2025年東宝ラインナップを総まとめ!細田守監督の最新作から「コナン」「鬼滅の刃」「TOKYO MER」など期待作盛りだくさん

「2025年東宝配給作品ラインナップ発表会見」が昨年12月にTOHOシネマズ日比谷で行われ、東宝が送りだす今後のラインナップが明かされた。2024年の邦画・洋画あわせた業界全体の年間興収は2000億円前後というなか、東宝は2023年の12月から2024年11月まで29本の作品を配給し、13本のTOHO NEXT配給作品とあわせて歴代最高となる興収900億円を叩き出している。今年は、細田守監督による4年ぶりの最新作『果てしなきスカーレット』(冬公開)や、脚本の坂元裕二と塚原あゆ子監督がタッグを組んだ『ファーストキス 1ST KISS』(2月7日公開)、人気ドラマの劇場版『トリリオンゲーム』(2月14日公開)など、アニメも実写も話題作がズラリと顔を揃えており、昨年の記録更新となるのか期待が集まるところ。そんな注目のラインナップをチェックしてみよう。

■『劇映画 孤独のグルメ』(1月10日公開)


井之頭五郎組で贈るワールドワイドなロードムービー / [c]2025「劇映画 孤独のグルメ」製作委員会
原作の久住昌之、作画の谷口ジローによるハードボイルドグルメ漫画を原作とし、2012年からテレビ東京系列で放送されている人気ドラマの劇場版。輸入雑貨商を営む主人公、井之頭五郎(松重豊)が、営業先で訪れた土地で見つけた食事処にふらりと立ち寄り、食べたいものを独り自由に食す様子を1話完結で淡々と描いたドラマは、食欲をそそる料理と松重演じる五郎の大胆な“食べっぷり”や“心の声”に多くの共感が生まれ、その魅力にハマる人が続出。このたびテレビ東京開局60周年特別企画として、『劇映画 孤独のグルメ』となって登場する。松重が監督、脚本、主演を務めた。

■劇場先行版『機動戦士Gundam GQuuuuuuX -Beginning-』(1月17日公開)


カラー×サンライズ。夢が交わる / [c]創通・サンライズ
「エヴァンゲリオン」シリーズを手掛けるスタジオカラーとガンダムシリーズを手掛けるサンライズが届ける新たなガンダムシリーズ「機動戦士Gundam GQuuuuuuX」のテレビシリーズの放送に先駆け、一部話数を劇場上映用に再構築して上映する劇場先行版。2021年公開の『シン・エヴァンゲリオン劇場版』をはじめとする「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」シリーズで監督を務めた鶴巻和哉が監督を務め、シリーズ構成の榎戸洋司、メカニカルデザインの山下いくとら豪華スタッフが参加。メインキャラクターであるアマテ・ユズリハ(マチュ)役を黒沢ともよ、ニャアン役を石川由依、シュウジ・イトウ役を土屋神葉が演じる。

■『アンダーニンジャ』(1月24日公開)


“現代忍者エンターテインメント”が幕を開ける / [c]花沢健吾/講談社 [c]2025 フジテレビジョン 講談社 東宝 S・D・P
花沢健吾の同名コミックを、山崎賢人を主演に迎えて映画化する現代忍者エンタテインメント。2023年には地上波でテレビアニメ化もされたコミックを、福田雄一のメガホンによって斬新なアクションとコメディを駆使して実写化する。忍者組織「NIN」の末端であり、重大な“忍務(にんむ)”を任されることとなる雲隠九郎(山崎)と、忍者たちの戦いに巻き込まれていく女子高生、野口彩花(浜辺美波)の運命を描く。山崎と福田監督のタッグは、『斉木楠雄のΨ難』(17) 、『ヲタクに恋は難しい』に続き3度目。浜辺は山崎と初共演、福田組にも初の本格参加を果たした。

■『ファーストキス 1ST KISS』(2月7日公開)


感動のラブストーリーが登場 / [c]2025「1ST KISS」製作委員会
『怪物』(23)で日本映画初となるカンヌ国際映画祭脚本賞を受賞した坂元裕二と、『ラストマイル』(24)の大ヒットでも記憶に新しい塚原あゆ子監督がタッグを組んだラブストーリー。事故で夫を亡くした妻がひょんなきっかけからタイムトラベルする術を手に入れ、亡くなったはずの若かりし姿の夫ともう一度恋に落ち、15年後に事故死してしまう彼を救うことを心に決める。「カルテット」「大豆田とわ子と三人の元夫」など坂元裕二ワールドと親和性のある松たか子が妻のカンナを演じ、亡くなってしまった夫を人気グループSixTONESのメンバーとして活動する一方、俳優としても活躍する松村北斗が務める。

■劇場版『トリリオンゲーム』(2月14日公開)


予測不能なノンストップエンターテインメント / [c]2025劇場版『トリリオンゲーム』製作委員会 [c]稲垣理一郎・池上遼一/小学館
2023年に放送された連続ドラマ「トリリオンゲーム」の劇場版。原作は、累計発行部数210万部を突破する「ビッグコミックスペリオール」で連載中の人気漫画。ワガママで人たらしの“世界を覆すハッタリ男”のハルと、気弱で心優しい“凄腕エンジニア”のガクがという正反対の2人がタッグを組んでゼロから起業し、友情パワーと予測不能な作戦で1兆ドル(トリリオンダラー)を稼いで、この世のすべてを手に入れようと成り上がる姿を描く。主人公のハルこと天王寺陽を目黒蓮、ガクこと平学を佐野勇斗が演じる。またドラマから引き続き、今田美桜、福本莉子、吉川晃司、鈴木浩介、津田健次郎、竹財輝之助、原嘉孝、あかせあかり、國村隼ら個性豊かなキャストが再結集。さらに劇場版キャストとして、石橋凌、シシド・カフカ、田辺誠一が参戦する。

■『映画ドラえもん のび太の絵世界物語』(3月7日公開)


「映画ドラえもん」シリーズ45周年記念作品が登場! / [c]藤子プロ・小学館・テレビ朝日・シンエイ・ADK 2025
「映画ドラえもん」シリーズの45周年記念作品。完全オリジナルストーリーとなる本作の舞台は、絵に描かれた壮大な中世ヨーロッパの世界。幻の宝石をめぐって、ドラえもんたちが時空を超えた大冒険を繰り広げる。数十億円の価値がある絵画が発見されたニュースを横目に、夏休みの宿題である“絵”に取り組むのび太。その前に、突然絵の切れ端が落ちてきた。ひみつ道具「はいりこみライト」を使い絵のなかに入って探検していると、不思議な少女クレアと出会う。彼女の頼みを受けて“アートリア公国”を目指すドラえもんたちだったが、そこはニュースで話題の絵画に描かれた中世ヨーロッパの世界だった。主題歌アーティストは大のドラえもんファンであるあいみょんに決定。ドラえもんへの愛にあふれた書き下ろし新曲「スケッチ」がドラえもんたちの冒険を優しく包み込む。

■『お嬢と番犬くん』(3月14日公開)


極道の孫娘とその“番犬”が織りなす、溺愛ロマンティックコメディ / [c]2025「お嬢と番犬くん」製作委員会
2018年12月より講談社「別冊フレンド」で連載が開始し、2023年9月からはテレビアニメも放送された、はつはるによる同名コミックを実写化したロマンティックコメディ。極道の孫娘であることを隠し、平凡な恋と青春をすることを固く心に決めたヒロインと、彼女のお世話係で過保護すぎるがゆえに身分を偽って、彼女の“番犬”としてボディーガードをするために学校に裏口入学してしまう若頭との恋愛模様を描く。主人公の女子高生で瀬名垣組の孫娘、瀬名垣一咲には、近年目覚ましい活躍を見せる若手女優の福本莉子。瀬名垣組若頭の宇藤啓弥役をSixTONESのメンバーであり、バラエティから俳優まで幅広いジャンルで飛躍を続けるジェシーが演じる。

■『少年と犬』(3月20日公開)


『ラーゲリより愛を込めて』の製作チームが贈る約束の物語 / [c]2025映画「少年と犬」製作委員会
ノワール小説の旗手として日本の文学界の先頭を走り続ける馳星周が2020年に発表、第163回直木賞を受賞し、現在までに累計発行部数50万部を突破している名作を映画化。大切な人に会うために岩手県釜石から彷徨ってきた1匹の犬“多聞(たもん)”が、西の方角を目指して日本を縦断する旅路で出会った、人々との心の交流を描く。“多聞”と共に旅をする青年、和正役を高橋文哉が、“多聞”に命を救われる女性、美羽役を西野七瀬が演じる。『ラーゲリより愛を込めて』(22)や『糸』(20)、『64-ロクヨン-前編/後編』(16)など骨太な社会派ドラマから恋愛物語まで幅広いジャンルで、繊細で丁寧な演出に定評がある人間ドラマの名手、瀬々敬久が監督を務める。

■劇場版『名探偵コナン 隻眼の残像』(4月18日公開)


劇場版シリーズ累計観客動員数1億人突破!いよいよ第28弾も公開決定 / [c]2025 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会
劇場版「名探偵コナン」の第28作となる最新作。“眠れる迷探偵”毛利小五郎と“隻眼の刑事”大和敢助がキーパーソンとなり、長野県の雪山で巻き起こる過去と現在の事件が描かれる。

長野県警の大和敢助が雪山で“ある男”を追っていた時、不意に何者かの影が敢助の視界に入る。気をとられた瞬間、“ある男”が放ったライフル弾が敢助の左眼をかすめ、大きな地響きとともに雪崩が発生。そのまま敢助を飲み込んでしまう。10か月後、国立天文台野辺山の施設研究員が何者かに襲われたという通報を受け、雪崩から奇跡的に生還した敢助と上原由衣が現場へ駆けつけた。事情聴取のさなか天文台の巨大パラボラアンテナが動きだすと、負傷し隻眼となった敢助の左眼がなぜか突如激しく疼きだす。その夜、毛利探偵事務所に小五郎の警視庁時代に仲の良い同僚だった“ワニ”と呼ばれる刑事から電話が入る。未宝岳で敢助が巻き込まれた雪崩事故を調査しており、事件ファイルに小五郎の名前があったという。後日会う約束を交わした小五郎にコナンもついて行くが、待ち合わせ場所に向かっていた途中、突然銃声が響き渡る。

■『#真相をお話しします』(4月25日公開)


【写真を見る】『#真相をお話しします』で大森元貴×菊池風磨が映画初主演を果たす! / [c]2025映画「#真相をお話しします」製作委員会
ミステリー界の超新星、結城真一郎による人気小説を映画化。2021年に発表し、第74回日本推理作家協会賞(短編部門)を受賞した短編「#拡散希望」。翌2022年に「#拡散希望」を含む5篇を収録した「#真相をお話しします」は、発売後に2023年本屋大賞ノミネート。コミカライズ化、オーディオブック化、さらには韓国、中国、台湾、タイの4か国で海外翻訳されるなど大ブレイクを果たした。本作でダブル主演を務めるのは、Mrs. GREEN APPLEのフロントマン大森元貴とアイドルグループ、timeleszの菊池風磨。ある事件をきっかけに心を閉ざしてしまった警備員の桐山を菊池が、その横にいる謎の男である鈴木を大森が演じる。監督は、デビュー作品となる「怪談新耳袋」」シリーズをはじめ「怪奇大家族」、「妖怪シェアハウス」シリーズなどを手掛けた豊島圭介。ホラー以外にも青春やドキュメンタリーまで、幅広い作品を手掛けてきた豊島監督が本作でもその手腕を発揮し、日常に潜む“違和感”を巧みに描きだす。

■『国宝』(6月6日公開)


吉沢亮と横浜流星がタッグ! / [c]吉田修一/朝日新聞出版 [c]2025映画「国宝」製作委員会
吉田修一の最高傑作との呼び声高い小説を、『悪人』(10)の李相日監督が映画化。任侠の一門に生まれながらも歌舞伎役者の家に引き取られ、芸の道に人生を捧げる主人公、喜久雄の姿を描く。喜久雄役を吉沢亮。喜久雄の親友でライバルの俊介役を横浜流星が演じる。

任侠の一門に生まれ、抗争によって父を亡くした喜久雄(吉沢)は、上方歌舞伎の名門の当主である花井半二郎(渡辺謙)に引き取られて歌舞伎の世界へ飛び込む。そこで半二郎の実の息子として、生まれながらに将来を約束された御曹司の俊介(横浜)と出会う。正反対の血筋を受け継ぎ、生い立ちも才能も異なる二人はライバルとして互いに高め合い、芸に青春を捧げていくのだが、多くの出会いと別れが運命の歯車を狂わせてゆく。

■『ドールハウス』(初夏公開)


ゾクゾクのドールミステリー / [c]2025 TOHO CO., LTD.
『ウォーターボーイズ』(01)『スウィングガールズ』(04)などの矢口史靖監督が長澤まさみを主演に迎え、かわいいけど“なんか変”な人形の謎を追うドールミステリー。矢口監督によるオリジナル脚本を読んで、「ドキドキより、ちょっとわくわくしている自分がいた」という長澤。「人形という身近な存在がその世界に現実味を与えて、自分がハマっていくような感覚が新鮮でした。この人たちは一体どこまで行っちゃうんだろうという妙な感覚の高まりが終わらず最後まで続いて行く、本当に怖い映画です」と自身も興奮したという。一方の矢口監督は「映画館を絶叫型ライドアトラクションにするべく、手加減なしで作りました」とコメント。矢口監督と長澤、『WOOD JOB!(ウッジョブ) 神去なあなあ日常』(14)以来のタッグに期待がかかる。

■劇場版『TOKYO MER~走る緊急救命室~南海ミッション』(8月1日公開)


新たなMERが大災害に立ち向かう / [c]2025劇場版『TOKYO MER』製作委員会
オペ室を搭載した大型車両(ERカー)で事故や災害の現場に駆け付け、自らの危険を顧みず患者のために戦う医療チーム“TOKYO MER”の活躍を描く劇場版最新作。TBS日曜劇場枠で放送されたドラマを映画化した前作『TOKYO MER~走る緊急救命室~』(23)は、横浜を舞台に大規模な撮影が実現。興行収入45.3億円の大ヒットを記録した。最新作となる本作では、鈴木亮平演じる喜多見幸太ら“MER”が、沖縄、鹿児島にまたがる広大な海を舞台に“死者ゼロ”という高難度の救命ミッションに再び挑む。劇中では新たに、“南海MER”が発足。“海を渡るMER”をコンセプトに、前作を超えるスケールで描かれる未曾有の災害に“南海MER”が緊急出動する。

■『映画クレヨンしんちゃん 超華麗!灼熱のカスカベダンサーズ』(夏公開)


しんのすけたちカスカベ防衛隊がインドを舞台に大乱舞 / [c]臼井儀人/双葉社・シンエイ・テレビ朝日・ADK 2025
1990年より「漫画アクション」で連載が開始され、1992年にテレビアニメの放送がスタート、幅広い世代に笑顔と感動を届けてきた「クレヨンしんちゃん」。その劇場版32作目となる最新作。クレヨンしんちゃん史上初となるインドを舞台に、しんのすけたちカスカベ防衛隊が冒険を繰り広げる。臨場感あふれるアニメーションと壮大なスケールで贈る「映画クレヨンしんちゃん」シリーズ史上初の、ダンスエンターテイメントムービーとなる。監督を務めるのは、『映画クレヨンしんちゃん 新婚旅行ハリケーン ~失われたひろし~』(19)『映画クレヨンしんちゃん もののけニンジャ珍風伝』(22)などを手がける橋本昌和。脚本は、橋本監督とともに数々の「映画クレヨンしんちゃん」シリーズの脚本を担当しているうえのきみこが務める。

■『隣のステラ』(夏公開)


フレッシュな超王道ラブストーリーがお目見え / [c]2025 映画「隣のステラ」製作委員会
講談社「別冊フレンド」で連載中の同名漫画を、福本莉子と八木勇征をダブル主演に迎えて映画化。いまをときめく若手俳優としてスターへの道を走り出した昴と、その幼なじみである女子高生の千明という幼馴染のふたりが織り成す、ピュアで真っ直ぐな恋を描く王道ラブストーリーだ。ごく普通の高校2年生である千明役を福本、若手俳優兼モデルで寝起きが悪い昴役を八木が演じる。2人の恋模様を描くのは、『真夏の夢』、『明け方の若者たち』(21)、「【推しの子】」の松本花奈監督。原作者の餡蜜は、映画に際して「監督やプロデューサーさんたちと楽しく意見交換をし、そして映像が脳内再生されるほど原作の雰囲気を大切にしてくださった脚本が届き、めちゃくちゃ期待が膨らんでいます!」とコメントを寄せている。

■『沈黙の艦隊 北極海大海戦』(9月26日公開)


冷たい北極の海で、新たなる戦いの火蓋が切られる / [c]2025 Amazon Content Services LLC OR ITS AFFILIATES. All Rights Reserved.[c]かわぐちかいじ/講談社
「沈黙の艦隊」シリーズの最新映画。シリーズの始まりは2023年。「モーニング」で1988~1996年に連載された累計発行部数3200万部(紙、電子)を突破するかわぐちかいじによる大ヒットコミック「沈黙の艦隊」を、大沢たかおを主演&プロデューサーに迎え、Amazon MGMスタジオが『沈黙の艦隊』(23)として実写映画化。2024年にはドラマ「沈黙の艦隊 シーズン1 ~東京湾大海戦~」が配信され、日本のAmazonオリジナル作品で歴代1位の国内視聴数を記録した(※2024年12月時点)。シリーズの第二章となる本作で描かれるのは、原作漫画随一のバトルシーン“北極海大海戦”と、連載当時にテレビ特番が組まれるほどの社会現象となった“やまと選挙”。冷たい北の海で繰り広げられる緊迫の魚雷戦。砕ける流氷を回避しながら、最新鋭潜水艦同士の戦いが激しく加速する。

■『秒速5センチメートル』(秋公開)


新海ワールドの原点、初の実写映画化 / [c]2025「秒速5センチメートル」製作委員会
『君の名は。』『天気の子』『すずめの戸締まり』など記録的な大ヒット作を生み出してきた、日本を代表するアニメーション監督である新海誠による劇場アニメーション『秒速5センチメートル』を原作とした実写映画。新海誠アニメーションの実写映像化作品が公開されたことはなく、本作が初の実写化作品となる。小学生のころに出会い、互いに惹かれ合うも離ればなれとなった少女への想いを抱えたまま30歳を手前にした青年の、18年間にわたる人生の旅を描いた同作は、センチメンタリズムが凝縮された新海ワールドの原点との呼び声も高く、公開から17年以上たった今もなお、日本のみならず世界中で愛されている。実写版の監督を務めるのは、33才の若さにして国内外から高い評価と注目を集めている映像監督、写真家の奥山由之。主演は、SixTONESの松村北斗。本作で映画初の単独主演を務める。

■『平場の月』(秋公開)


堺雅人、8年ぶりの映画主演! / [c]2025映画「平場の月」製作委員会
2018年に刊行され、発行部数18万部を突破した朝倉かすみによる同名小説を映画化。男女の心の機微を繊細に描いた原作は各紙書評にて絶賛され、第32回山本周五郎賞を受賞し、第161回直木賞にノミネートされた。35年振りに再会した中学時代の同級生同士。お互い独り身となり、様々な人生経験を積んだ2人が意気投合し、中学生以来、離れていた35年のときを埋めながら心を通わせていくストーリーが脚光を浴び、発売当初から映像化権をめぐって30社以上からのオファーを受けた注目作が満を持して実写映画化される。主人公の青砥健将を演じるのは、堺雅人。井川遥が相手役を務める。監督は、『花束みたいな恋をした』(21)土井裕泰。脚本は『ある男』(22)の向井康介が担う。

■『果てしなきスカーレット』(冬公開)


細田守監督による4年ぶりの最新作『果てしなきスカーレット』ほか、東宝の今後のラインナップを総まとめ / [c]2025 スタジオ地図
『時をかける少女』(06)や『サマーウォーズ』(09)、『竜とそばかすの姫』(21)などで知られる細田守監督による4年ぶりの最新作。2025年冬に東宝/ソニー・ピクチャーズの全世界配給によって公開される。製作発表会見では、混沌とした地に、力強い眼差しをした女性が佇んだ“スーパーティザービジュアル”がお披露目。『時をかける少女』から19年、時空を超える強き王女(ヒロイン)が誕生するという。いまだ詳細は不明だが、会見で細田監督は「とある国の王女が、厳しい世界を旅する。旅をしながらアクションもあり、ロマンス的なものもあり、皆さんに楽しんでもらえるようなエンタメ作品。ワクワクするような、映画の魅力を持った作品にしたいと志を持ってやっている」と意欲をにじませ、映像表現としても新たなアニメーションの可能性にチャレンジしていると明かした。

■『劇場版「鬼滅の刃」無限城編』(2025年公開)


『無限城編』劇場版三部作の制作が決定 / [c]吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable
累計発行部数1億5000万部を突破した、吾峠呼世晴によるコミックスを原作とした劇場版の最新作。三部作として制作される。家族を鬼に殺された少年、竈門炭治郎(声:花江夏樹)が、鬼になった妹の禰豆子(声:鬼頭明里)を人間に戻すため”鬼殺隊”へ入隊することから始まる「鬼滅の刃」。2019年のテレビアニメ第1期「竈門炭治郎 立志編」を皮切りに、『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』、「遊郭編」、「刀鍛冶の里編」、「柱稽古編」が放送、公開されてきた。最新作のティザービジュアルには、竈門炭治郎を中心に鬼殺隊最強の剣士「柱」、そして珠世(声:坂本真綾)たちが鬼舞辻無惨への闘志を燃やす姿が描かれている。

■『ブラック・ショーマン』(2025年公開)


新時代のダークヒーロー、スーパーマジシャンが殺人事件の謎に挑む / [c]2025「ブラック・ショーマン」製作委員会
稀代のヒットメイカー、東野圭吾による小説「ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人」を映画化。ラスベガスで名を馳せるほどの卓越したマジックと、巧みな人間観察能力を持ちながら、金にシビアで息を吐くように嘘をつくという超個性的な主人公・神尾武史を演じるのは、福山雅治。有村架純が、神尾武史の姪であり、実父が何者かに殺されたことをきっかけに、武史とバディを組み殺人事件の解決に向けて奔走する神尾真世を演じる。福山と有村は今回が初共演。2人の名バディぶりに期待がかかる。「コンフィデンスマンJP」シリーズや「イチケイのカラス」シリーズなどを手掛ける田中亮が、監督を務める。

■劇場版『チェンソーマン レゼ篇』(2025年公開)


大人気のエピソードが劇場アニメ化! / [c]藤本タツキ/集英社・MAPPA
2018年に「少年ジャンプ+」で連載がスタートし、コミックスの累計発行部数3000万部を突破した藤本タツキによる漫画「チェンソーマン」。“チェンソーの悪魔”ポチタと契約を交わし、悪魔の心臓を持つチェンソーマンとして蘇った少年デンジの戦いを描く同作は、2022年に放送されたアニメスタジオMAPPA制作のテレビアニメも大きな話題に。そして2025年は、連載当時大熱狂を巻き起こしたエピソードで、テレビアニメ版の続編となるストーリーが劇場アニメとなって登場する。物語の舞台設定にちなんだ、2025年の“台風がくる頃”に公開となる。

■『8番出口』(2025年公開)


悪夢のような摩訶不思議なゲームが実写映画化! / [c]2025 映画「8番出口」製作委員会
2023年にインディーゲームクリエイターのKOTAKE CREATEがたった1人で制作し、全世界で累計140万ダウンロードを突破、瞬く間に社会現象となった“異変”探し無限ループゲームを実写映画化。蛍光灯に照らされた無機質な白い地下通路を歩いていくが、いつまで経っても「出口」に辿り着くことができない。何度もすれ違うスーツの男に違和感を感じ、やがて自分が同じ地下通路を繰り返し歩いていることに気づく…という無限にループする地下通路で、異変を探しながら出口を目指すゲームをどのように映画化するのか?2025年公開作のダークホースとなりそうだ。

■『踊る大捜査線 N.E.W.』(2026年公開)


青島俊作が帰ってくる! / [c]2026『踊る大捜査線 N.E.W.』製作委員会
シリーズ累計興行収入が500億円を突破する国民的人気映画「踊る大捜査線」の最新作。『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』(12) の公開から12年、2024年3月18日に突如発表された「踊るプロジェクト」の再始動。プロデュースの亀山千広、脚本の君塚良一、監督の本広克行が再集結し、2024年10月に『室井慎次 敗れざる者』、11月に『室井慎次 生き続ける者』の2部作が公開され、ともに大ヒットを記録した。『生き続ける者』のエンドクレジット後には、青島俊作(織田裕二)がサプライズ登場。ラストにはスクリーン上に「THE ODORU LEGEND STILL CONTINUES」の文字が映しだされていた。青島俊作がついに帰ってくる。公開は2026年。続報を楽しみに待ちたい。

■『劇場版 緊急取調室 THE FINAL』(制作中)


キントリ、いよいよ公開! / [c]劇場版「緊急取調室 THE FINAL」製作委員会
2014年1月より4シーズンに渡り放送された大ヒットドラマ「緊急取調室」のシリーズ完結編。可視化された特別取調室で厄介な被疑者と対峙する、捜査一課の取調べ専門チーム「緊急事案対応取調班=通称・キントリ」の活躍を描く本シリーズ。主演の天海祐希が演じる叩き上げの刑事、真壁有希子とクセ者揃いのベテラン取調官たちが、取調室を舞台に犯人との“言葉の銃撃戦”を繰り広げ、事件の裏に隠された真実を暴いていく。公開が延期されていたが、新たなキャストとして石丸幹二を迎え再始動。天海は「さらにパワーアップしたキントリの最後を飾るにふさわしい“ベストの作品”をお届けすることを、ここに力強く宣言させていただきます!」と再始動にあたり、力強いコメントを寄せている。

■『ゴールデンカムイ』劇場版2(仮題)(製作決定)


血湧き肉躍る、埋蔵金争奪サバイバル・バトル / [c]野田サトル/集英社 [c]映画「ゴールデンカムイ」製作委員会
野田サトルによる大人気コミックを実写化した劇場版第2弾。明治末期の北海道を舞台に、“不死身の杉元”の異名を持つ元軍人の杉元佐一(山崎賢人)が、アイヌの少女アシリパ(山田杏奈)と出会い、24人の囚人の身体に刻まれた、埋蔵金のありかを記した“刺青人皮(いれずみにんぴ)”を求めてサバイバル・バトルを繰り広げる姿を映しだす本シリーズ。2024年1月に映画1作目が劇場公開され、10月からは続編ドラマ「連続ドラマW ゴールデンカムイ ー北海道刺青囚人争奪編ー」(全9話)がWOWOWで放送された。誰もが、癖の強いキャラを鮮やかに演じていることも話題。再びスクリーンに登場する『ゴールデンカムイ』では、“刺青人皮(いれずみにんぴ)”争奪戦が本格化したドラマシリーズに続く物語が描かれる。

■ゴジラ新作映画(製作決定)


ゴジラ映画の最新作がやってくる!
1954年に本多猪四郎が監督を務めた第1作が公開されて以来、日本のみならず世界中を魅了し衝撃を与え続けてきたゴジラ。山崎貴が監督を務め、日本国内で製作された実写版「ゴジラ」シリーズ第30作となった『ゴジラ-1.0』は第96回アカデミー賞でアジア映画として初めて視覚効果賞に輝いたほか、第47回日本アカデミー賞では最優秀作品賞をはじめとする8部門を制覇するなど、数々の快挙を成し遂げた。そして引き続き山崎貴が監督、脚本、VFXを務めて、シリーズ31作目となる新作映画が製作されることが決定。続報が待ち望まれる。

■『NCT DREAM Mystery Lab: DREAM( )SCAPE in Cinemas』(公開中)


NCT DREAM、3回目のワールドツアーをスクリーンで再び / [c]2024 SM ENTERTAINMENT CO., Ltd. All Rights Reserved.
「NCT」から派生したユニット、「NCT DREAM」による3度目のワールドツアー「THE DREAM SHOW 3: DREAM()SCAPE」の幕開けとなった2024年5月2、3、4日のソウル・高尺スカイドーム公演とその舞台裏を収録したドキュメンタリー。メンバーたちのステージ上でのエネルギッシュなダンスや力強いボーカルパフォーマンスはもちろん、メンバーが取り組む準備過程や、リハーサル映像、撮りおろし単独インタビューなど、貴重な映像も収められている。

■『Naniwa Danshi ASIA TOUR 2024+2025 ‘+Alpha’ in SEOUL LIVE VIEWING』(1月12日公開)


全国の映画館でライブビューイングの開催が決定!
人気アイドルグループ「なにわ男子」初のアジアツアーとなる「Naniwa Danshi ASIA TOUR 2024+2025 ’+Alpha’」のソウル公演のライブビューイングが決定。全国47都道府県の映画館で開催される。映画館ならではの大画面、大音量でライブを堪能できる。

■劇場アニメ『ベルサイユのばら』(1月31日公開)


不朽の名作「ベルサイユのばら」が、50年以上の時を経て劇場アニメ化 / [c]池田理代子プロダクション/ベルサイユのばら製作委員会
革命期のフランスで懸命に生きる人々の愛と人生を鮮やかに描いた池田理代子の漫画「ベルサイユのばら」。1972年から「週刊マーガレット」にて連載され、累計発行部数は2000万部を突破。宝塚歌劇団による舞台化やテレビアニメ化もされ、日本中で社会現象となった。本作は、連載開始から50年以上の時を経てなお色あせない「ベルサイユのばら」の世界を劇場アニメ化したもの。「呪術廻戦」や「進撃の巨人」を手がけるMAPPAがアニメーション制作を担当する。

将軍家の跡取りで、“息子”として育てられた男装の麗人オスカル・フランソワ・ド・ジャルジェ(声:沢城みゆき)、隣国オーストリアから嫁いできた気高く優美な王妃マリー・アントワネット(声:平野綾)、オスカルの従者で幼なじみの平民アンドレ・グランディエ(声:豊永利行)、容姿端麗で知性的なスウェーデンの伯爵ハンス・アクセル・フォン・フェルゼン(声:加藤和樹)。栄華を誇る18世紀後半のフランスはベルサイユで出会い、時代に翻弄されながらも、それぞれの運命を美しく生きる彼らの姿を描く。

■映画『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』(2月21日公開)


日本初の“インタラクティブ映画”が誕生 / [c]ヒプノシスマイク -Division Rap Battle- Movie
2017年9月に始動し、コミック、ゲームアプリ、舞台、アニメなどさまざまなメディアミックスで人気を集める音楽原作キャラクターラッププロジェクト「ヒプノシスマイク」をアニメ映画化。「イケブクロ・ディビジョン」「ヨコハマ・ディビジョン」「シブヤ・ディビジョン」「シンジュク・ディビジョン」「オオサカ・ディビジョン」「ナゴヤ・ディビジョン」の6チームに分かれて総勢18人のキャラクターが、熱いラップバトルを繰り広げる。スクリーン上で繰り広げられるラップバトルの勝敗は、観客のスマホアプリを通じて行われる参加型投票によって決定。上映中に合計5回行われる投票によって展開や結末が上映回ごとに変わるという、劇場映画としては日本初となる「インタラクティブ映画」となる。

■CONCERT『THE BEST New HISTORY COMING』大千穐楽ライブビューイング(2月28日公開)


最高のキャストとたどる帝劇ミュージカルの歴史
ルネサンス様式の初代の絢爛な意匠とは対照的に、1966年圧倒的にモダンな姿で開場した帝劇。ここでは350作品を超えるミュージカルと演劇が届けられてきた。2025年2月の帝国劇場休館を前に、その歴史の集大成となるコンサートが劇場を彩った豪華なキャストとともに行われる。大千穐楽公演は、映画館ででライブビューイングが行われる。

■映画しまじろう『しまじろうと ゆうきのうた』(3月14日公開)


心躍る不思議なアドベンチャーショーの幕があがる / [c]Benesse Corporation 1988-2024/しまじろう [c]上海合源文化传媒有限公司
「しまじろう」の冒険を描く劇場版シリーズ11作目。しまじろうたちが楽しみにしている“キャプテンハット”のショーが、ちゃれんじじまでいよいよ開催される。主役のキャプテンハットを演じる自信がないマイリーとしまじろうは、魔法の“マジカルカバン”に吸い込まれ、カバンの中の世界で冒険することに。マイリーはしまじろうとの冒険を通して、自信をつけることができるのか。映画オリジナルキャラクターとなる、ちゃれんじじまにやって来た劇団員の手品師ペンギンのペペ役として、山里亮太(南海キャンディーズ)が出演。「おかあさんといっしょ」第21代うたのおねえさんとして親しまれた小野あつこが、主題歌「ゆうきのうた」を歌うほか、音楽隊の一員である歌って踊るフラミンゴのおねえさん役も務める。

■アニメ『怪獣8号 第1期総集編』/同時上映「保科の休日」(3月28日公開)


「怪獣8号」が劇場に襲来 / [c]防衛隊第3部隊 [c]松本直也/集英社
2024年に全世界で反響を呼んだアニメ「怪獣8号」が劇場に襲来。第1期総集編に加え、完全新作エピソード「保科の休日」が同時上映される。舞台となるのは、怪獣大国日本。清掃業で働く日比野カフカ(声:福西勝也)は、日本防衛隊のホープである幼馴染、亜白ミナ(声:瀬戸麻沙美)との再会をきっかけに諦めていた防衛隊を再び志すが、その矢先に強大な力を持つ「怪獣8号」に変身してしまう。後輩である市川レノ(声:加藤渉)の協力を得て正体を隠しながら、防衛隊員選抜試験、初の実戦と、かつての夢へ着実に歩みを進めるカフカ。しかし日常を揺るがすように、高い知能を持つ謎の怪獣によって防衛隊基地の襲撃事件が発生。絶望的な状況を前にカフカはある重大な決断を迫られる。

■『劇場版総集編 呪術廻戦 懐玉・玉折』(5月30日公開)


最強の2人、もう戻れない青い春 / [c]芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会
人間の負の感情から生まれる呪いと、それを呪術で祓う呪術師との闘いを描く、芥見下々による大ヒットコミック「呪術廻戦」。2020年10月から2021年3月まで毎日放送、TBS系列にてテレビアニメ第1期が放送され、初の映画化となる『劇場版 呪術廻戦 0』は全世界興行収入265億円の大ヒットを記録。さらにテレビアニメ第2期となる「懐玉・玉折/渋谷事変」が2023年7月から12月まで放送され、国内のみならず全世界で大きな反響を呼んだ。『劇場版総集編 呪術廻戦 懐玉・玉折』は、五条悟と夏油傑の高専時代の過去を描いた 「懐玉・玉折」の総集編。“最強の2人”のもう戻れない青い春を、劇場で楽しむことができる。

■『LUPIN THE IIIRD THE MOVIE(仮題)』(2025年公開)


㊴LUPIN THE ⅢRD THE MOVIE(仮) / 原作:モンキー・パンチ [c]TMS
“ルパン三世”の完全新作となる劇場版。監督を務めるのは、近年の「ルパン三世」新作アニメシリーズを数々手がけ、慣れ親しまれてきたルパンの空気感に新時代のテイストを見事融合させて新たな伝説を築きあげた鬼才、小池健。ファンからも絶大な支持を集め、アニメ業界のみに留まらず様々な映像分野で独自の世界観を構築してきた小池監督が、四半世紀以上ぶりとなる「ルパン三世」の2D完全新作劇場版を描き切る。

※山崎賢人の「崎」は「たつさき」が正式表記
※禰豆子の「禰」は「ネ+爾」が正式表記

文/成田おり枝