【スターダム】刀羅が血みどろノーDQマッチで舞華粉砕 「ヒールっていう文化を私は守り続ける」

『STARDOM DREAM QUEENDOM 2024』両国国技館(2024年12月29日)
スペシャルシングルマッチ ノーDQルール ○刀羅なつこvs舞華×

 刀羅が両者流血となった血染めのノーDQマッチで舞華を粉砕。「この戦いでは絶対にてめえには負けねえ!」と吠えた刀羅は「私がこの団体にいる限り、こういう試合をやっていくんだよ。ヒールっていう文化を私は守り続けていくんだよ!」と決意を告白した。

 昨年末の両国大会でワールド王者となった舞華は防衛を重ねていたが、7・28札幌大会では上谷沙弥の裏切りに遭い、刀羅に敗れてベルトを失った。その後、赤いベルトは刀羅から中野たむに移ったが、舞華と刀羅の抗争は激化する一方。11・11後楽園大会でのタッグリーグ公式戦で刀羅からピンフォール勝ちを奪った舞華だったが、それでも収まらずに決着戦を要求。反則裁定なしのノーDQルールで一騎打ちに臨んだ。

 前哨戦では刀羅の暴走が目立っていたが、負けじと舞華はビール缶ボードを背負って登場する。刀羅が先にそのボードを舞華に叩きつけて先制。額に有刺鉄線ボードを押しつけて流血に追い込むと、場外戦でも客席に投げつけて痛めつけた。

 しかし、大流血に追い込まれた舞華に狂気が宿る。イスへのデッドリードライブで反撃に転じると、躊躇なく刀羅の脳天に次々とパイプイスを振り下ろした。場外では刀羅のフォークを奪い取り、頭部に何度も突き刺すと、狂乱の表情で歓声を要求。リングに戻ってもしつこく額に突き刺して流血に追い込んだ。炎華落とし(変型サイドバスター)もさく裂する。

 舞華はイスを使ってビール缶ボードをリング上に設置。雪崩式ブレーンバスターで刀羅を叩きつけた。悲鳴を上げる刀羅をみちのくドライバーIIで仕留めにかかる。刀羅がそれでも沈まないとみるや、リストクラッチ式みちのくドライバーIIの体勢に。

 振り払った刀羅は青い毒霧を噴射。ラリアットを叩き込んで、一瞬にして舞華を追い詰める。コーナー前にテーブルを設置し、その上に舞華を寝かせると、ダイビングボディプレスを投下。テーブルがへし折れるほどの強烈な一撃だったが、舞華はギリギリでキックアウトした。ならばと刀羅はデスバレーボムで追い討ちする。

 しかし、なおも肩を上げた舞華は突進してきた刀羅を足止めして、今日2発目のみちのくドライバーIIをズバリ。テーブルの破片、ビール缶ボード、パイプイスを重ねると、ラダーも投入し、その上から雪崩式ブレーンバスターを仕掛ける。刀羅は必死の抵抗。頭突きをねじ込み、一斗缶で舞華の頭部を殴りつけると、背後から組みついてポワーボムで狂気の山に叩きつけた。さらに、デスバレーボムもボードもさく裂。舞華がギリギリでキックアウトすると、場内は「舞華」コール一色になったものの、刀羅は自らの体に有刺鉄線を巻き、スワントーンボムを落として激闘を制した。

 血みどろの死闘を制した刀羅はマイクを持つと、「スターダムではこういう試合を見たくねえってヤツもいるかもしれねえけど、私はずっとこういう戦いができる相手を探し求めてたんだよ」と本音を告白。「舞華、今どんな気持ちだよ。私は今までお前に散々負けてきて、それはそれは悔しかったよ。この戦いでは絶対にてめえには負けねえ!」と舞華へのライバル心をあらわにした。一方、敗れた舞華は何も語らず、フラフラになりながら、セコンドの肩を借りて、バックステージへと消えていった。

 有刺鉄線を体に巻いたままコメントスペースに現れた刀羅は「こういう試合、見たくねえってヤツももしかしたらいるかも知れねえけど、そんなヤツ、見に来てくれなくて構わねえよ。自分だけが信じる本物のプロレスとかいうヤツを見に行きゃいいよ」と言い放つと、「私がこの団体にいる限り、こういう試合をやっていくんだよ。ヒールっていう文化を私は守り続けていくんだよ!」と決意をあらわにした。

【刀羅の話】「スターダムってさ、すごくクリーンで、顔が売りで、かわいいグッズが売れるヤツがもてはやされてるかも知れねえし、客も今日みたいなうちと舞華の…本当に死闘だよ。正直、死んでもいいと思った、途中で。そんぐらいあいつをぶっ潰したかったんだよ、どうしても。そういう気持ちでやるようなこういう試合、見たくねえってヤツももしかしたらいるかも知れねえけど、そんなヤツ、見に来てくれなくて構わねえよ。自分だけが信じる本物のプロレスとかいうヤツを見に行きゃいいよ。私がこの団体にいる限り、こういう試合をやっていくんだよ。ヒールっていう文化を私は守り続けていくんだよ!」

【舞華の話】「(ふらつきながら、コメントスペースのイスに倒れ込むと)なんて言ってか知らない。あまり聞こえなかったんだけど、こんな戦い方ができるヤツを探してたって? てめえのライバルになったつもりはねえよ。お前は敵なんだよ。こんなんじゃ終わらないから。もっとやろうよ」