ミクロレベルまで研究し、古着と見間違うほどのプロダクツを現代に蘇らせるウエアハウス。当時の生産技術や時代背景までも丁寧に掘り下げられて完成した服は、限りなくヴィンテージに近い存在だ。そんな彼らが生み出す服こそ、オーセンティックと呼ぶにふさわしい。

ヴィンテージを知り尽くした「ウエアハウス」だからこその再現力。

アウトドアシーンでのワークシャツとして誕生したチェック柄のウールシャツは、アスレチックウエアと同じく徐々にコットンに置き換えられ、1940年代頃から広く作られるようになった。これがチェック柄のコットンフランネルシャツの起源である。

コットンフランネル生地の風合いは、時代によって異なるが、1960年代までのものはやはり格別。力織機で織った肉厚なセルビッジ付き生地を、ウールのような保温性を確保するために裏起毛させているのも大きな特徴で、着込んでいくうちに起毛が無くなっていき、ドライな風合いにエイジングしていくのが、大きな魅力といえるだろう。

ウエアハウスでは、創業当時からフランネルシャツにもこだわり続けている。まずはヴィンテージを解析し、糸そのものから再現。そのムラ糸本来の風合いを損なわないよう、旧式の力織機を使ってデニムと同様に綾織りしたセルビッジ付きのフランネル生地は、当時の製法に倣って裏起毛加工が施される。これにより、チェック柄にも柔らかな表情が生まれ、さらに起毛をかけることで生地が膨らみ、抜群の肌触りになるのだ。

このウエアハウス渾身のフランネル生地は、すべて日本で織られている。日本では限られた地域にした残っていない力織機を使うため、生産効率は非常に悪いのだが、本来のフランネルが持つ魅力を求めるために、いまも一切妥協せずに作り続けているのである。

Lot 3104 FLANNEL SHIRTS / A柄

3万1900円(NON WASH) / 3万2450円(ONE WASH)

ベージュ/ブラウン/ブラック(写真はベージュ)

Lot 3022 FLANNEL SHIRTS WITH CHINSTRAP F柄 レッド/イエロー

Lot 3104より旧い時代の仕様のフランネルシャツ。1930〜’40年代に『BRAVEMAN』というシャツメーカーで、セールスマンが使用していた生地見本帳に使われていたフランネルのチェック柄をもとに、チンストラップの付くシャツの仕様から生地まで忠実に再現している。

3万1350円(NON WASH) / 3万1900円(ONE WASH)

Lot 3060 PULLOVER FLANNEL SHIRTS H柄 ネイビー

コットンのフランネルシャツが生まれた最初期と思われる1930年代に作られたプルオーバーのモデルをもとに再現。ウールのような発色でありながらコットン素材というのが特徴で、着用と洗濯を繰り返すことで褪色して風合いを増す。細かい運針もこの時代ならではの特徴だ。

3万1350円(NON WASH) / 3万1900円(ONE WASH)

【問い合わせ】

ウエアハウス

http://www.ware-house.co.jp

(出典/「Lightning 2025年1月号 Vol.369」)