『女芸人No.1決定戦 THE W 2024』ファイナリストのおかずクラブ(ゆいP、オカリナ)、ぼる塾(あんり、きりやはるか、田辺智加、酒寄希望)が、12月26日(木)に「よしもとアカデミー」東京校で特別授業を行いました。このメンバーは全員がNSCの卒業生。芸人を目指す生徒たちは、さまざまなメディアで活躍する先輩たちの熱い話に耳を傾けていました。
出典: FANY マガジン
アピールタイムに1人で“オカリナ”を吹き続けたオカリナ
「よしもとアカデミー」は、国内最大規模のお笑い芸人養成所・NSC(吉本総合芸能学院)をはじめとする5校からなる吉本興業の教育機関です。
この日の特別授業では、まずはMCのタケトとともに登壇者全員が通っていたNSC時代の話に。NSCで知り合って結成したおかずクラブは、ゆいPが、授業中にあったアピールタイムでオカリナが1人で前に出てきたときのことを振り返ります。
「オカリナは、みんながギャグやモノマネをするなか、誰も知らない曲をオカリナで30秒間吹き続けたんですよ。『特技がそれしかなかった』と本人は言っているし、笑わせるつもりもない。だけど、養成所では『とんでもないヤツが出てきた!』と大爆笑だった」
それをきっかけに連絡先を交換し、その後、コンビ結成に至ったとのこと。また、芸名のオカリナも、このアピールタイムがきっかけだったのだとか。
出典: FANY マガジン
一方、ぼる塾は、2つのコンビが合体したカルテットです。学生時代の友人同士でNSCに入ったしんぼる(きりや、あんり)に対し、猫塾(田辺、酒寄)はNSCで知り合って結成。田辺はいまだに毎日、酒寄と連絡を取り合っているそうで、「入学金を払っていい友だちができた」「酒寄さんに見つけてもらってよかった」と胸をなでおろします。
田辺と酒寄の出会いはネタ見せの授業でした。相方も見つからず、自信もなかった田辺は、ネタ見せの授業で思い切って前に出ましたが、ネタを忘れてしまって数十秒で降壇。その様子を見た酒寄が声をかけてくれたそう。
酒寄は当時の田辺について「ネタを飛ばしたときの立ち振る舞いが面白かったんです」と振り返りながら、「ネタを書く人だったら、人間性で『この人面白い』と思う人を見つけていただくと、その人間性が武器になっていくと思います」と生徒たちにアドバイス。田辺も「自信がなくても、いったん前に出たら誰かが見つけてくれるかもしれない」と語りかけました。
出典: FANY マガジン
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「NSCはひとつの“アドバイス”として捉えるべき」
そして話は、若いころから夢を目指すべきか、あるいは年齢を重ねてから目指すべきかというテーマへ。元看護師のオカリナは、どちらにもメリットがあると言います。
「夢を追いかけるのは早いほうがいいとは思うけど、保険も大事だと思います。人生何が起こるかわからないので、おカネを稼ぎながらやることが大事かなと思うんですよね」
そしてある程度、おカネを貯めてからやったほうがいい、と熱弁しました。
一方、芸人を始めるのが遅かったという酒寄は、若いうちから夢を追いかけるメリットとしてこう語ります。
「いまはTikTokとかYouTubeとか、いろんなところで自分を表現できますよね。やっぱり若いときじゃないと学生たちから共感は得られないと思うんです。若いうちから始めるメリットは、自分と同世代の人たちと同じ目線で、いまから始まる新しいお笑いにいち早く取り組めること。しかも第一人者になれるところだと思います」
出典: FANY マガジン
また、現役生からの質問タイムでは、自身の「好きなこと」との向き合い方について質問が。きりやは、写真を撮るのが好きでSNSにメンバーの写真を投稿し続けたところ、写真集の発売が決まったといいます。こうした自身の経験を踏まえて、「発信することも大事だと思います」と語りました。
講師のアドバイス通りにネタを作ってみたけれど自分に合わなかった、というNSCの生徒に対しては、あんりが「挑戦しないで『合わないな』ではなく、しっかり取り入れてやったことが素晴らしい。おカネも払っているので、1回試してみるのはすごくいいなと思います」と回答。
NSCだけがすべてではなく、あくまでひとつのアドバイスとして捉えたらいい――というのは全員一致の思いのようで、あんりの「講師も1人じゃないから」という言葉に、タケトも感銘を受けていました。