耐久性が心配だった屋根→大工がリフォームしたらまさかの…… “プロの技”感じる大変身が40万再生 「すごいわ」「惚れる」

 垂木が細すぎる屋根のリフォーム工事が「すごいわ」「素晴らしい」とYouTubeで話題です。動画は、記事執筆時点で40万回再生を突破しています。

【大工の屋根リフォーム】垂木細すぎー!地震に弱い瓦屋根を軽量化したが、まさかの雨漏り。。。

 動画を投稿したのは、リフォーム大工・むらたかずさんのYouTubeチャンネル「むらたかずREホームチャンネル」。以前には、仕事部屋に猫ちゃん用の扉を作る様子を紹介してくれました(関連記事)。

事前準備

 今回のリフォームは瓦屋根の葺(ふ)き替え工事。瓦屋根を立平(たてひら)葺きの板金屋根がぐるりと取り囲んでいる、ちょっと複雑な造りです。事前準備として、波板の上を行き来できるように合板で足場を作り、工事中に何往復もするであろう段差にスロープを設置しました。

現状確認

 屋根の一部をめくり、現在の状態を確認します。屋根替えの目的は、屋根を軽く丈夫にすること。お施主さんは「既存の垂木が細いので太い材に交換して欲しい」と希望しているそうです。

 屋根裏の状態を確認したところ、過去にリフォームをした形跡がありました。垂木の間隔は一尺二寸(約360ミリ)、垂木には45ミリ角の材料が使われていました(瓦の屋根を支えるにはとても細いとのこと)。

 この垂木を60ミリ以上のものに交換したいというのがお施主さんの希望でしたが、垂木を交換して太さ(高さ)も変えるとなると、屋根周りの各所に影響が出てしまいます。

 そこで考えたのが、既存の垂木を残したまま間に同じ太さの垂木を追加する方法。細い分、数で強度を出す計画です。

 瓦を撤去する日まで数日あるので、応急的に防水シートを敷いて、めくった瓦を戻しておきます。

瓦の撤去

 瓦撤去のタイミングで「今年最大級の大雨」の予報が出ました。できれば延期したかったのですが、瓦屋さんも職人さんを集めている都合があるので、日程変更はできませんでした。

 予定では野地板もめくってもらう予定でしたが、大雨が降るとブルーシートに雨がたまってしまうため、野地板の上に厚手のブルーシートを重ね張りして入念に雨対策を行います。

 入念に対策したはずでしたが、わずかな立ち上がり部分に水がたまって家に水が入ってしまったとのこと。お施主さんは「まあ、こういうこともあるわな」と仰ってくれたそうです。

屋根の貼り替え

 雨が上がって突然の猛暑になる中、屋根の貼り替えがスタートしました。表の道路側は電線が邪魔をしてクレーンが使えないので、裏の道路から全ての材料を人力で運び込みます。

 トラックから屋根上の資材置場までは40メートル以上。力持ちの材木屋さんも、この暑さの中で何往復もするのはきつかったようです。

 大工さん4人に来てもらい、屋根替え工事を1日で終わらせます。ブルーシートを外し、野地板をめくっていきます。野地板は上から下へとめくると回収が楽とのこと。

 野地板が外れたタイミングで、プチ大工会議が始まりました。それぞれが考えを話し、今後の手順を相談しています。

 問題の垂木を見てみると、確かに頼りない状態。お施主さんが心配する気持ちも分かります。

 既存の垂木の間隔は一尺二寸なので、間に入れる垂木は6寸間隔。大工さんたちは好き勝手に話しているように聞こえますが、作業しながらもお互いの話をちゃんと聞いているようです。かずさんがいろいろ考えている間に、作業はどんどん進んでいきます。

 カメラマンのよっちゃんさんは「それにしても皆さん仕事が速いです」と感心。「作業自体が速いというよりも、判断と決断が速く迷わないので無駄がないといった感じに見えます」と続けます。

 断熱材が入っていない箇所があったので、このタイミングで入れました。垂木の施工が終わり、野地合板を貼っていきます。本数が増えたので大変ですが、全ての垂木にくぎ打ちをしました。

 野地合板が貼れたら防音施工です。防音性と断熱性を上げるビルボードという屋根下地材を、下の合板と接手が重ならないように貼っていきます。

 作業をしているうちに、雲行きが怪しくなってきましたが、雨が降り出す前にルーフィング(屋根材の下に敷く防水シート)まで貼ってしまわなければなりません。

 1人がロール状になったルーフィングを広げて、もう1人がとめていく共同作業。かずさんが広げていると、別の大工さんが追い付いてきます。

 全てのルーフィングを貼ってこの日の作業は終了。この後の作業は板金屋さんにバトンタッチします。

翌日

 この夜に少し雨が降ったため、翌日は家の中から赤外線カメラで雨が漏れていないことを確認します。屋根を葺くまでが心配なかずさんは、タッカーでとめた箇所全てに防水テープを貼っています。

 今回の屋根の仕上がりはガムバリウム鋼板の立平葺き。板金職人さんが作業をして、きれいに仕上げてくれました。工事によって屋根が丈夫になり、約2800キロ軽量化されたとのこと。見事な職人技と連携プレーを見せてもらいました。

 紆余曲折を経て完成したすてきな屋根に、コメント欄では「これぞ日本の大工仕事って感じですね」「仕事速すぎて惚れる」「1人でやるのもカッコイイけど、大工さんそろうとカッコ良さが増しますね」「良いところばかりではなくて、現場の大変さ、泥臭さも見ることができてとてもいい内容だと思います」といった声が。「タッカーに防水テープとは丁寧な仕事ですね!」「今度は板金屋さんの作業もお願いします」「ナレーションがうますぎです」という書き込みもありました。

 YouTubeチャンネル「むらたかずREホームチャンネル」では、DIY、大工仕事、リフォーム現場の様子を公開中。X(Twitter/@muratakazudaiku)、Instagram(@kazuyuki.murata)、TikTok(@muratakazu)でも情報を発信しています。

「むらたかずREホームチャンネル」動画まとめ

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床を捲ったら、思わず二度見…!大工が【謎の束柱】を交換した。
DIY大家さんから大工が【分離発注】を請けたら工程が謎。監督誰よ。図面どこ???

動画提供:YouTubeチャンネル「むらたかずREホームチャンネル