高齢者だらけの世界がすでに始まっている
内閣府が公開している「令和6年版高齢社会白書」のデータを見れば、高齢者だらけの世界がすでに始まっていることが理解できる。このままいけば、高齢者の孤独死も貧困も、増えていく可能性は高いように思える。
<内閣府による高齢化に関する解説>
「65歳以上人口は、「団塊の世代」が65歳以上となった平成27年に3379万人となり、「団塊の世代」が75歳以上となる令和7年には3653万人に達すると見込まれている。その後も65歳以上人口は増加傾向が続き、令和25年に3953万人でピークを迎え、その後は減少に転じると推計されている。総人口が減少する中で65歳以上の者が増加することにより高齢化率は上昇を続け、令和19年に33.3%となり、国民の3人に1人が65歳以上の者となると見込まれている。令和25年以降は65歳以上人口が減少に転じても高齢化率は上昇を続け、令和52年には38.7%に達して、国民の2.6人に1人が65歳以上の者となる社会が到来すると推計されている。総人口に占める75歳以上人口の割合は、令和52年には25.1%となり、約4人に1人が75歳以上の者となると推計されている。65歳以上人口のうち、65~74歳人口は「団塊の世代」が高齢期に入った後に平成28年の1767万人でピークを迎えた。その後は、増減を繰り返し、令和23年の1736万人に至った後、減少に転じると推計されている。一方、75歳以上人口は、増減しつつ令和37年にピークを迎え、その後減少に転じると見込まれている」
「65歳以上人口と15~64歳人口の比率を見ると、昭和25年には65歳以上の者1人に対して現役世代(15~64歳の者)12.1人がいたのに対して、令和5年には65歳以上の者1人に対して現役世代2.0人になっている。今後、高齢化率は上昇し、現役世代の割合は低下し、令和52年には、65歳以上の者1人に対して現役世代1.3人という比率になると見込まれている」
そう考えると、しんりゅうでオルテガを生き返らせたのは、良かったのか……。いや、オルテガは働き盛り世代か。
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「人の命がカジュアルに扱われる時代」がやってくる?
若者が減り、働ける世代も減り、寿命は延び、高齢者は増え、孤独者が増え、でも所得は上がらず……。DQ3のルイーダの酒場ではないが、もはや「人の命がカジュアルに扱われる時代」がやってくるようにも思えてしまう。
未来の行政「孤独や貧困な状態で亡くなっても大丈夫! なんとかするよ!!」
もしかすると、数十年後、行政がルイーダの酒場のようなサービス「ルイーダ制度」を国民の権利として開始し、「高齢者が孤独や貧困な状態で亡くなっても大丈夫! 全員引き取るよ!!」な展開になるかもしれないが、行政もお金の捻出が必要であり、はたしてどうなるか。
※ゲーム画面の画像は『HD-2D版 ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』より引用
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(執筆者: クドウ秘境メシ)