それで、英語力は上がったのかどうか?
で、1年間やってみて、英語力は上がったかどうか。
筆者は、この1年半あまりDuolingoを完全に毎日(650日継続中)と、スピークバディをほぼ毎日やっている。スピークバディがDuolingoほど毎日できていないのは、それなりに集中した時間が必要だからだ。たとえば、アメリカ取材に行ってるとか、明朝まで締切の記事を書いてるとか、タイトな予定で会食に行ったとかいう時に、無理にスピークバディはできない(Duolingoは無理してでもやっている)。これはスピークバディはある程度、時間を取って集中して取り組まなければならないからだ。
1日20分取り組んでいるとして、400日で、約130時間。
息子が、(台湾に)留学して授業を受けられるレベルまで中国語を学習するのに1000時間かけたことを思うと、わずかな勉強時間だ。
「英語力は上がったか?」と聞かれると、
正直なところ、まだ、
「どうだろう?」と答えるしかないのが現状だ。
しかし、海外取材の時の現地のアップル社員の人たちの話や、他の日本人取材者の人の質問が理解できる度合いは少し増している気がする。
また、ほんのちょっとした日常会話は、こちらから話しかける気になることが増した気がする(複雑な技術的会話はまだ無理)。
英語を長く勉強している娘や、中国語と英語を勉強している息子に聞いたところ、言語学習は「ここまでできたらOK」という領域はないらしい。ただ、ずっと勉強していると「あれ? オレ、分かるかも?」と体感することはあるらしく、その実感は時間に正比例して増えていくのではなく、階段のようにある時ステップを登った感じがするらしい。
スピークバディを1年間やった状態では、まだ「英語できるようになりました!」と言うにはほど遠い。
だって、考えようによっては2万3800円しか払っておらず、130時間しか費やしていないのだ。英会話学校に何十万円も払っている人がたくさんいることを考えると、とても安い。
そして、英会話学校だとスケジュールの調整も大変だし、何より対面で話すのは気が引けるし、先生の当たり外れ、相性的な問題もあるだろう。
そう、実は筆者にとっては、iPhoneに向かって話すのは恥ずかしくないというのも大きなメリットだ。対人で話す最大の難点は、苦手意識、「英語ができなくて恥ずかしい」という意識が湧き上がってくることだ。その点、スピークバディならその心配がない。
……というところで、1年越しの約束が実を結び、スピークバディ社に取材に行くことができた。
次回は、1年間スピークバディを体験した筆者が聞いたスピークバディの仕組み、コンセプト、実際の事情……などのお話をレポートする。
(村上タクタ)