【DDT】クリスが佐々木との36分超死闘制してKO-D無差別V1 2025年へ「このベルトとともに新たなチャレンジを」

 2024年最後のビッグマッチ『Ultimate Party 2024』が28日、東京・両国国技館で行われ、KO-D無差別級王者クリス・ブルックスが36分超えの死闘の末に佐々木大輔を下し、初防衛に成功した。

 クリスは11・4墨田区大会で青木真也を破り、1年ぶりのKO-D無差別戴冠。試合後、佐々木が挑戦を表明し、この日のV1戦が実現した。

 試合はDAMNATION T.A、シャーデンフロイデ・インターナショナルが介入する荒れ模様で幕開け。見かねたレフェリーが両陣営のセコンドに退場を命じた。1対1になると、佐々木がクリスの足を鉄柱に固定してイスでめった打ち。なおも足攻めを続けたが、クリスは鉄柱に引っかけた佐々木の腕をイスで殴打してお返しし、テーブル上でのパイルドライバーを敢行した。

 佐々木もトペスイシーダ、場外へのダイビング・エルボードロップを敢行したが、クリスはプレイングマンティスボムで逆襲。DAMNATION T.Aの面々が乱入しても、シャーデンフロイデのセコンドが駆けつけて撃退した。クリスと佐々木はステープラーで打ち合うと、佐々木がイス攻撃を見舞ったが、クリスは雪崩式プレイングマンティスボムで返り討ち。張り手連打から高角度のプレイングマンティスボムIIを決めて佐々木にトドメを刺した。

 クリスが36分を超える激闘を制してKO-D無差別初防衛に成功した。試合後、珍しく握手に応じた佐々木に「両国、愛で勝ちました。ササキ、あなたは愛が嫌い。分かってる。でも、ササキさん、愛してるよ。プロレスはいい人も必要。悪い人も必要」とメッセージ。出場選手たちをリングに呼び込むと、「皆さん、ありがとうございました。去年、両国での最後1回だけ。また両国の最後ですごい幸せ。来年も応援よろしくお願いします。シャーデンのいつものヤツ、1、2、3、4!」と両国大会を締めくくった。

 バックステージで「2024年、いい1年だったと思う。試合前、ササキには何も感じてないと言ったけど、心の奥底では、リスペクトがあるのかもしれない。両国のメインイベント、これで3回目。そして2回勝利できたこと。これは本当に夢が叶ったような気持ち」と振り返ったクリス。KO-D王者として越年することになり、「2025年はこのベルトともに、さらなる夢をもっていきたい。プレッシャーはあるけど、いいプレッシャー。新たな挑戦が自分にやってくることが喜ばしい。DDTのことは大好きだし、いつまでもここにいたいけど、何も変わらないのはよくないので、DDTにいても新たなチャレンジを迎えられることがすごくうれしい」と誓った。

 また、この日、アイアンマンヘビーメタル級王座がめまぐるしく移動した。バックステージでヨシヒコ→大石真翔→HARASHIMAと移動。大会終了後、コメントブースでエンドアナウンスをしていたHARASHIMAを平田一喜が手刀で失神させて戴冠した。そして、なぜか風呂に入っていた高木三四郎が平田にスタナーを決めて風呂の中で3カウントを奪取。休業中の?木にアイアンマン王座が移動した。

【佐々木の話】「今回は勝たなきゃ発言する権利はないと思ってる。クリス・ブルックス、俺にはない力を感じたよ。民の声を力に変えられる男だ。俺にはできない。今回は俺の完敗」

【彰人CyberFight取締役の話】「年間2回あるビッグマッチの『WRESTLE PETER PAN』と対極にあるのが、この『Ultimate Party』。『WRESTLE PETER PAN』との差別化をしていこうと考えてはいたんですけど、ケガだったり、元々予定していたものが変わってしまった大会だったんですけど。想定していたものとはまったく違う。ゲストが欠場になったりだとかいうなかで、セミの若手のタッグとか、男色(ディーノ)さんとか、DDTのピンチのとき、チャンスに変える力が出た大会になったと思ってます。仕掛けの面では反省もあって。仕掛けきれなかった。大会としては若手が頑張って、男色さんが頑張って、メインのクリスと佐々木さんも頑張ってくれたおかげでいい大会になった。『Ultimate Party』のシリーズは続けていきたいし、来年は今年以上に演出してやっていければなと思ってます」