそう語ったのは、内田被告の知人女性だ。

「リコちゃんのことは小さい頃からよく知ってるし、高校生の頃はうちにもよく泊まりに来ていました。母親はサンロクのキャバレーについこの前まで勤めていましたよ。リコちゃんは小5ぐらいからその母親にサンロクに連れ出されて、当時からお酒を飲んでいましたね。そんな娘を、母親は注意せず放置していた。そんな環境だからかリコちゃんはその頃から友達のお兄ちゃんなど、上の世代と付き合うようになっていました」

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“女半グレ化”して、刑事とは“不倫関係”だった内田被告

「サンロク」とは、旭川随一の繁華街「三・六(サンロク)街」のこと。幼い頃から大人の世界に放り込まれた内田被告は、成長するにつれ非行が目立つようになり、やがて “女半グレ”として知られるようになっていく。

「正確にいつからかはわかりませんが、高校生の頃からタバコ以外も吸い始めていたと思いますよ。色々な人が知っていましたから。ただお金には困ってなかったと思います。札幌にいる男の子がリコちゃんに“薬物”を卸していて、リコちゃんはそれをクラブで売っていました」(同前)

いわゆるプッシャー(売人)として薬物を売りさばくことで金を稼いでいたと見られている内田被告。

そんな内田被告と禁断の関係を築いたのが、旭川中央署刑事課(当時)のA警部補だった。2人が知り合ったサンロク街のカラオケ喫茶のオーナー・磯谷悦郎さん(72)が語る。

「今年1月12日に旭川中央署の連中がウチで新年会のようなことをやっていた。そこにやって来たのが内田梨瑚で、例の警部補と知り合ったってわけさ。その日は2人で一緒に帰ったらしい」

こうして不倫関係に発展した2人だが、今年4月、内田被告が事件の容疑者として浮上。スマホの履歴などから禁断の関係が明らかになったのだという。

「さらに、内田は取り調べに対し、『中央署のAさんとは不倫関係にありました』と堂々と証言。道警は調査の末、10月に不倫刑事を含めた同署の男性警察官2人を20歳未満の人物と飲酒をしたとして訓戒処分にした。

警部補には地元の反社会的勢力との結びつきが強い内田をネタ元、つまり情報源にしようという思惑があったかもしれないが、不倫関係は許されることではない」(前出・社会部記者)

だが、前出の知人女性によれば、事件前の内田被告は “薬物”の卸元とも関係が悪化。売人としての仕事はできなくなっていたようだ。

「プッシャーができなくなったリコちゃんは、サンロクのぼったくりスナックで勤めていましたよ。ちょっと店に入るだけで何万円もとられるような店です。結局そこもリコちゃんは辞めちゃうんだけど、“薬物”が売れなくなってからお金はあんまなかったんじゃないかな。仕事も続かない子だったし。だから誰かに絡んでお金をとろうとしたことはあったと思う」