「一歩近づけたと思うと嬉しい」先制時も守備の確認を怠らず。滝川二の守護神・竹本航の“責任感”「伝統を引き継ぐ意思があります」【選手権】

[高校選手権・1回戦]滝川二(兵庫)2-1 山梨学院(山梨)/12月29日/ニッパツ三ツ沢球技場

 12月29日にニッパツ三ツ沢球技場で行なわれた第103回全国高校サッカー選手権の1回戦で、滝川二(兵庫)と山梨学院(山梨)が対戦した。

 前半24分に左SB酒井悠利のロングボールに抜け出したFW治部翔がゴールを決めて先制した滝川二は、同40分に相手FWの小河原瑛太に同点被弾。後半は劣勢の時間が続いた滝川二だが、試合終了間際の後半39分にペナルティエリア内で仕掛けたMF松元大智がPKを獲得。これをMF三宅蔵ノ助が落ち着いて右端に決め、2-1で初戦を突破した。

 この一戦でゴールマウスを守ったGK竹本航は、山梨学院の猛攻を受けた後半に好守を披露した。1-1で迎えた後半4分には、相手のFW関塚力登に最終ラインの背後に抜け出されて1対1のピンチを迎えたが、果敢に飛び出して対処。逆転弾を許さなかった好プレーを、次のように振り返る。

「(後半は)自分の持ち味を出してチームを勢いづけることができなくて悔しかったので、1対1を止められたのは、とても大きいプレーだった」
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 また先制時には、強い責任を感じさせる一幕も見られた。治部がネットを揺らすと、最後方で見ていた竹本は喜びも束の間、センターバックを務める樋渡航ら守備陣と話し合って、集中力を高めていた。

 このシーンに関しては「ビルドアップの話や、サイドバックが浮いているのかを確認しました」と明かし、切り替えの重要さを強調した。

「自分のなかで(切り替えを)意識していて、失点の時もみんなで集まって切り替えようと話して、そこでも全員の意思が1つになったのはすごく良かった」

 その責任感は、第89回大会の王者であり、元日本代表FWの岡崎慎司氏らを輩出した“伝統校”の滝川二で色濃く表われている。守護神は言う。

「ここ来て、伝統というのを引き継いでいこうという意思があります。(初戦を突破して)そこに一歩近づけたと思うと嬉しいです」

 好守で魅せる守護神が存在感を発揮し、滝川二を14年ぶりの優勝に導けるか。

取材・文●藤井圭(サッカーダイジェストWeb編集部)

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