ものまね芸人こいでまほがリアルな体験談や心境をポップに時にダークに伝えていく『全力! 婚活ダイアリー』。

条件を入れれば相手をAIが探してくれるマッチングアプリでお会いした相手に失恋話を聞いてもらうと、それは気持ちを楽にしてくれる天使のような人でした。AIの実力はまだそこまでなくても、このアプリは悪くないと思えてきました。なのでしばらく使ってみることにしました。すると…フィードバックが見れることを知り…

★これまでのエピソードはコチラ

■未婚どころかバツイチ?

またまたAIに探してもらい、少し年上のかたとマッチング。見た目がどんな人が来るか全くわからないので、変な期待は一切しないのですが、今回は結構背も高くシュッとされていてお話もスムーズにいき、滞りなくデートが終わりました。

帰り道、なにかの流れで結婚の話になりました、すると彼はバツイチなことが判明。あれ? プロフィールは条件だけは書いてあり、確か彼は未婚となっていたはず。さらに子供もいることが判明。ここも会う前に確認できる部分でありそんなことは書いていなかった…。

AI、やらかしたな。初婚とバツイチは大いに違うし、さらにお子さんもいるとなると…さすがに私が会いたい条件の相手と違いすぎる。そうなると時間の無駄になる。もう少しAIには学習してもらわないと。それか、この彼が普通に嘘をついて登録をした可能性も大いにあると思いました。その可能性のほうがむしろ高い。最近のマッチングアプリ、みんな経歴盛りすぎているのではないだろうか。むしろ盛ることが普通になっているのかもしれません。

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■フィードバック

このAIが探してくれるマッチングアプリはデート後、フィードバックを送ることができます。私は少し迷いました。今回の彼、バツイチなのに未婚で登録したのではないか? だとしたら正直に書かせるために、AIに報告したほうがいいのではないか?

ですが、もう会わないかもしれない彼にダメ出ししてもなぁと思いましたし、逆にこのフィードバック、私は会った人にはすべて★5にしようと思いました。善人になったわけではありません、ただそうしてみようと思いました。

何度かこのアプリを使っていくとフィードバックが送られてきて自分自身についての五角形のグラフが出来上がってきました。楽しかったかどうか・遅刻はしなかったか・性格・容姿・気遣い・マナーなど評価をされていきます。★が5から1段階でつけられ、それが高ければ高いほど、次はもっと良い条件のお相手と会えるというシステムらしい。

これを見て、よし! ここを直してもっと自分磨きするぞ! という前向きな人もいるとは思いますが、ほとんどの人がドキドキしながら評価を見て傷つく…ということも結構あるのではないだろうか。

私は笑顔が可愛い・明るい・仕事を頑張っていて魅力的…など、星が3.5以上のところをキープ出来るようになってきていて、当然気分は悪くはありませんでした。むしろ「一緒にいると楽しいなんて当たり前じゃない、私だもん」という自己肯定感が爆上がりする瞬間もあって、ありがたく感じていました。

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■星2

ところがある日、いきなりフィードバックの項目が増えていて「あなたにネガティブな評価があります」という文字が目に入りました。ネガティブな評価だと…? しかも、ここを押すと見れますが、見ますか? という文字まで。こんなの怖いけど、怖いからこそ見たくなるのが人間の心理じゃないか。

ドキドキしながら押すと、こう書いてありました「★2」。体型に対してのネガティブな評価があります。メリハリのあるボディを目指しましょう。体型が★2。これってつまり誰かが体型をかなり低く評価したってことですか? たしかにスリムではないですけど、ずんぐりむっくりですけれど。いちいち言われなくてもわかってます。なにがメリハリのあるボディを目指しましょう、だ。

まず思ってしまったのは、これ、誰がやった? でした。まだ数人しか会っていなくて全員覚えています。あいつか? それともあいつか? 犯人探しがスタートしてしまいました。私だって言いたいことはあった、まず細身を条件にしてるのに大男ばかり来たこと、それなのに体型2だと?

これもしあの嘘つきバツイチ男がやってたら許さん。私はあなたが未婚と嘘を書いた可能性があるのに、★5にしてあげましたよ。それとも、まさか、あの天使? あの山男が私の体型を2にしたとか? こうなってくると誰も信じられない。このフィードバック、個人的には大きなお世話すぎると思いました。

ですが、私は気づけばチョコザップに入会していました。

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■職業、モデル?

このフィードバックは自虐エピソードとして使うことにして、まだこのAIマッチングアプリを使っていました。するとある日、マッチングした人とデートしているとニヤニヤしながら「まほさん、職業モデルとなっていましたよ…」と言われたのです。

は? モデル? そんなわけないじゃんと見てみると職業の欄が「芸能・モデル」と本当になっていて、他を見てみると芸能はこれしかなくモデルとセットになっているのです。なるほど、モデルが来ると思ってワクワクした人が腹いせに★2にしたのかもしれない…。私は芸能としてこのアプリに一応審査が通っていましたが、慌てて「クリエイター」に変更しました。職業、芸人もあればいいのに。

私の評価はこれ以降、常に★3.5をキープすることになり、このアプリは徐々に使うのをやめていきました。

私は元カレ・えびおくんとの恋愛を振り返っていました。そもそも「一目惚れ」から入ったから恋は盲目状態になって、なにも見えなかったのでは?! ちゃんと内面から好きになっていたっけ? と。せっかくあの天使のような山男さんから「それが恋愛の醍醐味でそんなに反省しなくていい」と言われたのにまた悩んでいました。

またありがたくマッチすれば会っていくわけですが…今まで人に会いすぎてきたからか、もう疲れしか溜まっていかない?! 続く!

こいでまほ

太田プロ所属のものまねタレント。フジテレビ系で放送の『 ザ・細かすぎて伝わらないモノマネ』で優勝経験あり。
aiko、優香、泉ピン子などものまねネタ多数。近年はナレーションなどの活動も積極的に行っている。

(文/Sirabee 編集部・こいで まほ