「これがスーパースターだ!」WWE中邑真輔にマリーゴールドの超新星が大興奮! 緻密に計算された“構成力”に唸り「研究して自分に落とし込みたい」【ノア】

 スーパースターの闘いぶりに女王も感服だ。

 1月1日、プロレスリング・ノアの日本武道館大会「ABEMA presents NOAH “THE NEW YEAR” 2025」が開催され、ダブルメインイベント1に世界最大の米プロレス団体「WWE」のUS王者である中邑真輔が登場。佐々木憂流迦(うるか)とのスペシャルシングルマッチを闘い、中邑がキンシャサ(膝蹴り)2連発を食らわせ、2年ぶりの凱旋試合を完勝で飾った。

 昨年12月のWWE「サバイバーシリーズ:ウォーゲームス」でLAナイトを撃破し、3度目のUS王座を戴冠した中邑。23年元日のグレート・ムタ戦以来となる日本武道館は直近のWWEマットで魅せた”ウェイワード・サムライ”として参上した。和太鼓とホラ貝の生演奏が会場に響く幻想的な入場でノアファンのハートを早速ワシ掴みにする。コスチュームこそ白装束だったが、顔面はWWEで披露した黒いペイントを目元に施す不気味な雰囲気を漂わせていた。
  試合は終始、中邑ペースだった。蹴りを中心に強烈な打撃で憂流迦にダメージを与えていく。中盤はバックの取り合いから憂流迦にスリーパーホールドで捕獲されると、UFC仕込みの三角締めに切り返されて苦境に陥る。だが、US王者は黒い毒霧を憂流迦の顔面に噴射し、脱出に成功。試合巧者ぶりを発揮する。

 最後は後頭部へのキンシャサを発射し、続けざまに正面から再びキンシャサを炸裂させて3カウント。格の違いを見せつけ、USベルトを頭上高くノアマットに掲げた。

 この試合を放送席で見届けた初代GHC女子王者の天麗皇希(マリーゴールド)は試合後、「すごい感激でした」と中邑の闘いっぷりに大興奮。一緒に記念撮影したことも明かし、「『身長高いね』って、おっしゃってくれて。自分も海外を視野に入れてるので、海外でいま活躍してる選手っていうこともあり、刺激をもらいました」と声を弾ませながら、スーパースターの姿に目を輝かせた。

 入場から試合展開まで、唯一無二ともいえる中邑のカラーを肌で感じとった天麗は「世界観がしっかり作られている」と評し、「試合中はずっとピリついてて、いい意味で声が出せなかったです。『これがスーパースターだ! これがスターなんだ…』って思いました」と目が釘付けだったと振り返った。 一方で、「自分の試合でも、できることがいっぱいある」と唸り、レスラーとして「試合の魅せ方」「構成力」に大きな影響を受けたと熱く語った。

「(中邑選手は)入場からもそうなんですけど、緻密に計算されているのか、全部が綺麗に(パズルのように)はまっている。試合も全編通してそうなんですけど、目が離せない!って思いました。そこをもっと深掘りして、研究して自分にも落とし込みたいです」

 9頭身のスタイルと170センチの長身を誇る天麗は、ダイナミックな飛び技や蹴り技で観客を魅了する。昨年11月にはデビューから半年でGHC女子王座を獲得するなど、”マリーゴールドの超新星”の勢いはさらに加速。1月3日には、大田区総合体育館で後藤智香と激突する。「今日は結構身近なベルト戦をたくさん見れて、もっと堂々としようと思いました。勇気をもらったし、エネルギーをすごく頂きました」と笑顔で話し、初の防衛戦については「ぜんぜん自分は負ける気はない」と断言し、強い意気込みを語った。
 「自分は今まで挑戦者として何度かベルト戦に挑戦させてもらったんですけど、チャンピオンとして挑むのは初めてです。でも、(GHC女子王座を)落とさないぞ!というのを、あらためて今日決意しました。(3日は)必ず防衛して、2025年は自分の防衛ロードを歩んでGHC女子ベルトの歴史を作っていきたいです」

 世界最高峰の団体でトップを走る中邑から大きな刺激をもらった天麗。将来の海外進出を夢に抱く才女は、さらなる飛躍をこの日誓った。

取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

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