『GLEAT Ver.14』TOKYO DOME CITY HALL(2024年12月30日)
中嶋勝彦プロレスラーデビュー20周年記念特別試合 ○中嶋勝彦&藤波辰爾&藤原喜明vs石田凱士&鈴木鼓太郎&井土徹也×
黒ショートタイツ&リングシューズで試合に臨んだ中嶋がデビュー20周年記念試合に登場。藤波&藤原とのトリオで快勝。「今の僕に足りないものというかね、そういったものを叩き込まれた気分」と振り返り、2025年へ向けて「自分にしか歩めない闘魂スタイルの道を歩んでいく」と誓った。
LIDET UWF王者の中嶋は12・15大阪大会で井土を破り、2度目の防衛に成功。王者として越年することになった。中嶋は2004年1月5日にデビュー。20周年イヤーの締めくくりに、記念試合として、大御所の藤波、藤原と豪華トリオを結成し、BLAK GENERATION INTERNATIONALの石田&井土&鼓太郎と対戦した。
”闘魂スタイル”を掲げる中嶋にとって、藤波&藤原との合体はまたとない機会。「闘魂の欠片をこの試合で集めていきたい」と意気込んでいた。
まさに“闘魂スタイル”といえる黒のショートタイツ&リングシューズ姿でリングに上がった中嶋だったが、待っていたのはBGIの集中砲火。4人がかりで攻め込まれて、両手両足を取られて高々と投げ飛ばされた。その後もBGIに代わる代わる攻撃を受けてローンバトルに追い込まれる。しかし、中嶋は石田にサッカーボールキックを食らうと、勝ち気に立ち上がり、同じくサッカーボールキックで返答。何発も打ち合うが、中嶋は背中を蹴ると見せかけて、胸板を蹴り飛ばしてピンチを脱した。
あとを受けた藤波がドラゴンスクリューで石田を返り討ちにすると、鼓太郎の足もキャッチ。ここで呼び込まれた中嶋がドラゴンスクリューで続く。藤原が一本足頭突きから石田を脇固めで捕らえると、中嶋も同時に鼓太郎を脇固めで捕獲した。
大先輩との得意技競演で勢いに乗ったかに見えた中嶋だったが、再びBGIの猛攻を受けて劣勢に。孤立してしまい、井土の打撃に攻め込まれる。だが、引かない中嶋は掌底合戦で真っ向からやり合うと、投げ捨てジャーマンをズバリ。脇固めで捕らえると、藤原が手を押さえて加勢した。石田が再び介入したものの、中嶋は投げ捨てジャーマンで排除。さらに、井土の蹴り足をキャッチしてドラゴンスクリューを決めると、脇固めに捕らえた。これはカットに合ったものの、ノーザンライトボムをズバリ。最後は腕固めでギブアップを奪った。
中嶋が記念試合で激勝。試合後、“過激な仕掛け人”新間会長から花束を贈呈され、激励を受けた。バックステージでも中嶋は「振り返ればあっという間ですけど、濃い時間でした」と興奮を隠せず。「闘魂の欠片を集める」をテーマに臨み、「アントニオ猪木さんを間近でその姿を見てこられた現役の選手。本当に今の僕に足りないものというかね、そういったものを叩き込まれた気分です。教えていただきましたし、自分も教えにもらいにいきましたし」とその欠片をいくつもみつけたようだ。
黒のショートタイツとリングシューズはWJでの新人時代、長州力から「用意しとけ」と言われて21年前に作ったもの。実際に試合で使用することはなかったが、今回20周年の節目に引っ張り出して着用した。「もう戦い方は変わらず、自分にしか歩めない闘魂スタイルの道を歩んでいきますよ」と誓った中嶋の“闘魂の欠片探し”は2025年もまだまだ続いていく。
【試合後の中嶋&藤波】
▼中嶋「ありがとうございました」
▼藤波「ありがとう。まだ元気だよ十分」
▼中嶋「藤原さんが…」
▼藤波「どこ行った? 帰った?」
▼中嶋「帰られました。自分の20周年お越しいただき、ありがとうございました」
▼藤波「20年? あと半分ちょっとだね」
▼中嶋「半分以上? 40年?」
▼藤波「もうちょっとだね」
▼中嶋「2日前、お誕生日おめでとうございます」
▼藤波「どうも。やっと71になりました。元気にリングに立てるうちはね。こういう若い選手とやると刺激になりますしね」
▼中嶋「僕としては今日、藤波さん、藤原さんとタッグを組めて、アントニオ猪木さんを間近でその姿を見てこられた現役の選手。本当に今の僕に足りないものというかね、そういったものを叩き込まれた気分です」
――闘魂の欠片は見つかった?
▼中嶋「そうですね。教えていただきましたし、自分も教えにもらいにいきましたし。振り返ればあっという間ですけど、濃い時間でした」
――ドラゴンスクリュー、脇固めを決めたが?
▼中嶋「(藤波がリングに)呼んでくださって…」
▼藤波「今の選手は器用だね。ちゃんと使いこなすというかね、ちゃんと決めるとこ決めてね」
▼中嶋「僕のドラゴンスクリューはいかがでした?」
▼藤波「いいですね。その代わり自分でやるからには、ここぞというときにやるというかね」
▼中嶋「はい」
▼藤波「時間潰しじゃなくて、そういう意味で今日なんかフィニッシュ前の。あれは効果的だよね」
▼中嶋「ありがとうございます」
――コスチュームについては?
▼中嶋「先ほども言いましたけど、僕のテーマは闘魂の欠片を集めにいく。そのテーマをもって今日の周年の試合に出ました。心は初心に帰って。実はこのコスチューム、リングシューズ。自分がデビューした時に長州さんに『用意しとけ』と言われて作っていたものなので、約21年ぶりに出しました」
――来年はどんな年にしたい?
▼中嶋「もう戦い方は変わらず、自分にしか歩めない闘魂スタイルの道を歩んでいきますよ」
▼藤波「自分は自分の我が道じゃないんだけど、今年は自分の夢であるお城プロレス、天守閣の広場で試合もできて。これを一つの皮切りに全国のお城を制覇したいなというね。僕らは違う角度からプロレスに興味を持ってもらうとか、プロレスを盛り上げるっていう。それは我々にしかできないというかね。好きだからできるんであって、そのためには少しでもリングに立てる体を作っておかないといけないね」
▼中嶋「藤原さん、いらっしゃらないですけど、藤原さんはUWF初期の方。今日は一緒に戦えて本当にうれしかったです。ありがとうございました」
▼藤波「おめでとう。まだこれからです」
▼中嶋「はい。よろしくお願いします。ありがとうございました」