[高校選手権・3回戦]堀越(東京A) 6−1 松山北(愛媛)/1月2日/駒沢陸上競技場
「これだけ差があるとは。現実を目の当たりにして残念というか、そうだろうなという気持ちもあります」
試合後にそう話してくれたのは、堀越に敗れた松山北の兵頭龍哉監督だ。堀越戦に臨む前、同監督は選手たちにあるミッションを課した。「勝ってこい」と。
「先生の言うこと(勝利を掴む)が聞けんのだったら、(監督を)もう辞める。お前らの面倒は見ない」
負ければ監督引退という決意をして選手たちをピッチに送り出した。しかし、結果は1-6。これを受け、兵頭監督は「先生は嘘つきになる」とロッカールームで選手たちに伝えた。
「やりたいことがある。次のインターハイで堀越のようなチームに勝負を挑んで、勝った、負けたというギリギリの戦いをしたい。だから、試合前の宣言は撤回する。お前らに嘘つきと呼ばれてもいいから。やりたいことがあるからやる!」
なんと熱い監督だろう。
松山北をここからさらに強くする。「それが私の生き甲斐」。兵頭監督は晴れ晴れとした表情でそう言った。
取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)
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