【NOAH】OZAWAショック発生! ヒールでも支持圧倒でGHCヘビー最短キャリア戴冠 25周年イヤー激震の幕開け

『ABEMA presents NOAH “THE NEW YEAR” 2025』日本武道館(2025年1月1日)
GHCヘビー級選手権試合 ○OZAWAvs清宮海斗×

 前代未聞の大逆転現象だ。狂乱の反逆者・OZAWAが“圧倒的支持”とともに清宮を破り、史上最短キャリアでのGHCヘビー級王座戴冠に成功。NOAH旗揚げ25周年イヤーは幕開けから黒い大激震に見舞われた。

 1年前は若手の一人に過ぎなかったOZAWAだが、英国武者修行からの帰国を機にひょう変。清宮を裏切り、骨折を主張して凱旋試合すらボイコット。松葉杖姿で白々しく足を引きずりながら、乱入、襲撃、誹謗中傷、SNSでの暴露行為…と暴挙を繰り返し、怒りの清宮も元日武道館での”制裁”を決意した。

 正義の清宮と、悪のOZAWA……のはずだったが、試合では大“逆転”現象が起こった。のっけからOZAWAは傍若無人に振る舞う。ゴングが鳴ってもコーナーに座りながら頬杖をついて動こうとせず、清宮が前に出ても何度もスカす。場外に出ても「清宮の彼女?」などと観客に呼びかけて見せると、スキを突いてブレイクダンスまで披露してみせた。徐々に観客の指示もOZAWAに傾いていく。

 苛立つ清宮がセコンドのヨシ・タツに手を出すと、OZAWAは松葉杖で王者を一撃。割って入った拳王も殴りつけた。OZAWAが反則をしても観客は「OZAWA」コールで後押し。声援は静まるどころか、大きくなる一方だ。声援では圧倒的に押されてしまった清宮だったが、それでもALL REBELLIONの面々がヨシ・タツとモリスをバックステージに連行した。

 この頃には清宮が雪崩式攻撃を防いだだけでも、大ブーイングが発生。逆にコーナー上で逆転したOZAWAが雪崩式ライガーボムを繰り出して大歓声に塗り替わり、すかさずフェニックススプラッシュ『Real Rebel』を投下しても、避けた清宮のほうに大ブーイングが送られる。

 逆に清宮はシャイニングを連発し、OZAWAがレフェリー交錯を誘って無法地帯を作り上げると、状況を逆利用してローブロー。もはや清宮には当然の大ブーイングだ。構わず清宮はシャイニング・ランサーで突っ込んだものの、レフェリー不在で3カウントは入らない。

 加えて花道からTEAM 2000Xのオモスがのっしのっしと現れてカオス感が極まるなか、ぼう然とオモスを見やった清宮の背後からOZAWAが急所攻撃を見舞うと、場内はOZAWAコールとオモスコールが混在する超カオス状態に…。

 そして清宮を全身でバカにする“武藤ムーブ”からのシャイニング・ウィザードを発射し、跳躍力十分で顔面へのドロップキックをズバリ。続けざまにリストクラッチ式のブルーサンダーで叩きつけるや、強まる大OZAWAコールを背に、必殺の『Real Rebel』(ワンステップでコーナーに飛び乗ってのフェニックススプラッシュ)を投下して大合唱とともに3カウントが数えられた。

 悪が勝ち、正義が負けても、武道館に響くは黒い新ヒーローへの大コール一色に。新王者は「THE REAL REBEL! みたか! こんなヤツがNOAHのトップにいるからNOAHの今の惨状があるんじゃないのか? 清宮海斗、思ったより弱かったな。このザーコ! 帰れ! ザコは帰れ!!」と敬意のかけらもなく前王者を足蹴りにしたが、場内は無情の歓声に染まった。

 さらには「あーそういえば、さっき試合中に俺に突っかかってきたヤツがいたな。出しゃばりなヤツがいたな…次は拳王と遊んでやる!」と指名しつつ、「俺がチャンピオンになったから、今後のNOAHについて、ひとつ目標を立てようと思う。僕の未来に向けた目標はお客様に夢と勇気を与えることでええええええす」とやはり全力で清宮をバカにしたうえで、「…The Real Rebel!」と締めくくり、場内を再びOZAWAコールで染めた。

 帰国後の初ファイトで、OZAWA変ぼう後の初ファイト、そしてGHCヘビー初挑戦。“初もの尽くし”なうえに、わずかキャリア2年4ヶ月でのGHCヘビー戴冠は、清宮の持っていた最短キャリア戴冠記録(3年)を更新するものだった。

 “現NOAH不動の中心”としての存在感を確立していた清宮を引きずり下ろして、予告通りに方舟マットの風景を一瞬で変えてみせたOZAWA。まさに“OZAWAショック”。旗揚げ25周年イヤーを迎えたNOAHマットは、幕開けから黒い大激震に見舞われた。