ハンジ・フリック新監督の下、開幕からのスタートダッシュに成功したバルセロナだが、11月中旬に入って失速。ラ・リーガ18節でアトレティコ・マドリーに1-2で敗れ、3節から守ってきた首位の座をついに明け渡した。
しかし、まだ向上の余地を残している。そう、怪我で出遅れたロナルド・アラウホ、アンドレアス・クリステンセンの存在だ。2人の重要戦力は、復帰後どんなプラスアルファをもたらすのか――。
ロナルド・アラウホ(DF/ウルグアイ代表)
故障箇所:右ハムストリング
故障時期:24年7月
復帰見込み:復帰済み(ベンチ入りのみ)
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いまのチームに最も必要な人材かもしれない。フリックのサッカーは最終ラインをつねに高い位置に設定しているのが特徴だが、背後に広大なスペースが生まれ、実際に今シーズンは裏への一本のパスで抜け出され、決定機を作られるシーンが少なくない。
アラウホは類稀なアスリート能力の持ち主で、スペースにスルーパスを出されても、スピードを活かして広いエリアをカバーできる。さらにセットプレーでの得点源や、9月に離脱した主将マルク=アンドレ・テア・シュテーゲンに代わるリーダーとしても期待できるだろう。
今シーズンから第2キャプテンに就任したため、復帰すれば代理で腕章を巻くことになる。12月のドルトムント戦(チャンピオンズリーグ6節)では、今シーズン初めてベンチ入りを果たした。DFラインの要、そしてチームリーダーの復帰がまもなくだ。
アンドレアス・クリステンセン(DF/デンマーク代表)
故障箇所:左アキレス腱
故障時期:24年8月
復帰見込み:25年1月
開幕のバレンシア戦は後半途中からパウ・クバルシに代わってピッチに立ち、逆転勝利に貢献した。しかしその後はアキレス腱を痛めて戦線離脱。すでにフィジカルトレーニングを実施していて、25年1月の復帰見込みだ。
昨シーズンの後半戦は主にアンカーとして起用されたが、中盤センターは人材豊富なため、選手層が厚くないCB起用が基本となるだろう。冷静な守備対応と正確なビルドアップが特長で、クバルシが担っている攻撃のスイッチ役になることもできる。
昨シーズンはセットプレーから2ゴールを記録していて、ターゲット役としても貴重な存在だ。CBは現状、クバルシ、イニゴ・マルティネス、セルジ・ドミンゲスの3人体制(アラウホはベンチ入りも出場なし)と質・量ともに心もとない。一刻も早く復帰し、センターラインを安定させたい。
文●尾池史也(ワールドサッカーダイジェスト編集部)
※『ワールドサッカーダイジェスト』2024年10月17日号から転載・加筆。
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