【GLEAT】無期限欠場前の飯塚が稔に悔しい逆転負けも「戻ってきて絶対に活躍することを約束します」

『GLEAT Ver.14』TOKYO DOME CITY HALL(2024年12月30日)
○田中稔vs飯塚優×

 無期限欠場前の飯塚が稔に猛攻。あと一歩のところまで追い詰めたものの悔しい逆転負け。「また戻ってきて絶対に活躍することを約束します」と復帰後を見据えて誓った。

 飯塚は昨年11月に頬骨骨折のために欠場。今年3月の復帰後は脳震とうを何回か起こしてきた。そのたびに治療して復帰してきたものの、本人が「一度しっかりと静養したい」と希望。そこで、今大会を最後に無期限欠場することが決定した。

 区切りとなる一戦では、LIDET UWFルールで稔と一騎打ち。のっけから打撃やグラウンド戦でせめぎ合うと、飯塚は飛びつくようにスリーパーに捕獲。そこから卍固めに持ち込んだ。稔は前方に投げ捨てたが、飯塚は即座にドラゴンスクリューからアンクルホールドへ。先にロープエスケープを奪った。さらに、変型スリーパーでもエスケープに追いつめて2ポイント先制した。

 飯塚の攻撃は止まらず、ソバットからジャーマンへ。だが、1回転して不時着した稔は起死回生のハイキックでダウンを奪う。飯塚はなんとか立ち上がると、稔の打撃をかいくぐり、飛びついて腕ひしぎ十字固めに持ち込んで再びギブアップを迫ったが、稔はロープに逃れた。立ち上がれず、ダウンも取られて稔は残り1ポイントに。

 飯塚はここがチャンスと掌底を乱射。稔が飛びつき腕十字で飛びついても、飯塚は裏をかいてヒザ十字固めに捕らえた。だが、稔は必死に抜け出すと、蹴り足をキャッチして逆片エビ固めに捕獲。リング中央に引きずり込むと、STFで絞めに絞めて逆転のギブアップを奪った。

 飯塚があと一歩のところまで追いつめたものの、最後は勝負強さを発揮した稔に惜しくも逆転負け。試合後、飯塚は稔とガッチリと握手を交わして座礼。客席にも深々と頭を下げて、しばしの別れを告げた。

 「悔いないように全力出し切ってって考えてたんですけど、全然悔い残っちゃいましたね。一つ一つの打撃、一つ一つの関節、すべて情熱をもってその一発で終わらせられるような覚悟で挑んだんですけど、それでも稔さんの壁は超えられなかったです」と悔しさをにじませた飯塚。いったんGLEATのリングを離れるが、稔が「今も強いけど、もっと強くなって帰ってくるんじゃないですか」と話したように進化を遂げて戻ってくるのみ。「いったんLIDET UWF見る側に立ってみて、それで気づいたものとかたくさん取り込んで。それでまた戻ってきて絶対に活躍することを約束します」と誓ってみせた。

【稔の話】「とりあえず飯塚選手が無期限休養ということで、俺が相手に選ばれたんですけど、ここで鼻を持たせてもしょうがないんで。引退するわけでもなく、退団するわけでもなく、また戻ってくるし、聞いた話だと柔術の練習をやりたいということで、今も強いけど、もっと強くなって帰ってくるんじゃないですか。彼はLIDET UWFに必要な人間なんで、絶対いなきゃいけない人間なんで。どんな形で戻ってくるかわからないけど、またやることもあるでしょう」

【飯塚の話】「ありがとうございました。無期限休業前、最後の試合。悔いないように全力出し切ってって考えてたんですけど、全然悔い残っちゃいましたね。一つ一つの打撃、一つ一つの関節、すべて情熱をもってその一発で終わらせられるような覚悟で挑んだんですけど、それでも稔さんの壁は超えられなかったです。自分に今必要なのは休養だと思ってるので、偉そうにするわけじゃないですけど、いったんLIDET UWF見る側に立ってみて、それで気づいたものとかたくさん取り込んで。それでまた戻ってきて絶対に活躍することを約束します。ありがとうございました」